質感など感性情報を分析するための考え方・方法,画像から感性に関わる情報を取り出す方法,感性的な評価データを得る実験方法,質感や美醜を制御・合成する技術,感性工学における最新の技術について,最新の研究事例を交え,詳しく解説する特別セミナー!!
- 講師
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東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻 生命環境科学系認知行動科学講座 教授(部会主任)本吉 勇 先生
- 日時
- 2023/12/14(木) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
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(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 テキスト 製本資料(受講料に含む) ※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。 受講対象 ・脳科学や認知科学に基づく製品デザインに関心のある開発者 ・客観的な感性評価方法に関心のあるマーケティング部門関係者 ・色・質感・リアリティ・美醜,等に関心のある開発者 ・製品などの見た目を予測・制御・合成する技術に関心のあるエンジニア ・脳の視覚の仕組みに関心のある研究者 テキスト PDF資料(受講料に含む) 予備知識 特に必要ないが、画像処理について入門的な知識を持っていると楽に視聴できる。 習得知識 1)質感などの感性情報を分析するための基本的な考え方と方法 2)画像から感性に関わる情報を取り出す方法 3)感性的な評価データを得る正しい実験方法 4)質感や美醜を制御したり合成したりするための技術 5)感性工学における最新の技術 など 講師の言葉 「見た目」は製品の魅力を決定する最も重要な要因の一つです。「見た目」は,加工の正確さや緻密さで決まるものではなく、結局は製品を見た消費者がどのように感じるかで決まるものです。言い換えると、「見た目」とは物理ではなく脳の情報処理が決めるものです。すると、魅力的な見た目をもつ製品を開発するためには、見た目を決めている脳の情報処理を理解することが最も適切な近道です。製品開発の現場ではいまだに感性や色彩の心理学の古い知識が用いられていますが、基礎的な脳科学の領域では、様々なモノのもつ多彩な質感・テクスチャやその美醜を知覚する脳情報処理に関する研究が大きく進展しています。 本セミナーでは、この最新の研究成果に基づいて、質感・感性判断を支える脳情報処理、感性情報を取り出すための画像特徴解析手法、人間の感性判断データの計測・分析方法、などを様々なデモや錯覚、研究事例を交えて解説します。
プログラム
1. 質感と感性の脳科学 1.1 視覚の基本的な仕組み a. 脳の視覚情報処理の概要 b. 画像と色の符号化 c. 画像フィルタとしての視覚皮質 d. 古典的な視覚認知理論の間違い e. 画像特徴量に基づく物体・情景・質感認知 1.2 質感を見分ける脳の仕組み a. 自然画像の複雑さ: 照明,表面,反射・屈折・散乱,CG b. 脳はどのように表面の材質を見分けるか? : 光沢感・透明感・錯覚 c. 質感(texture)の知覚と材質(material)の知覚 d. 質感の決め手となる脳内情報: 画像統計量・深層スタイル情報 e. 質感と材質を予測・制御・合成する技術 1.3 美しい質感と不快な質感を見分ける脳の仕組み a. 情動と感情の脳科学: 皮質下回路・扁桃体 b. 質感の美醜を見分ける脳の仕組み: 心理実験・脳波解析 c. 美醜の一般法則: 自然画像統計学,単純接触効果 d. 計算美学: 脳情報処理モデルに基づく美学 2. 質感と感性を計測し分析する方法 2.1 心理実験の基礎 a. 主観を客観的に測るには: 脳の反応だけを測ることの無意味さ b. 心理物理学の基本的な考え方: 刺激・システム・反応 c. 情報処理という枠組み: 独立変数,従属変数,課題,ブラックボックス d. 確かな知見を得るために: 強い結果と弱い結果,現実的再現性,個人差 2.2 主観的な見え・質感を客観的に計測する a. 実験の準備: 装置,輝度と色度 b. 評定・マグニチュード推定 c. 比較判断: 反応率,一対比較,適応的比較行列 2.3 見え・質感を決めている情報を分析する a. 研究の進め方 b. 画像の収集と評価実験 c. 画像特徴量の分析: 画像統計量・深層特徴 d. 心理データと画像特徴量の関係分析: 相関・多変量解析・深層モデル e. 質感と見えを操作する: テクスチャ合成・深層スタイル合成 質疑・応答 講師紹介 略歴 東北大学大学院文学研究科修了(心理学) 日本学術振興会特別研究員、McGill大学医学部眼科学科客員研究員、NTTコミュニケーション科学基礎研究所主任研究員、東京工業大学大学院総合理工学研究科連携准教授(兼任)などを経て、2013年秋より東京大学大学院総合文化研究科准教授、2020年より同教授 著作 質感の科学―知覚・認知メカニズムと分析・表現の技術― (項目執筆), 朝倉書店 (2016). 基礎心理学実験法ハンドブック (項目執筆・編集), 朝倉書店 (2018). Motoyoshi, I., Nishida, S., Sharan, L. & Adelson, E.H. (2007). Nature, 447, 206-209. 所属学会等 日本基礎心理学会(常務理事) 日本視覚学会(幹事) 日本心理学会(代議員) 基礎心理学研究編集委員長 Vision Research Editorial Board Member など
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