課題解決、品質向上、技術向上のセミナーならTH企画セミナーセンター

残留限度値問題・ライフサイクルを通した品質担保の考え方を習得するための

現場視点から洗浄バリデーション取みのポイント

~洗浄方法・残留限度値設定・ホールドタイム・ワーストケース・査察対応~

【WEB受講(Zoomセミナー)Live配信のみ(録画視聴はありません)

オープンセミナー WEB受講

コンサルティング化学医薬食品・化粧品

バリデーションの考え方,品質リスクマネジメントのポイント,洗浄後の残留限度値の考え方,査察時の具体的な対応,GMPにおけるWorst Caseの考え方について,豊富な実務経験に基づき,実践的に詳しく解説する特別セミナー!!

講師

株式会社リボミック CMC開発部 品質保証責任者 宮嶋 勝春 先生

ゼリア新薬,テルモ,武州製薬,ナノキャリアなどを経て現在に至る

2015年 日本薬剤学会 製剤の達人

講師紹介

日時
2025/5/13(火) 10:00〜16:00
会場
※本セミナーはWEB受講のみとなります。
受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
PDF資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式

WEB受講のみ

※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。

受講対象

医薬品製造現場で、製造(特に洗浄)を担当する人、医薬品製造工場におけるQA担当者、医薬品のプロセス開発を担当する技術者で、初心者から中堅の人たちを対象にしています。

予備知識

GMP・Validationの基礎、品質リスクマネジメントの考え方については、理解しておくことが望ましい。

習得知識

1)バリデーションの歴史とその本質

2)品質リスクマネジメントのポイント‐特に知識管理について‐

3)洗浄後の残留限度値の考え方

4)査察時の対応

5)GMPにおけるWorst Caseの考え方

6)TOCを活用した洗浄評価

7)目視検査のポイント

講師の言葉

 洗浄は医薬品製造現場における交叉汚染防止対策として重要なものであるが、時間とコストのかかる作業であり、その効率化が強く求められている。

 しかし、行政文書には検討項目は記載されているものの、具体的なHow(方法、手順)については書かれていない。つまり、各製造現場におけるリスク基づいて、それぞれの会社で製造環境に適した洗浄バリデーションが求められている。特に洗浄後の残留限度値であるが、今日薬剤を服用する患者の安全性の視点に立った設定が求められており、その結果、残留物の毒性評価など新たな課題への対応が必要となっている。こうした残留限度値の問題以外にも、ライフサイクルを通したバリデーションの考え方(特にプロセスバリデーションStage3における取り組み)やホールドタイムの設定、残留性評価のためのサンプリング方法と効率的な分析手段など洗浄バリデーション実施上の環境は大きく変化し、それに対する適切な対応が求められている。

 本セミナーでは、洗浄バリデーションの基礎的な要件について解説するとともに、上に記載した種々の課題、規制当局による査察への対応、残留限度値評価方法としてのTOCの活用など、できるだけ現場で洗浄バリデーションを実施する際の課題に視点を当てながら洗浄バリデーションについて解説を行う。  

受講者の声

洗浄に関して、査察で聞かれることが多いテーマだったので、セミナーを開いていただき大変ありがたかったです。大変参考になる内容でした

洗浄バリデーションだけでなく、製造バリデーションにも通じる内容で勉強になりました。

zoomのセミナーであったが、講師の方の声がはっきりと聞こえていて非常に良かった。参考になるセミナー内容でした。ありがとうございました。

参考になりました。ボリュームが多いので、すぐに理解できない部分もあるが、復習したいと思います。

分かりやすいないようでよかった。テキスト資料の充実しており、大変参考なりました。

プログラム

1.はじめに  

1)回収事例にみる洗浄バリデーション実施上の課題

2)歴史にみる洗浄バリデーションへの取り組み  

3)品質リスクマネジメント(QRM)とは何か

・リスクとは何か

・QRMのプロセスに関するQ&Aと課題

・リスクマネジメントにおける主観性にどう対応するか‐知識管理と暗黙知‐

4)Walshらの報告に基づく洗浄バリデーションの考え方

・洗浄バリデーションにおけるリスクとは?

5)ライフサイクル通したバリデーション

・なぜ必要になったのか、その課題は何か

・ライフサイクルを通したプロセスバリデーションの考え方

・プロセスバリデーションStage 3への対応

 

 

2.規制文書に見る製造現場で求められている 洗浄バリデーションに必須な項目とは?  

1)JGMP・バリデーション指針における洗浄バリデーション  

2)EU GMPにおける洗浄バリデーション  

3)FDA cGMPにおける洗浄バリデーション  

4)ISPEによる洗浄バリデーションガイド

5)ASTM Internationalのガイド(E3106-18)  

6)その他 (LeBlanc氏のCleaning Memo他)

 

 

3.洗浄バリデーションMaster Plan、SOP、 MBRそしてLogbook  

1)バリデーションマスタープランとは    

・洗浄バリデーションマスタープランに記載すべき事項    

・洗浄バリデーションマスタープランと洗浄手順書の関係  

2)プロトコール・マスターバッチレコード(MBR)、そして洗浄記 録(BR)    

・プロトコール作成上のポイント    

・マスターバッチレコード(MBR)作成上のポイント  

3)Logbook作成上のポイント

 

 

4.洗浄バリデーション実施における11の検討課題  

1)洗浄バリデーションに対する取り組みは、いつスタートするか    

・装置設計とURS    

・装置導入時の洗浄をどうするか  

2)専用製造設備に対する洗浄バリデーションと限度値設定の考え方    

・専用設備における残留限度値の考え方  

3)洗浄バリデーションにおける5つの評価対象     

・原薬、洗浄剤、添加剤、微生物、有機溶媒  

4)洗浄方法の種類と留意点 ‐マニュアル洗浄、CIP、SIP の特徴と課題 ‐

・洗浄に使用される水の品質(アンケート調査)

・キャンペーン生産時の洗浄方法 

5)ワーストケースをどう活用するか    

・ワーストケースによる洗浄バリデーションとは何か    

・ワーストケース設定上の注意(複数原薬を含む製品への対応)

 6)洗浄に関わる4つのホールドタイム    

・4つのホールドタイム(DHT、CHT、SDT、SHT)    

・ダーティホールドタイムの設定上の課題とその対応    

・クリーンホールドタイムの設定上の課題とその対応    

・DHT,CHTの逸脱にどう対応するか  

7)残留限度値をどう設定するか?

・Fourmanらの方法の問題点 ~10ppm、0.1%、に科学的な根拠はあるか~    

・毒性に基づいた基準の設定は大変! ~設定上の課題とその対応~    

・残留限度値の具体的な計算方法 ~実際に計算をしてみよう~    

・投与経路による毒性評価の方法とは?

・半固形製剤の残留限度値設定~Ovaisらの考え方~    

・微生物とエンドトキシンの限度値設定    

・治験薬製造における残留限度値設定    

・目視基準は感度も高く有用であるが ~採用上の課題とその対応~  

・目視でクリーンが意味するものとは何か?

8)残留物を正しく評価するためのサンプリング法とは?    

・サンプリング条件が結果を左右する ~場所・時間・量・手順など~    

・Swab法とRinse法の特徴と課題    

・リスクに基づいた残留物の分析法とは? ~TOCは使用できるのか~

 9)キャンペーン生産の特徴とDHTの設定

10)目視確認の再現性をどう確保するか!    

・残留限度値評価のための目視確認と目視検査員の適格性をどう担保するか  

11)効率的な洗浄性評価は可能か‐TOCを活用した洗浄性の評価‐

 

 

5.FDAは査察において何を確認するのか?  

1)査察の法的根拠

2)査察はコンサルティング? ~指摘なしは単にLuckyか~  

3)査察に向けた準備  

4)洗浄バリデーションに対する確認手順  

5)洗浄バリデーションに関する指摘事項の具体例  

6)指摘にどう対応すべきか ~結果は次の査察で~

7)PMDA等国内規制当局の査察への対応‐無通告査察とは‐

 

 

6.参加者からの質問に対する回答

 

 

7.まとめ

 

 

質疑・応答

略歴

1979 年ゼリア新薬工業株式会社製剤研究所に入社し製剤開発を担当するとともに、1983 年には米国Utah 大学にて経皮吸収製剤の研究を行う。

その後、奥羽大学で薬剤学や製剤学の教育にたずさわるとともに、2008 年からは武州製薬株式会社で医薬品製造現場での技術移転、査察対応などを経験する。

2017 年からナノキャリア株式会社で高分子ミセル製剤の開発を担当するとともに、今年2024 年5 月から株式会社PURMX Therapeutics に所属してmiRNA の開発を担当している。

また、2015 年5 月 日本薬剤学会から “製剤の達人” の称号を授与される。

著作

(1) 基礎X実践 QbDに基づく医薬品開発、(株)じほう(2020年)(共著)

(2) 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ、サイエンス&テクノロジー㈱(2022年)

(3) 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理-プロセス/分析法バリデーション‐、サイエンス&テクノロジー㈱(2023年)

その他、多数の共著書あり。

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