各種の加速理論,故障モデル,寿命式,加速係数,寿命式,対数直線化,図法展開,重回帰分析・田口メソッドを使った多数寿命因子のある故障の寿命推定式の求め方について,長年の経験に基づき,詳しく解説する特別セミナー!!
- 講師
技術コンサルタント 伊藤 千秋 先生
オムロン株式会社 品質保証部長,部品技術部長等歴任後現職
制御機構部品の品質保証を15年,自動車電装部品の品質保証23年経験,品質・信頼性一筋のプロフェッショナル
この間,日本科学技術連盟 信頼性開発技術研究会 委員長などを歴任
- 日時
- 2025/2/7(金) 10:00〜16:50
- 会場
- 受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
会場・WEB
- 受講対象
本テーマに関心があれば制限はありません。
・実務で加速試験データを活用されようとされている方
・新製品の評価試験を計画される方
・評価試験計画でストレスの加え方で困っている方
・市場での現象を再現評価されようとされている方
・製品の品質および信頼性に携わる技術者の方々など
- 予備知識
特に必要ではないが、ワイブル解析については基礎的なことを知っていることが望ましい。
テキストの巻末にワイブル確率紙、その計算や作図については添付してあるが説明は省くのでパラメータの名称や意味などを知っておくとより理解が進みます。
- 習得知識
1)各種の加速理論、故障モデル、寿命式を知ることができる
2)多様な観点からの加速係数、寿命式のもとめかたを事例を通して学ぶことができる
3)対数直線化、分布当てはめ法、内挿法、外挿法などからの図法展開を学ぶことができる
4)重回帰分析、田口メソッドを使った多数寿命因子のある故障の寿命推定式の求めかたを学ぶことができる
5)事例をとりいれた加速係数、寿命の求めかたが1000頁弱の製本した本として残るのであとから自習もできる
- 講師の言葉
本講座は難しい理論や故障モデル式を避けることなく、使いこなしながら故障モードにあった加速係数、寿命を推定するやりかたを解説する。事例に基づいて解説し、より理解しやすい講座目指して実施する。加速試験は追求するあまり、モノを壊す試験になってはならず、ここには一定の論理とルールが存在する。
加速は、固有技術的には故障モード・故障メカニズムが同じ、管理技術的には故障の分布形が同じで時間軸だけがスライドしたものであることが条件になる。加速にはストレス加速、頻度加速、判定加速があり、皆様方の取られている試験法はこの組み合わせでできている。この試験法に市場条件との整合性、試験時間の正しさ実証をしていただくことがこの講座の狙いでもある。
寿命推定とそれをするための加速係数の求め方にはアレニウス則だけでなく、ラーソンミラー則、コフィンマンソン則、蒸気圧則、累積損傷則など実に多様多数の故障モデル式があり、故障分布からみたらワイブル分布だけでなく、極値分布もあり、さらには多数の寿命因子が存在する場合の温度時間換算則(ウィリアム・ランデル・フェリー則)、重回帰分析、田口メソッドを使い切るやり方がある。手法的に見たら対数直線化法、分布当てはめ法、外挿法、内挿法などが必要になる。
これらの観点からより実務的な加速係数、寿命予測法を解説する。
- 事前質問
事前に質問を受け付けます。
受講申し込みの後に、当社より事前の質問シートを送付します。
- 受講者の声
寿命予測のための知識を得ることができ、自力で検討を進めることができそうです。教えてもらったことと自分がやってきたデータと照らし合わせながら加速や寿命予測手段を検討してみたい。
講師自身が持っているデータがとても多く拝見できて参考になりました。各種の部品の構造と寿命に対する考え方を知ることができとても有効的なセミナーでした。
参考になるセミナーでした。アレニウス則しか知らなかったが、同じ事例でももっと多面的にいろいろな手法があり、簡便的に実施できることが分かった。
信頼性の知見がほとんどなかったので内容がかなり難しく感じたが概要はつかめたと思う。個別の質問にもお答えいただきありがたいです。
分厚い資料の内容が充実しており大変ありがたい。講義中に理解が浅い部分についても後からテキストを読み直して復習ができる。
プログラム
1.寿命の分布
(1) 最弱リンクモデル
(2) ワイブル分布と極値分布
(3) 故障モードからみた初期故障期・偶発故障期・摩耗故障期
(4) ワイブル確率紙・累積ハザード確率紙・極値確率紙
(5) ワイブルパラメータのいろいろなパターンの組み合わせとそのワイブル曲線
2.加速試験とは
(1) 加速係数
(2) 特性保証・機能保証・故障モード保証
(3) 定格値・限界値・極値
(4) 故障判定値
3.加速試験の制約条件
(1) 金属の場合の制約条件
(2) プラスチック樹脂の場合の制約条件
(3) 電気的負荷の場合の制約条件
4.加速法の種類
(1)ストレス加速
(2)頻度加速
(3)判定加速
5.加速係数のもとめかたと寿命予測(基本型)
(1) ファーストフェイラーポイントmあてはめ法
(2) 対数直線化法
(3) べき乗則法
(4) 外挿法
(5) アレニウス則法
(6) ラーソンミラー則法
(7) ウイリアムズ・ランデル・フェリー則法(時間重ね合わせ則)
(8) 田口メソッド法による複数因子が絡む実験計画に基づく寿命推定法
(9) 重回帰分析による複数因子が絡む寿命の推定法
6.加速係数の求めかたと寿命予測(応用型)
(1)材料S-Nデータをつかった寿命推定法
(2)市場回収品ないしは市場実験品からの劣化度測定データからの寿命推定法
(3)故障メカニズムに着目した損傷度比較による寿命推定法
7.既知の故障モデル式に基づく加速係数のもとめかたと寿命予測
(1)熱応力疲労による故障の加速係数(コフィンマンソン則、アイリング則)
(2)熱劣化による故障の加速係数(アレニウス則)
(3)湿度劣化による故障の加速係数(絶対水蒸気圧則)
(4)温湿度の複合劣化による故障の加速係数(ホールバーグペック則)
(5)クリープ疲労による故障の加速係数(ラーソンミラー則)
(6)腐食劣化による故障の加速係数(拡散則、フィック則)
(7)アーク反応による故障の加速係数(累積アークエネルギー則)
(8) ノイズ・サージ・電圧変動・衝撃・振動の加速係数(極値分布)
8.故障数予測・バーンイン・ランニング・最悪値予測への展開
(1)市場発生数予測
(2)バーンイン(半導体・電子ユニット)
(3)ランニング(リレー・スイッチ)
(4)最悪値予測
9.試験法の成り立ちと加速係数・加速因子の試験法への展開
(1)試験法の標準化で考えておくべきこと
(2)高温ストレスの試験法への展開
(3)低温ストレスの試験法への展開
(4)温度変化ストレスの試験法への展開
(5)湿度ストレスの試験法への展開
(6)湿度変化ストレスの試験法への展開
(7)振動ストレスの試験法への展開
(8)ノイズ・サージ・電圧変動のストレスの試験法への展開
(9)静電気のストレスの試験法への展開
(10)硫化ガスのストレスの試験法への展開
(11)オゾンのストレスの試験法への展開
(12) 溶剤・界面活性剤・油・接着剤・グリースによるストレスの試験法への展開
(13) 動作繰り返しのストレスの試験法への展開
質疑・応答
略歴
社歴
昭和無線工業(現SMK):5年2ヶ月
トリオ(現JVCケンウッド):3ヶ月
立石電機(現オムロン):38年7ヶ月
職歴
スイッチ製造技術:3年2ヶ月
コネクタ製造技術:1年
圧着・ハーネス製造技術:2年
アンプ・チューナ製造技術:3ヶ月
部品メーカ監査(加工部品):20年
(電子部品・機構部品):25年
制御機構部品(リレー・スイッチ・タイマ・センサ)品質保証 :15年
自動車電装部品(ECU・リレー・センサ・スイッチ)品質保証 :25年
最終職位
品質保証部並びに部品技術部 部長
韓国オムロン電装 理事(役員)
上海欧姆龍控制電器 顧問
福達合金材料 顧問
学会活動
日本信頼性学会会員:23年
日本信頼性学会企画委員(地域委員):2年
日本科学技術連盟講師:24年
日本科学技術連盟信頼性開発技術研究会 委員長:2年(1期)
日本科学技術連盟信頼性開発技術研究会 副委員長:4年(2期)
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