強度設計の実務ですぐに役立てるための
応力集中部、溶接継手、ボルト締結部における破損・ゆるみメカニズムとCAE寿命設計法、強度増大法および強度設計基準
【WEB受講(Zoomセミナー)】ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)
機械構造物の破壊メカニズム,応力集中部・溶接継手・ボルト締結部の疲労破壊のメカニズムと具体的な疲労強度設計法,CAE解析法,強度設計基準,強度増大施工法,強度改善構造について演習例題を交えてただちに実務に活用できるよう解説する特別セミナー!!さらに,400ページ以上の詳細な資料も差しあげます。
- 講師
元(株)日立製作所 宇佐美 三郎 先生
工学博士
- 日時
- 2025/1/15(水) 10:00〜16:30
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステム利用によるオンライン配信となります。
- 受講対象
開発・設計・品質保証部門の技術スタッフで、初心者からベテランまで。
- 予備知識
特にありませんが、材料力学の基礎を経験していれば理解が進みます。
- 習得知識
1)応力集中部,溶接継手およびボルト締結部の特徴と最新寿命設計基準
2)やさしい破壊力学を用いた溶接継手の強度設計法
3)強度増大施工法、強度改善構造
4)寿命設計のための適切なFEM解析法とその設計への適用法 など
- 講師の言葉
溶接継手とボルト締結構造は構造物における基本要素ですが、応力集中部と同様に破壊損傷の起点となることが多く、逆に、品質が過剰となっているケースも数多く見受けられます。これは、溶接やボルト締結部が特異な形状と引張残留応力を有しているため、それらの強度がよく理解されることなく設計・製造されていることに原因があります。
また、コンピュータの進歩によって製品全体を有限要素法で応力解析することも可能となって来ていますが、寿命評価に最適な解析がなされていない例も多数見受けられます。そこで本講座では、まず、各種構造物の破壊例について、その原因や対策法を分析し、各種の破壊メカニズムを説明します。
つぎに、応力集中部および溶接継手とボルト締結部の疲労破壊と締結部緩みのメカニズムの特徴を一般の構造物と比較しながら説明し、それぞれに具体的な疲労強度設計法とそれらにふさわしいCAE解析法を解説します。また、各所には学んだ手順が体験できるように例題を多数配置していますので、予備知識がなくても無理なく理解できます。さらに,強度設計基準や強度増大施工法・強度改善構造はただちに実務に活用することができます。
- 受講者の声
内容が濃く,業務に生かせる内容でした。ただ,内容のわりに設定時間が短かったため,予習をして臨めばよかったと思っております。
講習にありがちな公式と数値のみ説明するものではなく、実際に演習問題を交えながら進める形式だったので、実務への適用イメージが湧きやすかった。演習においては式変形などの単純作業が省かれていたので、時間を有効に使うことができる点も良かった。また、実際の事故事例とリンクした解説があったので、計算を実施する意義というものがより明確になった。
疲労強度について基礎知識から学ぶことの出来る内容で良かったです。また、かくセクションごとに演習問題もあり、それを講義中に実践形式で解くことでさらに理解が深まる講義でした。
応力、金属破壊メカニズムに関する振り返りの部分から導入解説を頂いたため、理解がしやすく、溶接継ぎ手に関する概念・哲学を学ぶ機会を頂き、非常に有用な知識を興味深く拝聴できました。
スライドの要点が絞られており、後から見返しても理解しやすい構成になっていると思いました。また、実務に役立つデータ集の紹介など、実務目線での内容になっており、有効度が高いと思いました。
プログラム
1. 事故例に学ぶ機械・構造物溶接継手の破壊メカニズム
(1)脆性破壊
(2)応力腐食割れ、クリープ破壊
(3)高サイクル疲労,
低サイクル疲労破壊
2. 金属疲労破壊のメカニズム
(1)金属疲労のメカニズム
(2)疲労限度のメカニズム
(3)各種因子の影響
(4)圧縮残留応力付与による
疲労強度増大法
3. 応力集中部の疲労寿命
(1)応力集中の発生メカニズムと
切欠き係数
(2)FEMによる集中応力の正確な求め方
(3)低サイクル疲労
(4)ミーゼス応力を用いる場合の問題点
(5)はんだ接続部の熱疲労寿命
4.溶接構造物の疲労寿命
(1)溶接による引張り残留応力の
発生メカニズム
(2)溶接継手止端部に集中する応力
(3)余盛止端角度の影響
(4)母材強度の疲労強度への影響と
そのメカニズム
5.ボルト締結部の強度と緩み防止法
(1)ボルトの応力集中と疲労強度
(2)外力のうちボルトに流れる力
(3)VDIのボルト締結部強度設計基準
(4)トルク法締結の問題点
(5)ボルト締結部の緩み防止法
6.疲労強度改善溶接構造の実例
7.破壊力学と溶接継手疲労問題への適用例
(1)破壊力学入門
(2)応力拡大係数の値とFEMによる算出法
(3)疲労き裂進展速度と進展下限界値
(4)溶接継手不溶着ルート部の疲労強度
(5)材料欠陥や加工傷を有する
部材の疲労強度
8.最新疲労強度設計法
(1)構造強度設計の体系
(2)ASME,ENにおける応力集中部の
疲労設計法
(3)IIWにおける溶接継手の
疲労強度設計基準
・等級別設計疲労強度線図
・FEMによるホットスポット応力の求め方
(4)IIWにおける溶接継手の後処理による
疲労強度改善法
・止端形状改善法とその効果
・ピーニングによる
圧縮残留応力付与法とその効果
9.各種形状の応力解析集と材料強度データ集
解析集・データ集
演習
まとめ
質疑・応答
略歴
研究所と事業部の両者に所属し、発電機、超伝導機器、原子力機器、建設機械、パワーデバイスなど電力、産業製品の開発と不具合対策における強度信頼性向上を担当。
受賞
文部科学大臣賞 受賞
「微小な欠陥を含有する構造物の疲労強度研究」
学会等
日本機械学会フェロー
工学博士
専門
電力・産業機器の強度信頼性
構造物の疲労強度 (特に疲労破壊力学)
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