受講概要
受講形式 会場、WEB受講 受講対象 関心のある方ならどなたでも受講できます 予備知識 特に必要ありません 講師と受講者とやり取りしながら講義進行するので、未経験者でも理解が深まります 習得知識 1)樹脂材料に関する基礎知識全般を体系的に学べる 2)全技術者が担当する樹脂材料を用いた製品において、その機能・品質向上に必要な知識をマクロ/ミクロな視点で学べる 講師の言葉 樹脂は軽量化や形状の多様性、低コスト化を図るためには有効な材料で、自動車を中心にますます使用ニーズが高まっている。 しかし、樹脂は鉄鋼とは異なり、使用温度範囲で粘弾性特性を有するので、(1)使用環境への影響、(2)接着力の変化、(3)ねじ締め軸力低下など様々な品質問題を起こしがちな材料である。 よい設計・よいモノ作りのためには、樹脂の特徴をマクロ・ミクロな視点で理解する必要がある。当セミナーの狙いは樹脂の基礎や設計・取り扱いのポイントを学ぶことで、実務に役立つスキルを習得していただくことにある。
プログラム
1.樹脂材料の概要 1-1 樹脂材料とは 1-2 代表的な樹脂材料の用途 2.樹脂材料の基礎 2-1 樹脂の性質を決める要素 2-2 分子間力の樹脂材料の性質に与える影響 ・分子間力とは ・物質の三態 ・温度が上がると変化する性質 ・結晶性と非結晶性 ・分子間相互作用 ・分子同士の相性で変化する性質 ・樹脂の強さと伸び 2-3 樹脂材料の製法 2-4 様々な性質の樹脂材料 3.樹脂材料の性質 3-1 力学的性質 ・粘弾性特性 ・力学的性質から見た設計留意点 ・温度依存性 ・時館依存性 ・クリープ破壊 3-2 疲労破壊 3-3 耐熱性 3-4 耐薬品姓 3-5 耐熱水性 3-6 銅害 3-7 気体のバリヤ性 3-8 耐候性 3-9 摩擦摩耗特性 3-10 電気的特性 3-11 寸法精度 4.樹脂材料各論 4-1 樹脂材料の分類 4-2 各種樹脂材料 ・汎用プラスチック:PE,PP,PS,ABS、 ・汎用エンプラ:ポリアミド、POM,PC ・スーパーエンプラ:PI ・その他:液晶ポリマー、FRP など 5.成型加工の概要 5-1 樹脂製品の成形技術 ・成形の基本 ・各種成形法(射出成形、押出し成形、フィルム成形、ブロー成形、RIM 成形) ・2色成形 ・トラブル要因 ・品質に与える残留応力 5-2 組み付け加工 ・接着剤による接着 ・レーザー透過溶着法 ・異種材料のレーザー溶接 質疑・応答 講師紹介 略歴 1973 年 4 月~2005 年 3 月:(株)デンソー(旧日本電装㈱) ・車載用セラミックス製品の開発 ・空気浄化フィルタの開発と設計 ・燃料電池関連機器の開発 等に携わる 2005 年 4 月~2009 年 3 月:(株)デンソーテクノ((株)デンソーグループ会社) ・人材育成部にて技術者教育の企画と実践 2016 年 9 月~2022 年 3 月 愛知工科大学 ・表面工学と次世代エネルギー講座を担当 2009 年 11 月~現在:テクノサポートオーテス代表 ・自動車関連企業等の技術者を対象に技術教育を支援 専門分野 ・ねじ締め・トライボロジー・自動車用シール技術 ・鉄鋼材料の熱処理・表面処理 ・接着剤 ・鉄鋼材料の熱処理 ・冶金的接合技術(溶接、ろう接等)・シール技術 ・ゴム材料 ・樹脂材料 著書 1996 年―自動車工学シリーズ「カーエアコン」共著・・山海堂