受講形式 会場・WEB 受講対象 設計、製造生産、品証、保全、研究開発、営業、その他、業種・所属を問いません。 腐食に興味を持つ方であればどなたにも、分かり易く解説します。 予備知識 予備知識は必要ありません。 習得知識 1) 腐食のしくみを基礎から学ぶ 2) 異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)のしくみを知る 3) 異種金属接触腐食の事例 4) 具体的な対策技術 など 講師の言葉 様々な機器・構造物では、各部品・部分に要求される機能に応じて材料が選ばれ、複数の異なった材料が組み合わされて使用される場合が多い。これらの機器・構造物が腐食環境に曝されると異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)による被害を受けることがある。 異種金属接触腐食は、腐食の速度を大幅に加速するので、確実な防止対策が必要である。異種金属接触腐食は、海水、淡水など水溶液環境だけでなく、最近では、大気環境で使用される自動車、航空機などでも、軽量化・マルチマテリアル化を背景に、問題となっている。異種金属接触腐食について、その機構、事例、および防止対策を、水溶液腐食の基礎に立ち返ってわかりやすく解説する。異種金属接触腐食は、犠牲陽極を用いたカソード防食と表裏一体の関係にあるので、カソード防食についても解説する。 また、これらの挙動を、解析的に予測する技術とその適用事例を紹介する。
プログラム
1 異種金属接触腐食とは(概説) 2 各環境における問題点と異種金属接触腐食の事例 2.1 海水環境 2.2 淡水環境 2.3 大気環境 3 水溶液腐食の基礎 3.1 腐食反応の式 3.2 均一腐食と局部腐食 3.3 分極曲線と腐食速度、 3.4 標準電極電位と自然電位 3.5 皮膜の保護性と耐食性 3.6 環境因子の影響 4 異種金属接触腐食の機構と予測 4.1 異種金属接触腐食の機構 4.2 カソード防食の利用法 4.3 異種金属接触腐食の予測の考え方と問題点 4.4 不働態金属がより貴な材料と接触した場合の考え方 5 数値解析技術の適用 5.1 数値解析技術の必要性 5.2 数値モデル化と境界要素法による解法 5.3 解析プログラムの開発と検証 5.4 実機ポンプへの適用例 6 異種金属接触腐食の対策技術 6.1 適切な材料選択、 6.2 カソード/アノード面積比の縮小 6.3 液間抵抗の低減または絶縁 6.4 その他の対策 6.5 異種金属接触腐食対策のまとめ 質疑・応答 講師紹介 略歴 1972年 東北大学工学部金属工学科卒業 同年 (株)荏原製作所(以下、荏原)入社 中央研究所配属 以後荏原および㈱荏原総合研究所(以下、荏原総研)にて、腐食防食、特に海水腐食の研究に従事。 一方、マネージメント(荏原 理事、荏原総研 代表取締役)および海外営業支援も経験。 その間、北海道大学 客員教授(5年間)、早稲田大学 各務記念材料技術研究所招聘研究員(8年間)。 2017年 荏原を退職、以後、「MIYASAKA Lab.」にてコンサルティング、および学協会活動。