化粧料・身体洗浄料の原料に求められる機能,界面活性剤・油剤・増粘剤の現状・課題,モデル処方の作り方と物性評価について,事例を交え実践的に分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
山形大学大学院 理工学研究科 バイオ化学工学専攻 博士(工学)教授 野々村 美宗 先生 元 花王株式会社 11年間 メイクアップ化粧料、皮膚洗浄料の商品開発を担当
- 日時
- 会場
TH企画セミナールームA
会場案内
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
受講概要
受講形式 会場・WEB テキスト 製本資料(受講料に含む) ※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。 受講対象 特に制限はありません 予備知識 特に必要ありません 習得知識 1)化粧料/身体洗浄料の原料に求められる機能 2)界面活性剤/油剤/増粘剤の現状と課題 3)モデル処方の作り方と物性評価 など 講師の言葉 界面活性剤/油剤/増粘剤等の化粧料/身体洗浄料用の原料は、安定なエマルションやクリーミーな泡を作り出し、その効果を実感できる高いスキンケア・メイクアップ・洗浄力を発現するとともに、SDGsをはじめとする社会の要請にも答えることが求められており、これから十年の間にその基本的な構成がガラッと変化することが予想される魅力的な分野と言えます。本セミナーでは、化粧品原料メーカーの研究者だけでなく、これからこの分野に参入したり、事業を拡大しようとされている食品・化学品用原料等に携わっているみなさんに、これらの原料に求められる機能・物性と化粧料・身体洗浄料メーカーに採用されるためのノウハウ&アドバイスをお話しします。 まず、化粧料/身体洗浄料に配合されている界面活性剤/油剤/増粘剤の特性と課題、原料を売込むうえで切り札となるモデル処方の作り方、原料のキャラクターと強みを伝えるための物性評価・官能評価のポイントを紹介したうえで、私自身が取り組んでいる界面活性剤の機能探索と最新の触覚センシングシステムを利用した化粧料の官能/物性評価に関する研究成果についてお話しします。私のこれまでの界面活性剤、機能評価、処方開発の経験を踏まえて、次の日から開発・営業の現場でお役に立てる内容にしたいと考えておりますので、ぜひご参加ください。
プログラム
1 化粧料/身体洗浄料の処方設計者はどんな原料を求めているのか?
・化粧料/身体洗浄料の定義
・スキンケア・メイクアップ化粧料/身体洗浄料の処方設計の基本
・SDGs時代の化粧料/身体洗浄料市場の現状と課題
2 界面活性剤の現状と求められる機能
・界面活性剤の定義と種類
・石けん:今も昔もエマルション・泡製剤設計の主役
・両性界面活性剤:アニオン界面活性剤との会合体形成と界面膜の強化
・皮膚刺激/環境負荷の低い機能性界面活性剤:アミノ酸系・アルキルリン酸系界面活性剤・アルキルエーテルカルボン酸・ノニオン界面活性剤
・シリコーン系界面活性剤:安全性・撥水性が高い機能性材料
・長期保存安定性に耐えうるエマルション・ディスパージョン、クリーミーな起泡製剤、抜群に高い洗浄力を示すクレンジングを作るために界面活性剤に求められる機能は?
3 油剤の現状と求められる機能
・炭化水素:スキンケア・メイク・洗浄、全ての分野で使われるベース油剤
・トリグリセリド:昔から使われる天然由来の油脂の代表
・エステル油:保湿から長期保存安定性まで組み合わせ次第でいろんな機能を
・シリコーン油/フッ素油:安全性・撥水性に優れた機能性材料
・スキンケア・トリートメント・化粧効果の持続性・・・今求められる機能は?
4増粘剤の現状と求められる課題
・天然由来の高分子:デンプン・ペクチン・ゼラチン
・合成高分子:カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸誘導体、ヒドロキシエチルセルロース誘導体
・シリコーン系増粘剤
・求められているのは単純な増粘だけじゃない!レオロジーのコントロール・コアセルベーション・敏感肌用乳化・耐塩性
5原料売込みの切り札となるモデル処方の作り方
・スキンケア、メイク、身体洗浄料の基本処方とその作り方
6原料のキャラと強みを伝える物性評価
・処方設計者の心を掴むデータとは
・まずは基本の安全性データ
・界面活性剤:表面張力 相挙動と自己組織化構造 動的表面張力 起泡性・泡安定性
・油剤・増粘剤:保湿・抗菌力 増粘特性 レオロジー
・官能評価+物性評価で原料の良さを伝えるためのノウハウ
7化粧料/身体洗浄料の原料と物性評価の最新情報
・黄色ブドウ球菌を選択的に抗菌する界面活性剤とそのエマルション/可溶化製剤
・バイオミメティック触覚センシングシステムを用いた「しっとり」「すべすべ」「なめらか」な皮膚・毛髪の評価
質疑・応答
講師紹介 略歴 1996年 慶應義塾大学 大学院 後期博士課程 修了 1996年 花王株式会社 入社 11年間メイクアップ化粧料、皮膚洗浄料の商品開発を担当 元 花王株式会社 主任研究員 2007年5月 山形大学 大学院理工学研究科 バイオ化学工学専攻 准教授 2017年4月 山形大学 大学院理工学研究科 バイオ化学工学専攻 教授 学協会等 日本化学会 コロイドおよび界面化学部会 幹事 日本油化学会 関東支部 副支部長 日本物理学会 化学工学会 日本化粧品技術者会 日本香粧品学会 色材協会 著書 『化粧品・医薬部外品・医薬品のための界面化学』 (フレグランスジャーナル社)