統計解析の計算方法に関する実践的知識,標準偏差・不偏分散・信頼区間・分散分析・回帰直線などの計算方法,エクセルの利用方法,正規分布・t分布・χ2分布・F分布に関する知識と活用方法について,初心者にもわかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
元(株)東レリサーチセンター 医薬信頼性保証室長 川口 謙 先生
- 日時
- 2023/12/22(金) 10:30〜17:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
- 製本資料(受講料に含む)
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 テキスト 製本資料(受講料に含む) ※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。 受講対象 医薬品開発、製薬、化学、食品、化粧品、農薬、医療機器など。 分析部署、品質管理部署、品質保証部署、申請部署。 また、それ以外の業種であっても統計解析を利用する業種や部署なら対象となる(機械系、物理系など)。 レベルは問わないが、初級者向け(一部中級者向けも含む)。
予備知識 初心者歓迎 エクセルの基本操作 高校数学の知識程度で十分です。 定量分析の基礎知識(HPLCなどによる濃度分析など)、分析経験や医薬品試験の経験が多少あれば理解が進みます。 習得知識 1)統計解析に関する計算方法(標準偏差、信頼区間、分散分析、回帰直線など) 2)分析能パラメータの計算方法 3)エクセルの利用方法(分析ツールの利用を含む) 4)正規分布、t分布、χ2分布、F分布に関する知識と活用方法 5)仮説検定の基礎 6)同等性評価 など
講師の言葉 分析法バリデーションでは統計解析を利用する場面にしばしば遭遇するが、多くの分析者は統計学の意味や背景を理解することなく利用しているのではなかろうか。 そのため、ときには間違った方法で計算してしまったり、正しい計算方法であっても不安がぬぐえないままになっている人は多いと思われる。 本講座では、最初に、分析能パラメータの具体的な計算方法を解説し、続いてその背景にある統計学的な意味を解説し、その活用法について図形的なイメージで出来るだけ直感的な理解をしていただこうと思う。 たとえば、正規分布やt分布、χ2分布などの特性を理解し、そこから信頼区間の推定への応用について解説する。その解説では分布曲線の図形的な理解を通じて、統計学の直感的な理解を目指している。 また、その過程で必要なExcelの利用方法についても解説する。 計算はExcelですべて完結するので(一部は電卓で可能)、Excelを用いた統計量の求め方や分析ツールの利用方法を、実演も交えて解説する。 最後に受講後の自習として演習問題を用意した。受講後1週間ほどで解答を送るので、各自の理解の手助けにしてほしい。
プログラム
1. 分析法バリデーションとその前提 1.1 分析法バリデーションとは 1.2 分析法バリデーションの前提 2. 分析能パラメータの計算法 2.1 特異性 2.1.1 特異性における要求事項 2.1.2 特異性の計算法 2.2 直線性 2.2.1 直線性における要求事項 2.2.2 エクセルのグラフ機能や関数で回帰直線を求める 2.2.3 エクセルの分析ツールで回帰直線を求める 2.3 検出限界、定量限界 2.3.1 検出限界における要求事項 2.3.2 定量限界における要求事項 2.3.3 回帰直線から検出限界、定量限界を推定する 2.4 真度 2.4.1 真度における要求事項 2.4.2 真度の計算例 2.5 併行精度 2.5.1 併行精度の要求事項 2.5.2 併行精度の計算例 2.6 室内再現精度 2.6.1 室内再現精度の要求事項 2.6.2 室内再現精度と分散分析 2.6.3 分散分析表の計算 2.6.4 分散分析をエクセルの分析ツールで 2.6.5 室内再現精度の計算 2.6.6 室内再現精度の信頼区間 3. 統計学の基礎的事項 3.1 「母集団と標本」及び「統計学でよく使われる記号」について 3.1.1 目的は標本から母集団を推定すること 3.1.2 初心者は記号でつまずきやすい 3.2 平均値と分散、標準偏差 3.2.1 データを分布グラフに、そして平均値、確率へ 3.2.2 平均値は期待値である 3.2.3 バラツキの評価 3.2.4 不偏推定量 3.2.5 不偏分散や不偏標準偏差はなぜ(n-1)で割るのか 3.2.6 エクセル(Excel)の関数を利用する 3.2.7 連続型の分布、確率密度関数 3.3 統計学の基本定理 3.3.1 平均の平均とは? 3.3.2 中心極限定理 3.3.3 中心極限定理を体感しよう 4. 正規分布とその周辺及び信頼区間 4.1 正規分布 4.1.1 正規分布とは 4.1.2 正規分布曲線とその性質 4.1.3 標準正規分布 4.1.4 正規分布の確率をエクセルで(NORMSDISTの応用) 4.1.5 NORMSDISTの逆関数(NORMSINV) 4.2 標本平均から母平均を推定する(正規分布からt分布へ) 4.2.1 母分散が既知の場合 4.2.2 母分散が未知の場合(t分布) 4.2.3 t分布曲線について 4.2.4 t分布をエクセルで 4.2.5 t分布の逆関数(エクセルのTINV) 4.3 標本分散から母分散を推定する(χ2分布へ) 4.3.1 χ2分布 4.3.2 χ2分布曲線について 4.3.3 χ2分布をエクセルで 4.3.4 χ2分布の逆関数(エクセルのCHIINV) 4.3.5 F分布 4.4 仮説検定 4.4.1 仮説検定の基礎 4.4.2 p値について 5. 分析能パラメータ計算法の深掘り 5.1 最小二乗法によって回帰直線を求める 5.2 重み付き検量線 5.2 y切片の95%信頼区間をt分布で計算する 5.3 検出限界の推定式にある「3.3」の意味 6. 追補 6.1 回帰直線における標準偏差 6.2 信頼区間の意味 6.3 外れ値の検定 6.4 同等性評価(2群の平均値の差の検定) 7. 演習問題(自習:分析能パラメータ算出のExcel演習) 7.1平均値及び標準偏差の95%信頼区間 7.2 直線性、検出限界、定量限界 7.3真度 7.4併行精度 7.5室内再現精度 質疑・応答 講師紹介 略歴 東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程修了後、(株)東レリサーチセンターにて28年間、核磁気共鳴(NMR)及び円偏光二色性(CD)によるタンパク質、ペプチド、糖鎖、医薬品の構造解析業務に従事。その間、オックスフォード大学に海外留学。 その後、12年間、品質管理、品質保証に従事。 構造解析研究室長、医薬信頼性保証室長を歴任。 2022年4月 (株)東レリサーチセンター 退職 現在、セミナー講師や執筆活動以外に、製薬会社などで品質管理・品質保証のアドバイザーも務める。 主な著作 「構造決定および物性の測定・解析と規格試験法設定(共著)」(2001年 技術情報協会) 「分析法バリデーション(共著)」(2003年 情報機構) 「広がるNMRの世界 -40人の研究者からの熱いメッセージ-(共著)」 朝倉哲郎編著 (2011年 コロナ社) 「非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し(共著)」(2017年 サイエ ンス&テクノロジー) 「実務担当者が抱える悩みへ回答! 信頼性基準適用試験での実施基準【Q&A集/SOP例】 (共著)」(2021年 サイエンス&テクノロジー) 所属学会・協会 2018年4月~2020年3月:(一社)日本QA研究会、GLP部会、第5分科会長 6th GQAC(第6回 国際QA会議)のChairperson(2020.2)。
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