受講概要
受講形式 会場・WEB テキスト 製本資料(受講料に含む) ※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。 受講対象 関心のある方ならどなたでも受講できます。 予備知識 特にありません。 講師と受講者とやり取りしながら講義進行するので、未経験者でも理解が深まります。 習得知識 1)重要品質問題を起こしやすいゴム材料について、その基礎から応用まで総括して学べます。 2)具体的な使用方法や設計・取り扱い上の留意点を習得できる 3)多くの自動車部品の事例を知ることで、具体的な使用方法や設計・取り扱い上の留意点を習得できます。 講師の言葉 ゴム材料はゴム特有の弾性特性し、シール部品やホースなど多くの部品に用いられています。ゴム材料は液状の高分子材料を原料とし、多くの添加剤を混合し且つゴム独特の架橋操作を用いて製造しているので、金属や樹脂に比べて本質的に不安定で、重要品質問題を引き起すのが現状です。 しかし、多くのゴムメーカーはその組成・製法をノウハウとし、開示していません。 本セミナーではゴム材料の基本知識と特性、成型法等を学ぶことによって、良い設計・取り扱いをするためのポイントを習得していただくことを狙いとしています。
プログラム
1.ゴム材料の概要 1-1 ゴム材料を理解するために 1-2 ゴム材料の定義 1-3 利用分野と用途 1-4 加硫ゴムのトラブル 2.ゴム材料の基礎 2-1 ゴムの種類 2-2 ゴムとばねの伸縮メカニズムの違い 2-3 高分子材料とゴムの関係 (1)高分子材料とは (2)分子鎖とゴムの性状 (3)ゴムとして使える高分子物質 (4)温度が上がると変化する性質(5)ポリマーの部分結晶化と融点 (6)ゴムが伸びる理由 (7)ゴムとプラスチックの関係 3.ゴム材料の特性 3-1 ゴム材料の機械的性質 3-2 ゴム材料の粘弾性特性 3-3 ゴム材料の疲労特性 3-4 ゴムの寒さ対策 3-5 ゴムの耐水・耐油対策 3-6 ゴム材料の劣化 (1)劣化メカニズム (2)ゴムの耐熱性 3-7 ゴム材料の寿命評価法 4.ゴム材料各論 4-1 ゴムの分類と種類 4-2 天然ゴム 4-3 合成ゴム 5.ニーズに応える材料つくり 5-1 ニーズに応える材料つくりとは 5-2 強いゴムを作る方法 5-3 ゴムの硬さを調整する方法 5-4 ゴム材料の伸びと架橋密度の関係 5-5 残留ひずみと架橋密度の関係 5-6 耐摩耗性を向上させるために 5-7 耐候性を向上させるには 5-8 耐疲労性を向上する方法 5-9 防振ゴムの材質選定の仕方 5-10 生ゴムのブレンドによる高機能材料化 6.ゴム製品と材料の特徴 6-1 代表的なシール製品 6-2 特殊なゴム材料と製品 7.ゴム材料の製法 7-1 ゴム材料の製法とその特徴 7-2 生ゴムからゴム材料へのプロセス 8.ゴム材料のトラブルと対策 8-1 加硫ゴムのトラブル要因 8-2 トラブル解析の具体的手法 8-3 ゴムの耐油性(膨潤と劣化) 8-4 ゴムのオゾン劣化 8-5 加硫ゴムの水劣化(残留塩素) 8-6 金属化合物の引き起こす劣化(銅害) 8-7 ブルーム/ブリード現象 質疑・応答 講師紹介 略歴 1973年4月~2005年3月:(株)デンソー(旧日本電装㈱)開発部にて車載用セラミックス 製品、空気浄化フィルタ、燃料電池関連システムの開発・設計。 2005年4月~2009年3月:(株)デンソーテクノ((株)デンソーグループ会社) 人材育成部にて技術者教育の企画と実践 2016年9月~2022年3月 愛知工科大学で表面工学と次世代エネルギー講座を担当 2009年11月~現在:テクノサポートオーテス代表。自動車関連企業等の技術者を対象に技術教育を支援。 主な分野 ねじ締め・トライボロジー・自動車用シール技術・鉄鋼材料の熱処理・表面処理・接着剤・VE実践・ゴム・樹脂 2016年9年~2022年2月:愛知工科大学 非常勤講師(担当:次世代エネルギー、表面工学) 著作:1996年―自動車工学シリーズ「カーエアコン」共著・・山海堂 2021年―機械要素の選定・活用ガイド「シール編」・・日刊工業新聞社 研究業績 1995年JSAE(自動車技術会)発表(テーマ:車室内空気の清浄化技術)、 1996年SAE International国際会議発表(前記の関連テーマ)。