設計品質の不具合を未然に防止するための
「設計力」を支えるデザインレビューの実際
~デザインレビューの種類と実施タイミング、議論するもの、準備するもの~【WEB受講(Zoomセミナー)】※録画視聴はありません
デザインレビューの設計プロセスにおける位置づけ,実践に則した種類・タイミング,デザインレビューの実施要領,最も重要な出図前のデザインレビューの事例,個別デザインレビューの種類・タイミング,及び具体的な実施要領について,豊富な経験に基づき分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
株式会社ワールドテック 代表取締役社長 寺倉 修 先生
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 ※Live配信のみ、録画視聴はありません。 テキスト 製本資料(受講料に含む) ※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。 受講対象 設計、品質、生産技術などに関係する、担当者から管理者まで 予備知識 特に予備知識は必要ありません。基礎から解説します。 進呈 講師著書:「設計力」を支えるデザインレビューの実際(日刊工業新聞社)を進呈します。 習得知識 1)デザインレビューの設計プロセスの中での位置づけ。 2)デザインレビューの実践に則した種類とタイミング。 3)節目のデザインレビューの実践できる実施要領。 4)最も重要な出図前のデザインレビューの実際の事例。 5)個別デザインレビューの種類とタイミング、及び具体的な実施要領。 講師の言葉 今や製造業は100年に一度の変革期を迎えたと言われています。IoTやAI(人工知能)の急速な進化と普及は、モノづくりが新たな段階に入りつつあるように感じられます。とはいえ製造業の基本は競合メーカーに対し「優位性」を保ち続けること、且つお客様の「信頼」を得ることにあります。これは普遍的に取り組まねばならない課題であり、それに相応しい設計段階の取り組みをせねばなりません。その取り組みは、「優位性」を保つための「先行開発段階」と、そのアウトプットを受けお客様の「信頼」を得るための「量産設計段階」から構成されます。 その中で、本日の研修は、量産設計段階の取り組みを高め、伸ばす役割を担っている「デザインレビュー」を取り上げます。量産設計段階のデザインレビューは、お客様の信頼を得る図面を後工程に流すまでの活動、すなわち、設計プロセスに組み込まれた体系的な活動と捉えます。そのため、お客様のニーズや、それを踏まえた機能、性能、コストといった「設計目標値」とその「対応方法」、「詳細設計」、「安全設計」、「品質評価」など、設計段階の全ての開発課題を対象とします。つまり、デザインレビューの取り組みは、図面のレベルに大きく影響し、設計段階でのアウトプットを左右するのです。いわば、設計力とデザインレビューは表裏一体の関係。ここに、デザインレビューの重要性があります。 本セミナーでは、「設計力とデザインレビューはどのような関係にあるのか」、「設計プロセス(手順)の中でデザインレビューはどのように行われるのか」、「デザインレビューでは何を議論するのか」、「デザインレビューでは何を準備するのか」などについて、具体的に取り上げて解説していきます。
プログラム
STEP1:設計力の中のデザインレビュー 1.品質への設計の役割は大きい (1)あってはならない重至命故障 (2)品質不具合の多くは設計に起因する (3)品質不具合の未然防止とは -過去の失敗経験を今の仕事に活かすことのむつかしさ 2.7つの設計力 設計者が身に付けるべき7つの設計力とその中でのデザインレビューの位置づけを解説 (1)設計の役割はお客様の思いを具現化する手段を見える化すること (2)7つの設計力が設計段階の品質120%を決定する -100万個造っても1個でも不具合を出さないための取り組み (3)7つの設計力の前提条件 (4)設計者が身に付けるべき7つの素養 -設計の手順/技術知見やノウハウ/設計ツール/人と組織/判断基準/ 議論[デザインレビュー]・審議/設計風土・土壌 3.設計者が乗り越えねばならない普遍的な課題 設計に起因する不具合が、いつまでたってもなぜなくならないのかを解説 (1)設計にあいまいということはない -イレギュラーはない、理論に基づくイレギュラーがあるのみ (2)設計の本質的且つ普遍的な課題 -INPUT×要素、要素×要素、要素×ストレスの交互作用を全て知り尽くしているか、 設計でもれなくコントロールできているか STEP2:デザインレビューの実施 4.デザインレビューの役割 デザインレビューは、設計力の活動結果への気づきの場であることを解説 (1)デザインレビューは討論、議論、混同してはいけない審議、決裁 -検討抜けや検討不十分な取り組みへの気づきの場であり、上司承認の場と 区別が出来ているか (2)デザインレビューを定義づけると -総智、総力の設計力活動で設計自工程を完結する (3)定義から見えるデザインレビューの基本的な仕組み -限られた時間と場所で設計力の活動を行う仕組みであること 5.デザインレビューの使い分け デザインレビューは設計プロセスに組み込まれた体系的な活動であることを解説 (1)開発設計の流れにおける使い分け -設計活動の節目及び節目内の要素作業別の結果を対象とする (2)デザインレビューの階層構造 -階層別V字モデルそれぞれにDRは存在する 6.節目デザインレビューの具体的な実施要領 節目デザインレビューを実施するための具体的なマニュアルついて解説 (1)設計プロセスにおける使い分け -設計プロセスは3つのグループから構成され、DRは第3グループに入る (2)新製品管理ランクとデザインレビュー -類似・次期型・次世代製品・革新的製品と新規性が大になるに従い、DRの対象は増加する (3)管理ランクと節目デザインレビュー (4)節目デザインレビューと個別検討会 -節目DRと個別検討会の効果的な組み合わせ (5)節目デザインレビューのメンバー構成 -横断的な要素技術を議論するには (6)節目デザインレビューに準備するもの -設計、品質、生産技術、生産の立場で ・構想設計段階のDRで必要十分な準備するものとは ・詳細設計段階 〃 ・生産準備段階 〃 (7)横展開 -得られた知見は設計基準などの製品固有の基準類、失敗事例集など横断的な知見集へ反映する 7.節目デザインレビューの中でも最も重要な出図前のデザインレビュー 詳細設計デザインレビューで議論すべき設計項目とそのまとめ方を解説 (1)システム概要 (2)製品動向 (3)開発大日程 (4)次期型コンセプト (5)設計目標値 (6)構想設計 (7)開発課題と対応策 (8)詳細設計 (9)安全設計 (11)信頼得評価結果 (12)目標達成状況 8.個別設計検討会 主な個別設計検討会(DR)についてポイントを解説 (1)過去トラ検討会 (2)DFM検討会 (3)設計検証検討会 (4)DRBFM検討会 (5)特殊特性検討会 (6)専門分野検討会 (7)仕入先DR 9.デザインレビューを支える設計リーダ デザインレビューの効果は設計リーダに大きく依存することを解説 (1)人材育成 (2)設計リーダのありよう 10. デザインレビューをDRする デザインレビュー自体を継続的に改善する 講師紹介 略歴 1978デンソー(当時、日本電装)入社。 車載用センサー及びアクチュエータの開発・設計業務に従事。 日本初のオートワイパー用レインセインサーを開発し、レクサスへの搭載を実現。 他、20種類以上の自動車部品を開発・設計した。 2005年ワールドテックを設立。 製造業への開発・設計・生産などの技術を支援。 東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター(MMRC)コンソーシアムで「モノづくりを支えるもう一つの力「設計力」」や 「「設計力」を支えるデザインレビュー」と題し講演。 企業活力研究会“平成22年度ものづくり競争力研究会”委員。 2018年の経済産業省「ものづくり白書」に「設計段階での品質管理の重要性」を提言し、掲載された。 その他、品質に関する講演など多数。 著作 ・「設計力」こそが品質を決める(日刊工業新聞社) ・「設計力」を支えるデザインレビューの実際(日刊工業新聞社) ・「設計力」こそがダントツ製品を生み出す(日刊工業新聞社) ・ 開発設計の教科書(日経BP社) 所属学会 計測自動制御学会、自動車技術会