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実務担当者が悩む課題解決のヒントを習得する

洗浄バリデーション基礎残留許容値回収率設定および査察での指摘ポイント【WEB受講(ZOOMセミナー)】

オープンセミナー WEB受講

化学医薬

洗浄バリデーション業務の進め方,残留許容値の設定,治験薬製造での留意点,不純物・分解生成物・洗浄剤・微生物(発熱性物質)の残留許容値,適格性評価,サンプリング方法,回収率テスト,査察時の指摘ポイントについて具体例を交えてわかりやすく解説する特別セミナー!!

講師
医薬品GMP教育支援センター 代表 高木 肇 先生
㈱ハイサム技研 顧問,NPO-QAセンター 顧問
日時
2023/3/7(火) 10:00〜16:30
会場
※本セミナーはWEB受講のみとなります。
受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト
PDF資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式
WEB受講のみへ変更となりました
 ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。


受講対象
医薬品、医薬部外品企業の技術部門、品質保証部門、製造部門の実務担当者


予備知識
特に必要なし


習得知識
1)最新の残留許容値の考え方と問題点
2)査察時のチェックポイント
3)スワブ試験法の具体例
4)回収率テストの具体例 など


講師の言葉
 高薬理活性薬の上市増加と共に、交叉汚染リスクに関わる行政の注目度は高くなり、PIC/S GMP第三章/第五章、Annex15の改正、Annex1改正案あるいはPIC/Sの「共有設備内の交叉汚染に関する備忘録」等のガイドラインが多く発出されている、そして洗浄バリデーションの残留許容値の設定は、毒性データに基づく健康ベース暴露限界値(HBEL)が要請され、EMAの「共用施設における健康への影響に基づく曝露限界の設定ガイドライン」、ASTM3219-20、ICH Q7Mガイドライン等も発出されている。
 しかし、HBELの算出は容易でないし、スワブサンプリングの仕方や回収率テストの手法等、実務者は多くの疑問や問題を抱え試行錯誤を繰り返されているのではないであろうか。
 本講は、洗浄バリデーションの実務者として知っておくべき基礎知識と、査察時の指摘ポイントを教示するに留まらず、実務者が抱える諸課題について、演者の経験を踏まえつつ一緒に考えていこうという講座である。

プログラム

はじめに

1 交叉汚染リスクへの対応が注目されている
 1.1 最新GMPが求める医薬品品質システム(PQS)とは
 1.2 現実世界には品質リスクマネジメント(QRM)が必要
 1.3 汚染管理戦略(CCS)が必要
 1.4 交叉汚染対策に関する査察時の指摘ポイントを知る(PIC/S備忘録PI043-1)

2 洗浄対象物に思い込みをしない
 2.1 洗浄バリデーションは専用設備でも必要
 2.2 原薬供給業者が変われば不純物も変わる
 2.3 設備材質からの溶出物・浸出物も要注意
 2.4 洗浄剤、微生物も洗浄対象
 2.5 乾燥終了までが洗浄バリデーション 
 2.6 CCSの一環として洗浄バリデーションマスタープランを策定

3 ダーティホールドタイム(DHT)とクリーンホールドタイム(CHT)
 3.1 長期間保管後に再洗浄すれば良い?(洗浄対象物が変わっているかも)
 3.2 CHTを実機で設定できる?
 3.3 ヒトがいれば発塵する
 3.4 スモークスタディの要請
 3.5 環境モニタリングデータの精度は低い
 3.6 床、壁の残留許容値はどう考える?
 3.7 分析機器のキャリーオーバーに注意

4 残留許容値の設定
 4.1 残留許容値の考え方の歴史
 4.2 FourmanとMullin論文が一世を風靡
 4.3 0.1%基準、10ppm基準の問題点
 4.4 投与量基準から毒性発現量基準へ
 4.5 そもそも毒性とは
 4.6 ISPEのRisk Mapp(Baseline Guide)の論点とADE
 4.7 EMA(欧州医薬品庁)ガイドラインとPDE
 4.8 ASTM E3219-20のHBELの計算式
 4.9 HBEL(毒性発現量基準)の設定は専門知識が必要
 4.10 HBELに関する動向

5 不純物・分解生成物の許容量
 5.1 ICH Q3ガイドラインの問題点
 5.2 遺伝毒性不純物はどう考えるか
 5.3 ICH M7変異原性不純物ガイドライン
 5.4 私見によるまとめ

6 微生物(発熱性物質)の残留許容値

7 外部からの侵入異物

8 洗浄剤の残留許容値
 8.1 LD50を用いることの議論
 8.2 各種洗浄剤、溶剤の紹介

9 自動洗浄(CIP)、手洗浄(COP)の留意点
 9.1 配管のCIPで留意すること
 9.2 スプレー装置で留意すること
 9.3 Worst case Location
 9.4 デッドレグは短く
 9.5 COPの留意点

10 サンプリング方法の留意点
 10.1 スワブ法の問題点
 10.2 サンプリング箇所の設定
 10.3 どこからどれ位サンプリングするか
 10.4 接薬表面積の算出例
 10.5 その他のサンプリング法と問題点
 10.6 TOCによる残留確認
 10.7 サンプルの安定性に留意(Sampling Delay Time、Sample Holding Time)

11 回収率テスト
 11.1 回収率テストの例
 11.2 回収率の計算

(質疑応答)


講師紹介
略歴
元塩野義製薬株式会社製造本部次長
経口剤や注射剤の工業化検討、バイアル凍結乾燥製剤製造棟の構築、アンプル剤および点眼剤製剤包装棟の製造管理責任者、国内外関連会社への技術支援業務に従事。