EU (PIC/S) GMP Annex 1(2022年版)改定の背景・ポイント,Contamination Control Strategy(CCS)の活動,CCS導入に向けた活動,CCS文書の管理ポイント,文書の作成プロセスについて,豊富な経験に基づき,事例を交え分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
ノビオコンサルティング合同会社 代表 立石 伸男 先生 元 中外製薬
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステム利用によるオンライン配信となります。 テキスト 製本資料(受講料に含む) ※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。 受講対象 特に制限はありません。 予備知識 特に必要ありません。 習得知識 1.EU (PIC/S) GMP Annex 1(2022年版)に関する下記の内容 ・改定の背景(品質システムの履行状況への懸念) ・改定のポイント(規制当局が期待する履行条件) 2.Contamination Control Strategy(CCS)の活動内容(下記事項) ・CCSとは何か/CCSの要素 ・Annex 1中での要求内容(施設、ユーティリティ、職員、製造、モニタリング、QC) 3.CCS導入に向けた活動について ・CCS導入に必要な活動とは何か? ・CCSの全体活動の評価はどのようにするのか? ・規制当局の期待する事項とは ・責任部署/オーナーシップはどのようにすべきか? 4.CCS文書の管理ポイント(要素別) ・製造所(プロセス別製品リスト) ・レイアウト(清浄度分類、差圧、モニタリング、適格性再評価) ・プロセス ・職員 ・ユーティリティ ・原材料管理(容器施栓) ・供給業者管理 ・委託業者管理 ・プロセスリスク管理 ・プロセスバリデーション ・予防的メンテナンス ・洗浄と除染/滅菌 ・モニタリングシステム ・防止メカニズム ・継続的改善 5.CCS文書の作成プロセス 講師の言葉 2022年8月22日付で改定されたEU GMP Annex 1は、PIC/Sでもほぼ同一の内容にて同年9月9日付で発行され、無菌医薬品や再生医療等製品などの無菌管理が要求される製品だけでなく微生物管理が必要なバイオ原薬や低分子化合物を含む非無菌製品の製造・管理に関わるGMP規則として位置付けられグローバルの規制当局にて査察時での判断基準として引用される非常に重要な文書となった。改定版では医薬品品質システム(PQS)の導入に加えて品質リスクマネジメント(QRM)の徹底的な履行と汚染管理戦略(Contamination Control Strategy (CCS))の文書化義務が課せられており2023年8月25日からの発効に備えて欧米の医薬品企業では対応の準備を急いでいる状況である。 特に新しく要求された汚染管理戦略(CCS)はAnnex 1の要求事項の履行だけでなく製造所全体での汚染防止についてリスクマネジメントに基づく管理戦略の策定と予防的メンテナンス等の実施による管理状態の維持について定期的なレビューによる継続的改善の実行を経営者責任として課すなどPQSの一貫として取扱うことが要求されており、今後の欧米当局査察での重要なチェックポイントとなることが予想される。 一方、改訂版ではクリーンルームの分類に於ける5μm粒子要求の削除(モニタリングではこれまで通り要件化)、気流の可視化を含む製造環境の(再)qualificationの適切性の証拠保全、容器栓系完全性試験(微生物を含む)の要件化、目視検査に使用する不良品ライブラリーの作成とトレンド評価、原材料やシングルユース製品の供給業者の管理状況など、旧Annex 1 (2008年版)に比べ多くの点で詳細な遵守が広範囲に要求されておりCCS文書に管理ポイントの適切性を根拠データを含めて具体的に説明するとともにliving documentとしてsite master fileと同様に定期的に最新化する管理が要求されている。 本セミナーでは、改訂Annex 1で新規に要求されたCCSの実行に向けて、汚染管理戦略(CCS)とは何か?CCSとして要求されている活動とは何か?との点を説明して要求事項の理解を深め、CCSの早期導入には何をどうしたらよいかとの観点からCCS文書の作成に必要な事項を管理ポイントして解説するとともにCCS文書例を紹介することでCCS要求への対応活動を支援する事を目的とする。また、管理ポイントは換言すれば当局査察でのチェエクポイントとなるので将来予想されるFDAやEMAおよび日本当局によるAnnex 1の遵守状況に関する査察への対応の参考になると思われる。
プログラム
1.改訂の経緯 2.改訂のポイント 3.注目すべき変更点 ・Scope(非無菌製品への拡大) ・Principles(QRM、Contamination Control Strategyの実行) ・Contamination Control Strategy(CCS)とは?その要素 ・ PQSの要求事項 4.CCSを要求する条文 (施設、ユーティリティ、職員、製造、モニタリング、QC) 5.CCS導入に向けた活動 ・CCSとはどんな活動か? ・CCSの基本的アプローチ ・CCSの定期的メンテナンス ・CCSの実行性の評価ポイント ・CCSの開発と書類化(リスク分析) ・CCS開発活動のロードマップ ・規制当局が期待する状況とは? ・責任部署/オーナーシップ 6.CCSの開発と書類化 ・CCS導入計画 ・Stage 1(CCSの開発/現行CCSの見直し) -GAP分析活動 (レベル1-3) -GAP分析例 ・Stage 2(CCSの書類化/編集) ・Stage 3(CCSの評価/改善) 7.CCSの文書化 ・対象システムの特定 ・各要素に於ける記載内容/管理ポイント i. 工場やプロセスの両方のデザイン及び関連する書類 ii. 施設や設備機器(HVAC, 差圧、アラームシステム、バリアーシステム、機器や装置の管理) iii. 職員(QC職員) iv. ユーティリティ(用水、ピュアスチーム、圧縮ガス) v. 原材料管理 vi. 製品容器と蓋栓径系 vii 供給者承認(シングルユースシステム) viii. 外部委託活動 ix. プロセスリスクのマネジメント(無菌操作法管理、ウィルス管理、防虫防鼠) x. プロセスバリデーション xi. 滅菌プロセスのバリデーション(オートクレーブ、乾熱滅菌、ろ過滅菌) xii. 予防的メンテナンス xiii. 洗浄と消毒 xiv モニタリングシステム(バイオ汚染の管理、環境モニタリング、Aseptic Process Simulation) xv. 予防メカニズム(汚染の調査) xvi. 上記から得られた情報に基づく継続的な改善 8.CCS文書の作成例 質疑・応答 講師紹介 略歴 元 中外製薬勤務。バイオ医薬品を含む医薬品のグローバル開発・申請業務に従事。 Roche/Genentech承認GMP監査員 元日本PDA製薬学会 無菌製品GMP委員会、QAQC委員会 グループリーダー 無菌製造法に関する製造指針と品質管理(無菌操作法指針)改定メンバー PDAテクニカルレポート(プロセスバリデーション)peer review元メンバー