受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
・主に対象となる工業 一般化学、石油化学、樹脂、ゴム・接着剤、インク・塗料工業、製紙、食品業、医薬品、化粧品など
・主な対象者 上記の研究開発、エンジニアリング(設計、技術、工務など)、製造現場等の初級~中級の技術者
- 予備知識
特にありません。(化学工学、特に流動についての知識があれば理解は進みます)
- 習得知識
1)撹拌機の選定についての基礎知識(撹拌翼の選定、撹拌に関わる計算、スケールアップなど)
2)撹拌機特有のハード部の基礎知識と使いこなし など
- 講師の言葉
撹拌操作は、化学工業をはじめとする多くの工業で行われているが、撹拌装置の選定や設計は、経験的かつ非体系的に行われてきたためにだれでも容易に選定や設計ができる分野ではなかった。
また、撹拌操作は、工業的には単に”かき混ぜる” だけでなく、物質移動、熱移動、反応などの促進や制御を目的としているので、これらと撹拌がどのように関わるのかが非常に難しい問題でもある。
本セミナーでは、経験の浅い初級者にも理解できるよう、理論に加え実務事例を織り交ぜながら、体系的にわかりやすく、撹拌装置の選定と設計について解説することを目的としている。とくに要望の多い撹拌に関わる計算やスケールアップについては時間を掛けて、その方法や問題点、解決方法などについて解説する。
また、実際に発生したトラブル事例とその解決策についても述べ、トラブルや失敗のない撹拌を目指すための解説もおこなう。
- 受講者の声
これまでは、攪拌のことについては業務を通して得られた知識や経験を元に検討していたが、今回の講義を聴講して、攪拌の基礎から説明いただき、理解を深めることができた。
基礎から学べてよかったです。
分かりやすい解説で参考になりました。事後の質問にも対応いただけるようでありがたいです。
攪拌の基礎からしっかり学習できる機会は貴重でした。ありがとうございます。
プログラム
第1部 撹拌概説
1.撹拌とは
2.撹拌の形態と目的
3.撹拌機の主たる適応分野と応用例
4.撹拌槽内の流動形態(フローパターン)
5.撹拌装置の分類
第2部 撹拌機の最適選定
1.撹拌機の選定手順
1.撹拌機の選定 STEP-1 「撹拌条件の設定」
2.撹拌機の選定 STEP-2 「撹拌翼の選定」
(1)撹拌翼の種類と特長(プロペラ翼、タービン翼、パドル翼、アンカー翼、リボン翼、その他の撹拌翼)
(2)撹拌翼の設計ポイント
3.撹拌機の選定 STEP-3 「翼径および回転数の決定」
4.撹拌機の選定 STEP-4 「撹拌動力の算出」
5.撹拌機の選定 STEP-5 「撹拌装置ハード部の選定と設計」
(1)電動機について (2)減速機について (3)変速機について (4)軸封部について (5)撹拌槽、邪魔板および付帯設備について
第3部 撹拌に関わる計算とスケールアップ
1.撹拌レイノルズ数
2.撹拌動力の計算
3.吐出量、循環量の計算
4.撹拌操作におけるスケールアップ
(1)撹拌装置のスケールアップ概説
(2)撹拌機のスケールアップ方法
(3)撹拌のスケールアップの問題点
(4)スケールアップのための撹拌実験方法と留意点
(5)各撹拌目的とスケールアップ
1)液-液系撹拌における均一混合(混合時間について)
2)液-液系撹拌における分散目的(生成液滴径について)
3)固-液系撹拌における沈降防止(浮遊限界速度について)
4)固-液系撹拌における溶解(固体の溶解速度について)
5)気-液系撹拌における反応(気液物質移動係数について)
第4部 撹拌装置のトラブル事例と対策
1.撹拌操作に関わるトラブル事例
(1)撹拌不良の事例
1)液-液系撹拌における撹拌不良の事例
2)液-固系撹拌における撹拌不良の事例
3)反応を伴う撹拌の撹拌不良の事例
(2)その他の撹拌操作からくる問題点
1)付着の問題
2)発泡の問題
2.各構成要素のトラブル事例
(1)撹拌速度が大きい場合のトラブル (危険回転数 実測と計算例)
(2)邪魔板に関わるトラブル (槽内液の揺動(スロッシング)とその事例 )
質疑・応答
略歴
1970年 3月 千葉工業大学 工学部工業化学科 卒業
1970年 3月 株式会社 島崎製作所入社
1995年 4月 同社 退職
1995年 9月 青木株式会社入社
2020年12月 同社 退職
在職中は、撹拌機の選定、撹拌に関わる問題解決また社内外への教育などに従事
現在は、撹拌機の選定・設計に関わるセミナーの講師