低分子医薬品の物性評価,結晶多形の熱力学,結晶多形が物性に与える影響,結晶多形の評価法,塩・共結晶・非晶質の理解,非晶質の物理安定性・溶解性,固体分散体の開発法・評価法について,実務で役立つ知識を詳しく解説する特別セミナー!!
- 講師
国立研究開発法人物質・材料研究機構 高分子・バイオ材料研究センター 医療応用ソフトマターグループ グループリーダー/主席研究員 医薬品関連マテリアルズオープンプラットフォーム プラットフォーム長 筑波大学大学院数理物質科学研究群 教授 川上 亘作 先生
- 日時
- 2025/5/27(火) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
製薬および関連企業において物性評価、製剤開発、CMC業務に従事する研究者 など
講義は基礎から応用まで幅広く網羅します。
- 予備知識
物理化学、医薬品開発における基礎知識があれば理解が進みます。
- 習得知識
1)低分子医薬品の物性評価に関する俯瞰知識
2)結晶多形の熱力学
3)結晶多形が物性に与える影響の理解
4)結晶多形の評価法
5)塩、共結晶の理解
6)非晶質の理解
7)非晶質の物理安定性、溶解性の理解
8)固体分散体の開発法、評価法
9)コアモルファスとは何か など
- 講師の言葉
近年の医薬品のモダリティは多岐にわたっているものの、低分子医薬品は利便性や製造コスト等において圧倒的優位にあり、今後も重要な選択肢であることに変わりない。低分子医薬品の円滑な開発のためには物性を正しく把握・制御する必要があり、中でも結晶多形は苦労が伴うことも少なくない。
本セミナーでは、結晶多形の挙動の理解に必須の基礎知識に始まり、その物性への影響や評価法について、実務的な観点を踏まえて詳説する。また難水溶性医薬品については一般的ではない製剤技術を適用することが多いが、中でも非晶質固体分散体は最も汎用的な技術と言える。しかしながら非晶質状態は熱力学的に不安定であるため、十分な知識がなければその開発は困難である。
さらに、非晶質原薬および製剤の取り扱いや評価についても、基礎理論と実務的観点の両方をふまえた解説を行う。
プログラム
1. 物性評価概論
• 物性評価の重要性
• 主要な物性評価項目
2. 結晶多形の基礎
• 結晶多形評価の重要性
• 結晶多形の熱力学
• 結晶多形が物性におよぼす影響
3. 結晶多形の評価法
• 各種機器分析
• 熱力学的安定性の評価
• 溶媒媒介転移
• 結晶転移温度の求め方
• 結晶多形評価例
• 結晶多形スクリーニング
4. 塩と共結晶
• 塩の形成
• 塩による物性改善
• 共結晶の形成
• 共結晶による物性改善
5. 水和物
• 水和の種類
• 水和の評価法
• 水和物の評価例
6. 非晶質
• 非晶質とは
• 非晶質薬物の結晶化
• 結晶化のバラツキの要因
• 非晶質薬物の溶解挙動
7. 非晶質固体分散体
• 高分子の選択
• 固体分散体の製造法
• 過飽和・液液相分離の基礎と評価法
• 膜透過・経口吸収評価
• 固体分散体評価例
• 論文情報の注意点
• コアモルファス
まとめ
•まとめ
•質疑・応答
略歴
1988年4月 ~ 1992年3月 京都大学工学部化学工学科
1992年4月 ~ 1994年3月 京都大学大学院工学研究科化学工学専攻
1992年7月 ~ 1992年9月 ドイツ国ドルトムント大学化学工学科
1994年4月 ~ 2005年3月 塩野義製薬(株)研究所
2000年3月 工学博士(京都大学)
2001年8月 ~ 2002年7月 米国コネチカット大学薬学部 客員研究員
2005年3月 ~ 2006年12月 万有製薬(株)研究所
2006年12月 ~ 物質・材料研究機構
2018年2月~ 筑波大学大学院数理物質系 教授
著書(共著)
熱分析 第4版(講談社)2017年
Handbook of Thermal Analysis and Calorimetry “Recent Advances in Techniques and Applications”, (Elsevier) 2018年
固体医薬品の物性評価 第2版(じほう)2018年
医薬品原薬の結晶化と物性評価:その最先端技術と評価の実際(シーエムシー出版、監修)2019年
Thermal Analysis of Polymeric Materials. Methods and Developments (Wiley-VCH) 2022年
製剤設計・製造技術 Basic & Frontier(じほう、監修)2023年 ほか、多数
学会等
AAPS
ICTAC
日本化学会・コロイドおよび界面化学部会
日本薬剤学会
日本熱測定学会
日本薬学会
日本DDS学会
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