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粘着の本質を見極める手法を習得するための

粘着性発現メカニズム解明粘着剤設計への応用
~測定値以外の情報をいかに引き出して活かすか~【WEB受講(Zoomセミナー)


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WEB受講

エレクトロニクス化学機械

プローブタック試験結果の見方,はく離観察手法,ピール試験の糸曳き観察手法・データの見方,AFMフォースカーブ・パルスNMRの活用法,粘着剤設計への応用,モルフォロジーや速度依存性データの粘着剤設計について,事例を交え詳しく解説する特別セミナー!!

講師
大阪工業大学 工学部応用化学科 特任教授 学術博士 中村 吉伸 先生
日時
会場
※本セミナーはWEB受講のみとなります。
受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
   ※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
テキスト

受講概要

受講形式
WEB受講のみ
 ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。


テキスト
製本資料(受講料に含む)
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。

受講対象
粘着関連を仕事にされている方・これから始める方


予備知識
特に必要ありません


習得知識
1)プローブタック試験結果の見方,はく離観察手法
2)ピール試験の糸曳き観察手法とデータの見方
3)AFMフォースカーブやパルスNMRの活用法と粘着剤設計への応用
4)モルフォロジーや速度依存性データの粘着剤設計への活用 など


講師の言葉
 粘着強さはピール試験やタック試験で評価されるが、得られた値で粘着剤相互の比較はできても、粘着性発現の原因は分らない。粘着の測定値は引き剥がしで得られるので、被着体への濡れ性と剥離に抵抗する力学特性の2つの因子を含んでいる。これらの寄与の解明こそが次の開発に重要である。タック、ピール強度、保持力が粘着の三大要素であるが、特にタックは測定手法が重要である。
 例えば、プローブタック試験とボルタック試験では得られる結果が異なる。両者のデータの意味を知っていると何杯にも活用できる。粘着剤は典型的な粘弾性体であるので、弾性率は速度依存性を有し、これが粘着特性に大きく影響している。この観点からの設計も重要である。
 また、粘着剤は配合だけでなく、モルフォロジーからのアプローチも必要である。タックの剥離挙動やピール試験の糸曳きのモルフォロジーのin‐situ観察、タッキファイヤのモルフォロジーのパルスNMRによる解析、AFMフォースカーブから粘着の本質を見極めるための手法を紹介し、得られた結果を活用した粘着剤の設計について解説する。特にパルスNMRは、粘着物性値⇔上記の濡れ性と力学特性を向上させる因子の寄与⇔配合組成の関係を解明するキーになると考えている。

プログラム

1. 粘着とは

2.粘着強さは「界面の濡れ性」×「粘着剤の力学特性」
 2.1 硬さと軟らかさの相反する性質が必要
 2.2 「界面の濡れ性」と「粘着剤の力学特性」の因子を分けることが大事
 2.3 SISでの硬さと軟らかさのコントロール
 2.4 パルスNMRによる評価

3. タッキファイヤによる粘着性発現
 3.1 タッキファイヤはゴムを軟らかくして硬くもする
 3.2 なぜ粘着性が発現するのか
 3.3 溶けるようで溶けないが大事
 3.4 タッキファイヤはいかに機能するのか
 3.5 タッキファイヤのモルフォロジーからの粘着剤の設計

4. 速度依存性からの粘着剤の設計
 4.1 ローリングシリンダータック試験
 4.2 ダルキスト基準の意味するもの
 4.3 アレニウスプロットの活性化エネルギーの意味するもの
 4.4 速度依存性が粘着性発現のキー

5. タック試験からの粘着剤の設計
 5.1 プローブタック試験による濡れ性の評価
 5.2 プローブタック試験における剥離挙動の観察
 5.3 剥離のモルフォロジーからここまでわかる
 5.4 タック試験からの粘着剤の設計
 5.5 汎用のPBAとP2EHAもこれだけ違う
 5.6 ボールタック試験を摩擦係数からより定量的に
 5.7 ボールタック試験とプローブタック試験の意味

6. 糸曳きからの粘着剤の設計
 6.1 糸曳きの観察手法
 6.2 糸曳きのモルフォロジーからここまで粘着剤が見える
 6.3 糸曳きからの粘着剤の設計

7. パルスNMRの粘着剤設計への活用
 7.1 緩和スペクトルの活用 いかに粘着特性を高めるかを知る
 7.2 差スペクトルの活用 タッキファイヤのモルフォロジーがわかる
 7.3 パルスNMRの本質~最新の成果から

8. AFMフォースカーブの粘着剤の設計への活用
 8.1 AFMフォースカーブの測定法
 8.2 AFMフォースカーブからの粘着性発現メカニズム
 8.3 AFMフォースカーブからの粘着剤の設計

9. まとめ

質疑・応答


講師紹介
略歴
1980年 神戸大学大学院工学研究科修士課程修了
1983年 神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了 学術博士
1980年より1997年まで 日東電工株式会社勤務
1997年 大阪工業大学助教授
2002年より教授
2019年 退職,特任教授
著書
粘着・剥離のメカニズムと粘着製品の評価方法
第2章.粘着剤・粘着テープの設計と評価 pp.18-60
株式会社R&D支援センター 2023年1月 他
所属学会
日本接着学会,日本ゴム協会
学会役職
日本接着学会 理事 学会誌編集委員長,関西支部長等を務めた