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実務に活かせるバイオ関連技術習得のための

バイオ医薬品凝集体分析安定化戦略

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オープンセミナー WEB受講

化学医薬

バイオ医薬品の凝集体発生メカニズム,凝集体の各分析手法,凝集体形成に関与する物理化学的なパラメータ・その応用,容器栓システムが凝集体形成に与える影響について,詳しく解説する特別セミナー!!

講師

株式会社ユー・メディコ 分析事業本部 本部長 栗之丸 隆章 先生

博士(工学) 

元 国立研究開発法人産業技術総合研究所

講師紹介

日時
2025/2/27(木) 13:00〜16:30
会場
※本セミナーはWEB受講のみとなります。
受講料
(消費税率10%込)1名:38,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:33,000円
テキスト
PDF資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式

WEB受講のみ

 ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。

受講対象

業種:製薬企業、バイオテクノロジー企業、医薬品製造関連企業
所属部署:品質管理部門、製剤開発部門、製造部門、研究開発部門
レベル:研究者、品質管理担当者

予備知識

関心のある方であれば特に必要ありません。

習得知識

1)バイオ医薬品の凝集体発生メカニズム
2)凝集体の各分析手法
3)凝集体形成に関与する物理化学的なパラメータとその応用
4)容器栓システムが凝集体形成に与える影響 など

講師の言葉

 近年、バイオ医薬品は革新的な治療法として認識される一方で、その品質管理には多くの課題が伴います。特に、バイオ医薬品の凝集体は免疫原性を持つ可能性があり、安全性や品質の観点から適切な管理が求められています。バイオ医薬品は溶液状態で製造・保管・輸送・投与されることが多く、これらのプロセスにおいて外部ストレスが加わることで凝集体が形成されます。凝集体は、数 nmから数 mmにおよぶサイズを持つため、幅広いサイズ域で網羅的に評価するためには複数の分析手法を組み合わせることが重要です。さらに、製剤中では容器由来の溶出物の影響や材料表面への吸着などにより凝集体を形成することが知られており、これらの要因を多角的に検討する必要があります。
 本セミナーでは、バイオ医薬品における凝集体の発生メカニズム、分析技術、および安定化の戦略について解説します。バイオ医薬品の凝集体に対する理解を深め、実務に活かせる知識を提供することを目指します。

プログラム

1 バイオ医薬品における    タンパク質凝集体

1-1 タンパク質の凝集


1-2 タンパク質凝集体の分類


1-3 タンパク質凝集体と免疫原性

2 凝集体の発生機構

2-1 熱ストレスによる凝集体


2-2 化学ストレスによる凝集体


2-3 界面ストレスによる凝集体

3 凝集体の分析

3-1 ナノ粒子(100 nm以下)の分析


3-2 サブミクロン粒子
  (100 nm – 1 µm)の分析


3-3 ミクロン粒子
  (1 µm – 100 µm)の分析


3-4 可視粒子(100 µm以上)の分析

4 バイオ医薬品の凝集体形成に  重要な物理化学的パラメータ

4-1 構造安定性


4-2 コロイド安定性


4-3 界面安定性

5 バイオ医薬品の安定化戦略

5-1 バイオ医薬品に処方条件


5-2 物理化学的パラメータを
       利用した処方検討

6 バイオ医薬品の凝集体における 容器との関係

6-1 容器関連材料の凝集体発生リスク


6-2 シリコンオイルの影響

7 総括

まとめ

 質疑・応答

略歴

2011年 – 2013年  筑波大学大学院 博士前期課程
2013年 – 2015年  筑波大学大学院 博士後期課程
          タンパク質の凝集および機能制御に関する基礎研究に従事、学位(博士(工学))取得
2015年 – 2017年  筑波大学大学院 博士研究員 基礎研究に従事
2017年 – 2020年    国立研究開発法人産業技術総合研究所 研究員 基礎研究に従事
2020年 – 2024年    株式会社ユー・メディコ 主任研究員
           バイオ医薬品の凝集体分析や相互作用解析などの受託分析に従事
2024年 – 現在    株式会社ユー・メディコ 分析事業本部 本部長  受託分析事業の統括

 

著作:(現所属)
1. Kurinomaru T, Takeda K, Onaka M, Kuruma Y, Takahata K, Takahashi K, Sakurai H, Sasaki A, Noda N, Honda S, Shibuya R, Ikeda T, Okada R, Torisu T, Uchiyama S. Optimization of Flow Imaging Microscopy Setting Using Spherical Beads with Optical Properties Similar to Those of Biopharmaceuticals. J Pharm Sci. 2023 Dec;112(12):3248-3255.
2. Nakagawa Y, Shen HC, Komi Y, Sugiyama S, Kurinomaru T, Tomabechi Y, Krayukhina E, Okamoto K, Yokoyama T, Shirouzu M, Uchiyama S, Inaba M, Niwa T, Sako Y, Taguchi H, Tanaka M. Amyloid conformation-dependent disaggregation in a reconstituted yeast prion system. Nat Chem Biol. 2022 Mar;18(3):321-331.
3. Fujiwara S, Ueda T, Ishii N, Abe Y, Hayashihara-Kakuhou K, Takeda K, Kurinomaru T, Fukuhara A, Uchiyama S, Carpenter JF. Chemical-gas Sterilization of External Surface of Polymer-based Prefilled Syringes and Its Effect on Stability of Model Therapeutic Protein. J Pharm Sci. 2022 Jan;111(1):41-50.
4. 内山 進、福原 綾乃 野田 勝紀、林原 加代子、丸野 孝浩、栗之丸隆章、『品質評価のカギをにぎる バイオ医薬品の分析法』Ⅱ-6「タンパク質溶液の性質」、株式会社じほう、2022

 

所属学会:日本抗体学会、日本蛋白質科学会、日本遺伝子治療学会