
生成AIを活用した効率的な学習データ作成の手法・実践ノウハウ,異常検知におけるデータ前処理・特徴抽出のポイント,製造業で生成AIを活用するためのベストプラクティス・応用事例の理解,生成AI導入に伴うリスク・その対策方法について,事例を交え実践的に解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社KLダイナミクス 代表取締役 CEO 柳 健大 先生
経産省主催GENIAC (Generative AI Accelerator Challenge:国内LLM開発プログラム)の松尾研内たぬきチーム(No.1)に在籍
- 日時
- 2025/4/16(水) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
製造業の生産技術の担当者
品質管理の担当者
データ分析の担当者
AI・DX推進部門の担当者 など
- 予備知識
Pythonを用いた基本的なデータ処理スキル
機械学習の基本概念(教師あり・教師なし学習、評価指標 など)があれば理解が進みます。
- 習得知識
1)生成AIを活用した効率的な学習データ作成の手法と実践ノウハウ
2)異常検知におけるデータ前処理および特徴抽出のポイント
3)製造業で生成AIを活用するためのベストプラクティスと応用事例の理解
4)生成AI導入に伴うリスク(データ品質・バイアスなど)とその対策方法 など
- 講師の言葉
本講義のテーマである「製造業における異常検知×生成AI」は、これからのスマート工場において非常に重要な意義を持ちます。近年、製造現場のIoT化によって取得できるデータが飛躍的に増大・複雑化し、従来の手法だけでは早期発見が難しい異常も発生しています。そこで注目されるのが生成AIの力です。生成AIを用いて希少な不良パターンを人工的に作り出し学習データを充実させることで、AIモデルの異常検知精度を飛躍的に向上させ、生産ラインの品質向上やダウンタイム削減に繋げることが可能になります。
本講義では、こうした最新技術の原理から具体的な活用方法までを体系的に学ぶことで、受講者の皆様が現場で生成AIを活用できる実践的な知識・スキルを身につけることを目指しています。異常検知の専門知識とAI技術を融合し、新たな価値創出に挑戦する力を養っていただきたいと考えています。講義を終えた後には、ぜひ今日学んだことを職場での課題解決に役立ててください。皆様の現場でのイノベーションの一助となることを願っています。
プログラム
1.序論
・異常検知とは何か:正常・異常の定義と違い
・製造業における異常検知の重要性(品質向上や損失削減に不可欠)
・従来手法(統計的品質管理など)と最新AI手法の比較
・生成AI(深層生成モデル)の基本概要と種類(GANやVAEなど)
・製造業の異常検知に生成AIを用いる意義
・異常検知と生成AIに関する最新動向(研究事例や業界トレンドの紹介)
・本講義の内容と進め方(6時間の構成とゴール)
2.生成AIの活用用途
・異常パターンの生成(未知の不良シナリオを人工的に作り出す)
・データ拡張:正常・異常データの合成による学習データ増強
・シミュレーションによるデータ生成(デジタルツインを用いた仮想センサーデータ生成)
・希少事象の再現:発生頻度の低い故障例を合成データで補完
・生成モデルによる異常シナリオの多様化(様々な異常ケースを網羅的に準備)
3.異常検知の手法と製造業での適用事例
・統計的手法による異常検知(管制図やしきい値監視などの従来型手法)
・機械学習による異常検知(教師なしクラスタリング、外れ値検出アルゴリズムの活用)
・深層学習を用いた異常検知(オートエンコーダーによる再構成誤差検出など)
・生成モデルを組み合わせた異常検知(VAE/GANで正常データを学習し逸脱を検知)
・画像データにおける異常検知(製品外観検査・不良品検出、MVTec ADデータセット例)
・センサーデータにおける異常検知(振動・温度などの信号解析による設備予知保全)
・工程データの異常検知(製造プロセスの異常シグナル検出と統計的工程管理との比較)
・異常検知モデルの評価指標(精度・再現率・F値・誤警報率などの指標と現場での意味)
・生成AI活用事例:合成データで検知性能を向上させた実例(Siemens社SynthAIによる画像生成)
・製造現場への適用時の留意点(リアルタイム実装や現場フィードバックの重要性)
4.実践演習(ハンズオン)
・データセットの準備と前処理(欠損値補完、外れ値ラベル付与、特徴量スケーリング)
・異常検知モデルの構築(Pythonと機械学習ライブラリを用いたモデル実装)
・生成AIを用いたデータ合成(GANによる異常データ生成やデータ拡張の実演)
・モデルの訓練と評価(生成データ追加の効果検証、評価指標によるモデル性能評価)
・結果の考察とパラメータ調整(誤検知の原因分析とモデル改良の方向性討議)
・演習まとめ(学んだ知見の整理と質疑応答)
5.生成AIのリスクと課題
・生成データの品質保証の難しさ(合成データの現実性担保と専門家による検証)
・データバイアス増幅のリスク(偏った学習データにより誤ったパターンを生成する可能性)
・出力の非決定性と「幻覚」問題(生成モデルが不自然なデータを生み出すリスク)
・説明性・トレーサビリティの欠如(生成AIが出力したデータや判断の理由を説明する難しさ)
・運用上の課題(モデル更新の手間、計算資源コスト、現場への導入ハードル)
・法規制・倫理面での留意点(データプライバシーや知的財産権に関わる問題)
6.今後の展望と活用可能性
・生成AI技術の進展(より高度な生成モデルやDiffusionモデルの登場と異常検知への応用)
・製造DXにおける活用拡大(IoT活用によるリアルタイム異常予知システムへの展開)
・デジタルツインとの連携(仮想環境でのシミュレーションにより異常シナリオを検証)
・自律型品質管理への道(生成AIがもたらす異常検知プロセス自動化と高度化の可能性)
・オープンデータとコミュニティの活用(公開異常データセットやOSSツールの活用による発展)
・継続的学習と人材育成の重要性(モデルの継続的改善と現場人材のAIスキル向上)
質疑・応答
略歴
アメリカのジョージア工科大学(Georgia Tech)、ドイツの人工知能研究センター、東京大学の松尾研究室などでAIに関連した研究を行い、現在は東京大学松尾研究室関連のファンドの出資を受けて、株式会社KLダイナミクスを起業。法人様とAI研究・開発、DXツールの開発を行う。過去に、経産省が主催のGENIAC (Generative AI Accelerator Challenge:国内LLM開発プログラム)の松尾研内たぬきチーム(No.1)に在籍。
おもな専門分野・研究分野
LLM、画像識別モデル、画像識別説明可能AI、時系列生存時間解析、時系列動的予測、異常検知、自己教師あり学習、フレキシブルデバイス開発、人工衛星における3D認識アルゴリズム
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