実験の考え方,実験計画の立て方,実験ノートの具体的な書き方,記録の使い方,情報整理のポイントについて,実験ノートに代表される記録に重点をおいて,わかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
ジャパン・リサーチ・ラボ 代表 博士(工学) 奥村 治樹 先生 東レ、パナソニック等にて材料開発・開発マネジメント業務を経て現在に至る
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 ※Live配信のみ,録画視聴はありません。 受講対象 ・研究開発の実務担当者(若手、中堅) ・指導するリーダー、管理者 ・新入社員、若手 予備知識 特に必要ありません 習得知識 1)実験の考え方 2)実験計画の立て方 3)実験ノートの書き方 4)記録の使い方 5)情報整理 など 講師の言葉 研究開発においては、適切な実験方法を考えることはもちろん、適切なデータ解析や現代では知財化、権利化が必須であり、そのためには記録が重要となることは言うまでもない。加えて、チームや社内における情報共有、開発本人の思考のためにも記録は必要不可欠である。また近年は様々な機器類の発達で実験データを得ることが容易になってきている反面、無計画に実験を行ってデータを積み重ね、日々増えていくデータに溺れてしまっている状況が生まれている。目的に合わせて実験を計画してデータを取得して解析し、それらを記録、まとめるといった様々なことを正しく行なわなければならない。 しかし、残念ながら大部分の企業、開発現場ではこういった実験の考え方や、実験結果の解析、記録の残し方、実験のノートの書き方などの実験実務に関する教育はほとんど行われていない。そのため、各自が我流の方法に頼っており、人員間、部署間でのレベルのバラつき、共有性の欠如といった問題、そして、最悪の場合権利化におけるevidenceと成りえないような状況まで生まれている。 本セミナー、講習会では、このような状況を打開して、確実に結果を成果へと昇華させる、より効率的な開発を実現するために必要となる、実験の考え方、実験データの解析から、記録、そして、まとめ方を、基本から様々なケース、対象について、特に実験ノートに代表される記録に重点を置いて詳細に解説する。
プログラム
1 【イントロダクション】 1.1 実験と開発 1.2 なぜ実験ノートがきちんと書けないか 1.3 実験ノートが書けない? 1.4 開発とは何か 1.5 結果を成果へ 2 【実験の基本、心得と実験ノート】 2.1 実験の基本プロセス 2.2 実験を始める前のポイント 2.3 目的と目標 2.4 仮説が必要な理由 2.5 仮説の検証と実験 2.6 仮説→課題設定→計画 2.7 情報の条件 2.8 情報収集の考え方 2.9 2種類の事実 2.10 実験を考えるプロセス 2.11 実験中の心構え 2.12 実験の進め方 2.13 全ての記録 2.14 認知バイアスの罠 2.15 実験終了後の心構え 2.16 終了後の重要ポイント 2.17 データと解析の記録 2.18 実験が上手くいかない時への対応 2.19 良くあるパターン:考察ではない考察 2.20 実験の絶対的タブー 3 【実験ノートの書き方】 3.1 実験ノートとは 3.2 実験ノート=実験の作業記録? 3.3 実験ノートの目的・役割 3.4 実験ノート・記録の使い方 ① 3.5 実験ノート・記録の使い方 ② 3.6 実験ノート・記録の使い方 ③ 3.7 実験ノート・記録の使い方 ④ 3.8 実験ノートの役割 3.9 記録・保存と進捗管理 3.10 Evidence 3.11 証拠となるためには 3.12 進捗管理 3.13 情報源、情報共有のためには 3.14 思考の整理 3.15 実験ノートに求められること 3.16 何を書くか 3.17 第3者 3.18 振り返り 3.19 実験ノートに書くこと(項目) 3.20 実験前に書くこと 3.21 サンプル、試薬、標準 3.22 実験手順の書き方 3.23 実験中に書くこと 3.24 実験後に書くこと 3.25 データ処理プロセス 3.26 定性的情報、状態情報の記録 3.27 表現:3態変化 3.28 書くことに迷ったら 3.29 書き方のルール① 3.30 書き方のルール② 3.31 データ・情報の整理、保存 3.32 名前の付け方 3.33 電子データの保管 3.34 修正・削除・加筆 3.35 付箋の使用 3.36 機器出力シート 3.37 写真の活用 3.38 参考資料 3.39 太り続ける実験ノート 3.40 電子データの取り扱い 3.41 ちょっとしたコツ 3.42 表紙とインデックス 3.43 最初の1ページ 3.44 実験テーブルの作成 3.45 絵コンテノート 3.46 実験シート 3.47 ノートの例 3.48 フォーマットを作る時の注意 3.49 ページの使い方(改ページ) 3.50 ページの割り付け 3.51 ノートの選択 3.52 ノートのサイズ 3.53 チェック 3.54 実験ノートの保管と管理 3.55 保管の例 3.56 記録、証拠としての保全 3.57 実験ノート以外の記録 3.58 データの保存(参考資料) 4 【実験ノートの例】 5 【コミュニケーションと情報発信】 5.1 結果は伝わってこそ成果になる 5.2 技術者の報連相 5.3 Evidence & Story 5.4 ノートを元に 5.5 ノートで区別 6 【今後の流れ】 6.1 電子化 6.2 実験ノート&電子データ 6.3 電子実験ノートの分類 6.4 実験ノート電子化の失敗例 6.5 実験ノート電子化の失敗例 6.6 実験ノート電子化の失敗例 6.7 実験ノート電子化の失敗例 6.8 実験ノート電子化の失敗例 6.9 本質的懸念点 7 【まとめ:研究者の心得】 7.1 4つの基本力 7.2 研究者の成功要素 7.3 知識と知恵 7.4 共通化 8 質疑・応答 講師紹介 略歴 大手分析メーカーにて、表面分析、分光分析を中心に、各種工業材料、半導体の表面、界面の研究開発支援業務に従事しながら、国内外機関と、有機EL材料、半導体リソグラフィープロセス、塗料・コーティング、接着剤などの分野共同研究を行った。 その後、大手電機メーカーに引き抜かれ、ハイブリッド材料、ナノ粒子などの開発を行った。 現在は、ジャパン・リサーチ・ラボ代表として、総合技術コンサルティング、人材育成、 調査・企画、講演・執筆などを行っている。 大阪大学 工学部 招聘研究員,大阪産業大学 情報システム学科 非常勤講師,大阪市産業創造館 技術・経営相談員を兼務している。