凍結乾燥の基礎原理・基礎,凍結乾燥プロセスの装置,凍結乾燥プロセスの化学工学的な理解・数学的アプローチ,凍結乾燥製品の様々なトラブル対処法について,豊富な経験に基づき分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
京都大学大学院工学研究科化学工学専攻 准教授 中川究也(工学博士)先生
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 受講対象 特に制限はありません。 予備知識 講演の中で全て解説します。 習得知識 1)凍結乾燥の基礎原理,基礎知識 2)凍結乾燥プロセスや装置の理解 3)凍結乾燥プロセスの化学工学的な理解と数学的アプローチ 4)凍結乾燥製品の様々なトラブル対処の考え方 など 講師の言葉 凍結乾燥は決して新しい技術ではありませんが,その背景となる現象は非常に複雑で,正しい理解のためには広範な知識が求められます。 本では,医薬や食品の凍結乾燥プロセスの理解に必須な基礎知識を,凍結と乾燥の両観点から現象を深く掘り下げて解説します。凍結乾燥と関わる様々な物理化学的な知識は,乾燥速度の決定メカニズムの理解のみならず,品質劣化が起こるメカニズムを理解するためにも必須です。これに加え,具体的な品質の劣化対策,製造工程トラブルに対処するために必要な考え方,乾燥過程の温度・乾燥速度の推算法を解説します。QbD対応の基礎となるデザインスペースの見方や計算法についても概説します。
プログラム
1 凍結乾燥プロセスの概説 1.1 凍結乾燥とは 1.2 工程フロー 1.3 装置概要 1.4 凍結乾燥装置内での水の動き 1.5 凍結乾燥製品の性質 1.6 凍結乾燥過程の温度チャート 1.7 凍結乾燥プログラムの設定 2 凍結の基礎 2.1 過冷却現象と過冷却解除 2.2 固液相平衡図の理解 2.3 固体の溶解度 2.4 ガラス転移,結晶多形 2.5 氷晶のパターン形成 2.6 凍結濃縮相の緩和・オストワルドライプニング(アニーリング) 2.7 氷晶サイズの推算・分布 3 凍結乾燥過程における製品品質の劣化 3.1 製品品質の変化と関わる現象 3.2 凍結乾燥過程におけるコラプス 3.3 DSCによるガラス転移点の測定 3.4 ミクロコラプスの発生度の測定 3.5 凍結乾燥プロセスの最適化指針 3.6 保護物質の役割と選定 3.7 乾燥製品の物性(濡れ性,溶解性) 3.8 復水性・再水和特性の保持 3.9 香気成分の保持 3.10 吸湿のメカニズムと湿度管理 4 乾燥の基礎 4.1 熱と物質の移動 4.2 定常状態とは 4.3 境膜内伝熱係数と物質移動係数 4.4 放射伝熱 4.5 蒸発速度と湿球温度 4.6 凍結乾燥の基礎理論 4.7 凍結乾燥の数学的取り扱い 5 棚板式バイアル凍結乾燥のモデル化とその解法 5.1 凍結乾燥モデルの構築 5.2 Excelを用いた凍結乾燥シミュレーション 5.3 各種パラメーターの取得 5.4 デザインスペースの考え方 5.5 シミュレーションに基づくデザインスペースの計算法 質疑・応答 講師紹介 略歴 平成15年 京都大学 工学研究科化学工学専攻博士後期課程修了・工学博士 平成15年 チュラロンコン大学(タイ) 博士研究員 平成16年 リヨン第一大学(仏) 博士研究員 平成18年 兵庫県立大学工学研究科 機械システム工学専攻・助教 平成22年 兵庫県立大学工学研究科ナノマイクロ構造科学研究センター・准教授 平成25年 京都大学農学研究科 食品生物科学専攻 農産製造学分野・准教授 平成31年 京都大学工学研究科 化学工学専攻 分離工学分野・准教授