磁性の基本的な専門用語・その意味,硬磁性材料の種類・特徴,軟磁性の種類・特徴などについて,基礎をしっかり習得できるよう体系的に,分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
工学院大学 教授 博士(工学)赤城 文子 先生 元 日立製作所中央研究所
- 日時
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 WEB受講のみ *本セミナーはZoomシステムを利用したオンライン配信となります 受講対象 磁性材料を使った製品(磁石、モータ、変圧器、磁気センサなど)を現在研究・開発しているか、もしくはこれから研究・開発を行おうとしており、基本的な知識を習得したい方。 予備知識 特に必要ありません。 習得知識 1)磁性の基礎知識(基本的な専門用語とその意味) 2)硬磁性材料の種類と基本的な特徴 3)軟磁性の種類と基本的な特徴 など 講師の言葉 磁石、モータ、変圧器、磁気センサ等は鉄に代表されるような磁性材料が用いられています。 本講義では、磁性材料の基本知識の習得に重点を置きます。 初めに、磁性を学ぶために必要な、基本的な専門用語の説明を行います。 次に、磁性の分類について説明をします。次に、磁性の中でも特に重要な強磁性の特徴について、M-Hループ(B-Hループ)を中心に、材料評価のポイントを説明します。次に、強磁性のうち、磁石材料に代表される硬磁性材料の種類とその特徴について説明します。 最後に、電磁鋼板に代表される軟磁性材料の種類とその特徴について説明をします。
プログラム
1.磁性(磁気)とは何か 1.1 磁性材料の用途 1.2 磁性材料の歴史 1.3 磁性に関する基本的な専門用語 1) 磁極と磁荷 2) 磁場と磁界 3) 磁気モーメント 4) 磁化 5) 磁束密度 6) 磁化率、比磁化率 7) 透磁率、比透磁率 1.4 単位系 1.5 磁性の発現 2.磁性の種類 2.1 強磁性(フェロ磁性) 2.2 反磁性 2.3 常磁性 2.4 反強磁性 2.5 フェリ磁性 2.6 らせん磁性,人体の磁性 3.強磁性 3.1 磁化曲線 1) 初磁化曲線 2) 磁化率 3) B-H曲線 4) 透磁率 5) メジャーループとマイナーループ 6) 交流消磁と熱消磁 3.2 熱磁気曲線 1) Tcを実験から求める方法の例 2) 飽和磁化とキュリー温度の例 3.3 反磁界 1) 反磁界とは 2) 磁性体の形状の違いによる反磁界の違い (球、無限に長い長さをもつ円柱、無限に広い面をもつ薄膜) 3) 磁化曲線と反磁界の関係 3.4 磁気異方性 1) 磁気異方性とは(磁気異方性の種類) 2) 結晶磁気異方性 3) Fe、Ni、Coの磁気異方性 4) 磁気異方性エネルギー 5) 立方晶と六方晶の磁気異方性エネルギー 6) 異方性磁界 7) 形状磁気異方性 8) 誘導磁気異方性 9) 磁歪による磁気異方性 3.5 磁区構造 1) 磁区とは 2) 還流磁区 3) 磁壁(ブロッホ磁壁, ネール磁壁) 4) 磁界を印加した場合の磁区構造 3.6 交換相互作用 1) 現象論的考え方 2) 量子力学的考え方 4.硬磁性材料の特徴 4.1 硬磁性材料とは 4.2 永久磁石の種類 4.3 減磁曲線 4.4 最大エネルギー積 4.5 アルニコ磁石 4.6 フェライト磁石 4.7 希土類磁石(サマリウムコバルト磁石、ネオジム磁石) 4.8 永久磁石の特性まとめ 4.9 磁気ディスク、磁気テープに使われる材料 5.軟磁性材料の特徴 5.1 軟磁性材料とは 5.2 ヒステリシス損 5.3 渦電流損 5.4 透磁率の周波数特性 5.5 鉄 5.6 電磁鋼板 1) 無方向性電磁鋼板と方向性電磁鋼板 2) ケイ素4%以上の電磁鋼板 5.7 パーマロイ(鉄-ニッケル合金) 5.8 センダスト(Fe-Si-Al合金) 5.9 ソフトフェライト 5.10 アモルファス磁性合金 5.11 軟磁性材料の特性まとめ 講師紹介 略歴 1984年4月 日立製作所中央研究所入社 2013年3月 日立製作所中央研究所退職 2013年4月 工学院大学工学部情報通信工学科 教授 2015年4月 工学院大学先進工学部応用物理学科 教授