医薬品開発の進め方,変更管理の考え方,変更を前提とした実験の進め方,実験結果の評価方法,原薬のプロセス開発の進め方,プロセスバリーデーションの進め方,開発段階に応じた変更管理の考え方について,豊富な経験に基づき実務で活かせるよう分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社三和ケミファ 医薬・ファインケミカルグループ・統括本部長 丸橋 和夫
薬剤師・薬学博士
- 日時
- 2025/1/23(木) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
(消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
医薬品原薬、中間体、化学品の研究開発、製造部門、品質管理部門、品質保証部門の担当者、指導者、責任者、これから原薬製造関連業務を担当しようとする初心者
- 予備知識
有機化学、GMP(例えばICHQ7)、医薬品原薬の開発と臨床試験、プロセスケミストリーなどに関する知識があればより理解しやすいと思います。
- 習得知識
1)医薬品開発の進め方
2)変更管理の考え方、変更を前提とした実験の進め方、実験結果の評価方法
3)原薬のプロセス開発の進め方、様々な事例
4)プロセスバリーデーションの進め方
5)開発段階に応じた変更管理の考え方
- 講師の言葉
医薬品原薬、中間体の開発の最終目的は商用生産にある。開発段階でプロセス検討を進め、申請前にプロセスバリデーション(PV)を実施し、その結果を基に製法を(MF)登録、商用生産が始まれば、その後の変更は登録情報の変更が伴うため困難となるケースが多く、製法変更はできる限り避けたい部分である。
しかしながら、原薬の開発過程では、製造場所、製造スケール、分析方法の変更、コスト削減に伴うプロセス、原材料メーカーの変更、設備の更新、突発的な逸脱に伴うプロセスの変更など変更せざるを得ないケースが多々発生する。更に変更の際は、例えば開発段階では前臨床試験からの同等性、一貫性の確保、商用生産開始に当たってはピボタル試験で使用した原薬との同等性の確保、商用生産開始後は収率、品質を含めた生産の恒常性の確保など、開発段階に応じた留意点も理解して進める必要がある。
本セミナーでは、変更と変更管理の考え方について説明した後、原薬の開発過程で経験した変更管理の問題、対応方法、同等性評価の考え方、留意点を中心に開発初期の段階から前臨床試験、臨床試験、申請、商用生産とそれぞれの開発段階に分類して実例をもとに説明し、あわせてPVの進め方について初心者でもわかるように基礎から説明する。
- 受講者の声
原薬製造に関してガイドラインに基づく基本的な内容から、講師の方がご経験された事例の紹介まで参考になる部分が多かった。
本日はご講演いただきありがとうございました。過去の事例も交えてご説明いただき、たいへん勉強になりました。
プロセスのスケールアップ時のトラブルからそれに対する製法変更や検討方法まで詳しくご紹介いただき、とても勉強になりました。逸脱やバラツキには必ず原因があり、それを常に考え続けることが重要というお言葉を胸に、これからもプロセス開発に取り組んでいきたいと思います。
バリデーションについては、基礎的なところからご丁寧に説明いただき、理解がとても深まりました。ぜひ今後の業務に生かしていきたいと思います。
プログラム
1.はじめに
2.原薬開発の進め方について
3.変更と変更管理について
3.1 変更管理に関する法的規制
3.2 承認事項の軽微な変更の範囲
3.3 変更管理の手順
3.4 開発段階に応じた変更管理の考え方
3.5 グローバルと国内規制でのギヤツプについて
4.原薬の製造プロセスの変更と変更管理の考え方とポイント
4.1 原薬の品質特性に影響を与えるおそれのあるパラメータの確認と注意点
4.2 原薬に求められる具体的な規格項目とパラメータの関係
(温度、時間、pH、撹拌効率、その他)
4.3 パラメータの設定の仕方、許容値幅の考え方、設定、管理方法
4.4 パラメータを設定するための効率的な実験方法
4.5 原薬,中間体製造の製造場所(委託先)の変更、注意すべきポイント
4.6 製造監査、立会いのポイント
4.7 その他
5.具体的な変更事例から(事例を元に変更管理の問題、対応方法、同等性評価の考え方)
5.1 開発初期~前臨床試験段階
・合成プロセスの変更
・原薬製造のスケールの変更(実験室からパイロット)
・原料の変更
5.2 臨床試験~申請~商用生産
・原薬製造のスケール変更(パイロットから工場スケール)
・製造設備の変更
・製造場所の変更(技術移転に伴う問題、結晶多形の同等性)
・生産スタイルの変更(スポット生産 → 連続生産)
・溶媒回収
5.3 商用生産開始後
・原料メーカーの変更
・乾燥時間のバラツキ
・年次レビューから見えてくること(収率のバラツキの原因)
5.4 突発的な逸脱の原因究明とそれに伴う変更、対応策
6. 原薬のバリデーションの実際
6.1 バリデーションとは
6.2 原薬製造で必要なバリデーションの種類と開発における位置付け
6.2.1 原薬製造に関わる機器の適格性
6.2.2 プロセスバリデーション
6.2.3 事例 変更時の再バリデーション実施計画
事例 回顧的バリデーション
6.2.4 洗浄バリデーション
原薬の洗浄バリデーションにおける DHT、CHT
最近の事例から
6.2.5 分析法バリデーション
6.2.6 工程装置 – コンピュータ化システム
6.3 事例 バリデートされたプロセスで逸脱
7.質疑応答
略歴
1979.4 和光純薬工業株式会社入社、東京研究所主席研究員を経て、
1991.10 大鵬薬品工業株式会社入社、工業化技術研究所所長、合成技術研究研所長
(この間、治験薬(原薬)品質管理者 約16年)を経て、
2007.7 三菱商事株式会社入社、先端化学品本部技術顧問(兼)常熟力菱精化工有限公司(中国、常熟市)研開部本部長を経て、2008.7 株式会社エースジャパン入社、常務取締役山形工場長(この間、医薬品製造管理者 約6年))を経て、
2015.4 株式会社三和ケミファ入社。個人事業主登録し(2016)、数社のCMCアドバイザーも兼務し現在に至る。
著作
スケールアップ・ダウン検討/失敗例/解決(対処)法45の事例 (サイエンス&テクノロジー 2018)、
その他分担執筆多数
協会および役職・活動状況
東京大学大学院薬学系研究科 薬学部研究員
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