ディジタル信号処理の基礎・応用,音声処理・通信システムの基礎,各種雑音除去技術,ディープニューラルネットワーク技術について,入門者にも分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
埼玉大学大学院理工学研究科数理電子情報部門教授 工学博士 島村 徹也 先生
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 ※Live配信のみ(録画視聴はありません)。 受講対象 各種設備・製造関係者、研究・開発者・技術者 予備知識 高校レベルの簡単な数学程度 習得知識 1)ディジタル信号処理の基礎と応用 2)音声処理の基礎 3)通信システムの基礎 4)各種雑音除去技術 5)ディープニューラルネットワーク技術 など 講師の言葉 以前は、「音データ」と言えば電話のイメージが強かったのですが、最近の音処理技術の進展により、我々の周りにある周囲の音の種類や状況が、機械で自動的に認識できるようになってきました。それに伴って、音データを利用する事例も増えてきています。これまで画像データのセンサー、すなわちカメラが必要と考えられてきた場面においても、マイクで代用できる可能性が出てきたからです。 カメラとマイクを併用することで、目的とする技術の精度の向上が期待できる場合もあります。音データを用いることで、生産設備の機械の状況を、正常なのか異常なのか、判断できるようにもなってきました。このような音処理をする場合には、マイクやレコードの選定から始まり、それらの取り扱いを知っている必要があります。しかしながら、直接見えない音データの取り扱いには、しばしば壁が立ち塞がることになります。 本講座では、このような問題を解消するために、音データの取り扱いの基礎から始めます。音の分析や処理を施すためには、準備として信号処理の概念が避けられませんが、それを平易に説明し、フーリエ変換を用いて、音データの特徴量を計算するまでの過程を丁寧に解説します。 また、信号処理は実際にできても、その物理的意味が捉えられない状況に多々遭遇しますが、ファイルタリングなどの例を用いて、処理自体の理解促すように解説致します。実際に音データを取り扱う場合には、その処理対象の音の品質を評価する必要もでてきたりしますが、その解決策として、音質評価の方法についても説明します。また、信頼性を向上する評価方法についても言及する予定です。
プログラム
1 はじめに 1.1 音利用のいろいろ 1.2 音研究の歴史 1.3 学会での動向 2 音を取り扱う基礎 2.1 音の性質 2.2 マイクロフォンの仕組み 2.3 マイクロフォンの選定 2.4 スピーカの仕組み 2.5 レコーダの仕組み 2.6 アナログからディジタルへの変換と記録 2.7 サンプリングと量子化 2.8 ディジタル信号の表現(離散時間信号) 3 音質の評価 3.1 主観評価 3.2 客観評価 4 音データの分析 4.1 ディジタルフィルタリング 4.2 離散時間フーリエ変換 4.3 離散フーリエ変換と高速フーリエ変換 4.4 パワースペクトル計算 4.5 音に関する時間と周波数の利用 5 音処理の例 5.1 単音と和音 5.2 スペクトル分析 5.3 フィルタリング 5.4 フーリエ級数とスペクトルの直感的解釈 6 音データの活用例 6.1 機械の故障検知および予知 6.2 機械とのインターフェース 講師紹介 略歴 1986年 慶應義塾大学理工学部卒 1991年 慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程了、工学博士 1991年 埼玉大学工学部情報工学科助手 1995年 ラフバラ大学、1996年ベルファーストクイーンズ大学(ともにイギリス)客員研究員 1998年 埼玉大学助教授 2007年 埼玉大学教授 IEEE, アメリカ音響学会、日本音響学会、電子情報通信学会、信号処理学会、電気学会 会員 現在、信号処理学会編集長 専門はディジタル信号処理とその音声、画像、通信への応用など。論文・著書多数。これまで20社を超える企業との共同研究を実施するなど、産学連携に力を入れている。2019年より「AI時代の画像処理技術研究会(埼玉大学産学官連携協議会)」の代表を務め、年に複数回の研究発表会を主導している。