接触角,表面張力,表面自由エネルギーの基本,表面張力・分子間力との関係,接触角測定,表面張力測定,表面自由エネルギー解析の原理・注意点について,豊富な経験に基づき詳しく解説する特別セミナー!!
- 講師
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FIA 代表 福山 紅陽 先生 三菱マテリアル(株)、協和界面科学(株)を経て現在に至る
- 日時
- 2024/1/30(火) 10:00〜16:30
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
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(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 テキスト PDF資料(受講料に含む) 受講対象 接触角測定,表面張力測定,表面自由エネルギー解析をこれから始めようという方 接触角測定,表面張力測定,表面自由エネルギー解析をすでにやっているが,概念や原理の理解に不安のある方 予備知識 高校程度の物理・化学・数学の知識 習得知識 1)接触角,表面張力,表面自由エネルギーの基本概念 2)表面張力と分子間力との関係 3)接触角測定,表面張力測定,表面自由エネルギー解析の原理と注意点 など 講師の言葉 材料表面のぬれ性は、親水化や撥水化の技術だけでなく接着性、離型性、防汚性、洗浄性等にも密接に関連しています。ぬれ性を定量的に評価するための代表的な手法の1つが接触角測定です。接触角は、測定そのものは簡単ですが、材料の表面特性をきわめて鋭敏に反映します。ぬれ性の良否を決めるのは、液体、固体の表面張力(表面自由エネルギー)です。表面張力は分子間力に由来します。分子間力にはいくつかの発現機構がありますが、その機構に応じて、表面張力をいくつかの成分に分解しようというのが成分分けの概念です。これによって、ぬれ性をはじめとする界面現象をより深く理解することができます。そして、ある理論に基づいて、表面張力の成分を計算で求めようというのが表面自由エネルギー解析といわれる手法です。 本セミナーではまず、ぬれ性評価の基本となる接触角と表面張力の概念について説明します。次に、これまでの相談事例などを踏まえ、接触角の測定上の注意点を解説します。さらに応用として、表面自由エネルギー解析の手法と注意点について解説します。 受講者の声 ・スライドも字が大きく、先生の口調もゆっくりでわかりやすかったです ・ぬれ性評価に関する基礎知識を習得することができた。 ・今回、業務で表面張力に関する知見が初めて必要となり、受講致しました。基礎から丁寧に教えていただいたため、今まで何となくだった部分を理論的に理解することができました。 ・資料も説明もとても分かりやすく、有意義な時間となりました。ありがとうございました。
プログラム
1. ぬれ性と接触角
1.1 水になじむか,油になじむか
1.2 接触角とは?
1.3 接触角から何がわかるか?
1.4 接触角測定の表面感度: 膜厚依存性,表面被覆率依存性
2. 表面張力
2.1 表面張力とは?
2.2 表面張力の各種測定原理
2.3 表面張力と界面張力
2.4 固体の表面張力
2.5 表面張力から何がわかるか?
3. 接触角と表面張力との関係
3.1 液体の表面張力が大きいほど,ぬれは悪くなる
3.2 固体の表面張力が大きいほど,ぬれはよくなる
3.3 Youngの式~接触角と表面張力との関係
3.4 ぬれを制御するには?
4. 表面張力と分子間力
4.1 表面張力の定義
4.2 表面張力は分子間力に由来する
4.3 表面張力は分子構造にも依存する
4.4 フッ素は分子間力,表面張力を低下させる
4.5 水素結合は分子間力,表面張力を増大させる
4.6 純物質の表面張力は温度上昇とともに低下する
5. 表面張力と表面自由エネルギー
5.1 表面は仕事をする能力をもつ
5.2 表面張力,表面自由エネルギーの次元と単位
5.3 液滴はなぜ丸くなるか?
6. 液面の形
6.1 静止している液面の形はどのように決まるか?
6.2 静滴輪郭を表す方程式: Young-Laplace曲線
7. 接触角の測定方法と注意点
7.1 接触角の測定方法
7.2 楕円フィッティング法,θ/2法による接触角のかたより
7.3 接触角と表面汚染: 大気曝露時間,汚染量
7.4 ガラスに対する各種洗浄による接触角の変化
7.5 ±2シグマで10°以上ばらつきうる
7.6 何回測定すればよいか
7.7 接触角の定義をどうするか?: 液量依存性と経時変化
7.8 試料表面の帯電の影響
7.9 水の表面張力に対する皮脂の影響
7.10 試液として精製水・蒸留水は使えない?
8. 表面粗さと接触角
8.1 Wenzel理論とCassie理論
8.2 親水表面でも超撥水表面になりうる
9. 表面自由エネルギー解析
9.1 表面自由エネルギー解析とは?
9.2 どんなときにどんな分子間力がはたらくか?
9.3 付着・分離と表面自由エネルギー: Dupreの式
9.4 解析理論の基礎: Fowkesの考え方
9.5 Fowkesの検証: 液体の表面自由エネルギー解析
9.6 固体の表面自由エネルギー解析
9.7 なぜエネルギー成分に注目するのか?: 界面自由エネルギー,付着性,接触角
9.8 表面張力が同じでも,ぬれは異なる
9.9 解析理論の未確立
9.10 プローブ液体の組み合わせによって結果が異なる
9.11 接着性評価に表面自由エネルギー解析を適用できるか?
質疑・応答
講師紹介
略歴
1993年3月: 東京工業大学大学院 理工学研究科 無機材料工学専攻 修士課程 修了。
1993年4月: 三菱マテリアル株式会社 入社。
分析評価部門で,XPS(X線光電子分光装置),SIMS(2次イオン質量分析装置)のオペレーション,解析,分析技術の高精度化に従事。
1997年4月: 協和界面科学株式会社 入社。
技術部門で,接触角計,表面張力計の研究・開発・測定業務に従事。
2010年10月: FIA 創業。
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