受講概要
受講形式 会場・WEB テキスト PDF資料(受講料に含む) 受講対象 食品、医薬品、化粧品企業のバリデーション担当職員、 ユーザーエンジニアリング担当職員 (技術部門/品質保証部門/保全部門員)、ならびに設備製作業者の担当職員 予備知識 特に必要ありません。 習得知識 1)PQS 2)QRM 3)Quality cultureの理解 4)ユーザー要求仕様書作成のポイント 5)作業者による日常点検の具体例 など 講師の言葉 工場におけるトラブル原因の多くは、URSの不備、DQの不備、保守点検の不備に起因する。 例え構造設備の設計、適格性評価が適切であったとしても、過酷な運転状況でなくても、構造設備は微妙に経時劣化していくものである。この徐々に進行する機構変化、機能変化を観察できるのは日常的に設備を使用している作業者である。作業者の日常点検と定期整備を工夫することにより、不良品発生率、設備事故発生率は大幅に削減できる。 トラブルを低減するために知っておきたいURS作成時の要点、作業者にもできる保守点検など、施設設計と維持管理のポイントについて具体例を挙げて解説する。
プログラム
1 今、医薬品事業者に求められていること(PQS、QRM) 1.1 Compliance culture から Quality cultureへ 1.2 品質リスクマネジメント(QRM)とは 1.3 医薬品品質システム(PQS)とは 2 Quality cultureを醸成するために考慮すべきこと 2.1 体質(Quality culture)に問題のある企業の特徴 2.2 逸脱の管理で着目すべきは 2.3 「小さい異常」を常態化させないのが肝要 3 適切なハードウェアの設計はURS(ユーザー要求仕様書)の作成から 3.1 URSの作成からQRMとPQSが始まる 3.2 URSの不備事例 4 適格性評価を正しく理解する 4.1 工業化検討とバリデーションは別物 4.2 FAT/SATと適格性評価は別物 5 DQ(デザイン適格性評価)の事例からURSの重要性を理解する 5.1 施設設計時の留意点 5.2 ヒューマンエラー対策例 5.3 防虫対策例 6 保守点検の必要性 6.1 構造設備由来のトラブルは多い 6.2 構造設備は経時劣化するもの 7 保全体制をどうするか 7.1 保全組織の各種形態 7.2 全面外注化は問題 7.3 作業員による点検と業者の保全で対応 8 作業者による日常点検は重要 8.1 五感の活用で日常点検 8.2 事故原因で多いのは「ねじ」の緩み 8.3 事故原因で多いのは「給油」由来 9 作業者は機構と機能の関係を知らなければならない 9.1 経時劣化(機構変化)があれば機能は変化 9.2 機能数字と機構数字の関係 9.3 機能変化があれば品質に現れる 10 校正の留意点 質疑・応答 講師紹介 略歴 元塩野義製薬株式会社製造本部次長 経口剤や注射剤の工業化検討、製造棟の構築プロジェクト遂行、無菌製剤棟の製造管理責任者、国内外関連会社への技術支援業務に従事。 現在は国内食品・医薬品・医療器具メーカーへの技術支援を実施。 出版物として「凍結乾燥のバリデーション」(共著)、「GMP・バリデーション事例全集」(共著)、「現場で直ぐ役に立つ製品標準書作成マニュアル」(共著)、「現場で直ぐ役に立つ 実務者のためのバリデーション手法」(共著)など。