あるべき技術継承,技術継承の考え方とノウハウ,保有技術の可視化・情報資産化,継続性・発展を両立するポイント,基盤人材戦略について,事例を踏まえ実践的に分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
ジャパン・リサーチ・ラボ 代表 博士(工学) 奥村 治樹 先生 東レ、パナソニック等にて材料開発・開発マネジメント業務を経て現在に至る
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 ※録画視聴はありません。 受講対象 初中級からマネージャー、経営層 これから技術継承やその準備を始めようとしている、現在進めている、上手く行かないと感じている現場担当者から管理層、経営層を対象とします。 予備知識 特に必要ありません 習得知識 1)本来のあるべき技術継承 2)技術継承の考え方と方法 3)保有技術の可視化と情報資産化 4)継続性と発展の両立 5)基盤人材戦略 など 講師の言葉 技術継承における2007年問題は誰もが知るところであるが、10年が過ぎた今でも技術継承に苦しんでいる企業が数多くある。この背景には、雇用延長や再雇用といったパッチワーク的でその場しのぎの対策による問題の先送りなどの方法論的な問題はもちろん、技術継承というもの自体に対する間違った認識がある。本来の技術継承とその目的は何か、何をどのように伝えなければならないか、そして、なぜ技術継承は難しいのか、上手く行かない理由は何かという技術継承の本質を考えなければ未来永劫同じ問題を繰り返すことになる。技術継承は単なる技術の引継ぎではない。 本講演では、技術継承の本質の理解と共に、発展的成長へと繋がる技術継承戦略の考え方、そして、その戦略を実現するための具体的方法(伝える内容、伝え方、技術の情報化)について、暗黙知と形式知という考え方や行動心理学の考え方を取り入れて解説する。
プログラム
1 【技術継承と暗黙知】 1.1 技術継承とは 1.2 暗黙知の定義 1.3 暗黙知の構成要素 1.4 暗黙知の利用 1.5 二つの「ワザ」:技能と技術 1.6 情報資産化 1.7 継承は生産技術だけではない 2 【継承の目的】 2.1 なぜ継承するのか 2.2 サスティナビリティー 2.3 ダークスポットを作らない 2.4 暗黙知の活用と応用・発展 2.5 継承と効率化・発展 3 【なぜ継承が難しいか】 3.1 情報化の難しさ 3.2 内面の可視化 3.3 大いなる誤解の存在 3.4 継承における心理的課題 3.5 現場担当者任せの組織の課題 3.6 ダメなパターン 4 【技術継承における課題】 4.1 本質的課題 4.2 現実的な現場の課題 4.3 伝える側の課題 4.4 受け手 4.5 責任と原因の帰属 4.6 伝えて終わりではない 4.7 継承≠引継ぎ 4.8 アウトソーシングの罠 4.9 雇用延長、再雇用の弊害 5 【継承プロセス】 5.1 重要な顕在化の方法① 5.2 全体像の把握 5.3 フローの深掘り 5.4 トップダウン&ボトムアップ 5.5 重要な顕在化の方法② 5.6 ヒアリングとインタビュー 5.7 質問レベル 5.8 4Q(4つの質問) 5.9 質問における心得 5.10 質問とは何か 5.11 技術の可視化 5.12 切り口からの展開 6 【継承のキーポイント】 6.1 技術継承とは 6.2 形式知化の向こう側 6.3 技術の本質 6.4 経験知 6.5 技術力の継承とは 6.6 スキル以外に継承する本質 6.7 継承≠コピー 6.8 継承の内的プロセス 6.9 スタートとゴール 6.10 伝えること 6.11 人を動かす伝え方 6.12 ベテラン(シニア)から若手へ? 6.13 熟練者とは何か 6.14 2種類の熟練者 6.15 新米、中堅、ベテラン 6.16 ジェネレーションギャップ 6.17 明確な業務化 6.18 業務としての期限・目標(ゴール)の確認 6.19 進捗管理 6.20 バランス 6.21 もう一つのバランス 6.22 二つの成長 6.23 技術は資産 7 【継承を成功させる戦略】 7.1 継承の要件 7.2 戦略との整合 7.3 優先順位 7.4 対象の取捨選択 7.5 ステップ継承 7.6 増える技術への対応 7.7 分散・冗長化 7.8 継承のPJ化 8 【継承の準備】 8.1 準備の重要性 8.2 棚卸 8.3 技選 8.4 分類する 8.5 選別 8.6 人材の棚卸 8.7 人選 9 【手順、スキル以外の伝えるべきこと】 9.1 ソフト要素 9.2 職人の判断 9.3 感性の情報化 9.4 内面の情報化 9.5 認知プロセスの可視化 9.6 特異点の重要性 9.7 特異点の理解 9.8 啓蒙と納得 10 【技術(ナレッジ)の可視化・情報化】 10.1 暗黙知の情報化とは 10.2 外面(手順)の情報化 10.3 パラメーターの可視化 10.4 生体情報の可視化 10.5 情報化の基本プロセス 10.6 数値化の方法 10.7 多元的収集と情報次元の拡張 10.8 わざ言葉 11 【技術継承の方法(伝え方と教え方)】 11.1 継承のパターン 11.2 継承技術のブレークダウン 11.3 認知バイアスの罠 11.4 徒弟制度 11.5 OJTが機能しない理由 11.6 正しいOJT 11.7 良い訓練とは 11.8 ソクラテス式 11.9 動作レベル 11.10 以心伝心 11.11 アフターフォロー 12 【育成と継承】 12.1 伝える側の教育が必要 12.2 受け手となれるような事前教育 12.3 オーバーラップ 12.4 メンタリティー 13 【まとめ(継承のゴール)】 13.1 継承の基本フロー 13.2 記録と継承 13.3 開発、モノづくりへのフィードバック 13.4 継承だけで終わらない 13.5 継承マニュアル 13.6 継承プロセスの改善 13.7 最後に 14 質疑・応答 講師紹介 略歴 大手分析メーカーにて、表面分析、分光分析を中心に、各種工業材料、半導体の表面、界面の研究開発支援業務に従事しながら、国内外機関と、有機EL材料、半導体リソグラフィープロセス、塗料・コーティング、接着剤などの分野共同研究を行った。 その後、大手電機メーカーに引き抜かれ、ハイブリッド材料、ナノ粒子などの開発を行った。 現在は、ジャパン・リサーチ・ラボ代表として、総合技術コンサルティング、人材育成、 調査・企画、講演・執筆などを行っている。 大阪大学 工学部 招聘研究員,大阪産業大学 情報システム学科 非常勤講師,大阪市産業創造館 技術・経営相談員を兼務している。