主要な回路別に主なトラブルの故障メカニズムと回路の信頼性を上げるための
ポイントについて,自動車電装品を事例に,多数の写真・図・データを交えて
詳しく解説する特別セミナー!!
- 講師
技術コンサルタント 伊藤千秋 先生 オムロン株式会社 品質保証部長,部品技術部長等歴任後現職 制御機構部品の品質保証を15年, 自動車電装部品の品質保証23年経験,品質・信頼性一筋のプロフェッショナル この間, 日本科学技術連盟 信頼性開発技術研究会 委員長などを歴任
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 会場・WEB
受講対象 クレーム処理技術者 故障解析技術者 試験技術者 設計並びに部品評価技術者 設計技術者 部品検査技術者 品質保証技術者 など
予備知識 特に必要なし 習得知識 電子機器の回路別の故障モード・故障発生メカニズムと対策
講師の言葉 本講座は、自動車電装品を事例にして主要な回路別にその主要なトラブルについて故障メカニズムと 回路の信頼性をあげるための対策のポイントを解説する。 電子回路の信頼性は、回路の良し悪しは無論のこと、その構成要素である電子デバイスのウイークポイント をつかんで外す設計と回路余裕度を掴んで重要な回路特性は余裕をもたせた設計をすることが必要になって いる。こと電子デバイスについていえば大多数の業界に適合するようなジェネラルなスペックでどこでも 対応できるようなものがつくられるようになっているが、よく考えてみるとどの業界にも通じる万能な電子 デバイスができるわけはなく、どこかに弱さはあり、この弱いところが自社・業界で必要とする分野・領域 ・特性だったら困るわけで、こうした技術の狭間でクレームが発生してくる。 昨今、日本企業の買収・事業譲渡がされたり、技術の地盤沈下など半導体事業を始めとした電子部品事業 の衰退が目立ち、その逆に海外メーカの台頭で主流は外資系企業にシフトされ、傍らで中国や東南アジアの 台頭で品質よりとかくコストにスポットが当たる風潮・情勢になっている。 こうした中、電子デバイスを採用する企業の側から見ると従来の最高品質を求めるアプローチから最適品質 を求めるアプローチに変えていく必要がある。それにはデバイスメーカの標準ラインで標準の材料を使った 標準仕様部品で数多く量産する品質の安定した、かつ実力余裕のある、自社・業界に適合したデバイスを選ん でいくことが最も適正コストで適正品質を達成していく近道になる。 本講座は、回路をデバイスという観点から眺め、回路のありかたを見ていく講座で品質保証部門の技術者、 回路設計者はもとより、製品評価部門、部品検査部門、クレーム処理部門など広い分野の若手、中堅技術者に あわせた講座である。
プログラム
1.基本的な考え方 デバイスメーカ・電装部品メーカ・自動車メーカのスペックの成り立ち ユニットの部品構成と信頼性モデルの関係 信頼度グレード別のデバイス品質保証体制 デバイスメーカの契約仕様・取引管理の体制 2.基板並びに内部接続回路 基板表層リークのメカニズムと対策 基板内層リークのメカニズムと対策 基板スルーホールのコーナークラック並びにバレルクラックのメカニズムと対策 基板パターンのはんだ溶食のメカニズムとその対策 基板パターンの電食のメカニズムとその対策 コーティングの割れリーク劣化のメカニズムとその対策 3.CPU並びに周辺回路 CPUコンタクトホールオープンのメカニズムと対策 CPU暴走のメカニズムと対策 セラミック振動子の発振停止のメカニズムと対策 水晶振動子の発振停止のメカニズムと対策 4.パワーデバイス並びに出力回路 パワーMOS-FETのパワーサイクル疲労のメカニズムと対策 パワーMOS-FETのリーク劣化のメカニズムと対策 パワートランジスタAlワイヤ断線のメカニズムと対策 パワーツエナーダイオードのダイクラックリーク劣化のメカニズムと対策 パワーリレーの接点溶着のメカニズムと対策 5.IC、トランジスタ並びに信号処理回路 IC過電流破壊のメカニズムと対策 IC過電圧破壊ならびに静電気破壊のメカニズムと対策 ICのパッケージクラックのメカニズムと対策 C-MOSICのラッチアップのメカニズムと対策 トランジスタAuワイヤ引張断線ならびに脆化断線のメカニズムと対策 トランジスタのダイボンドクラックのメカニズムと対策 トランジスタのAuワイヤ剥離のメカニズムと対策 デジタルトランジスタのステップカバレージ断線のメカニズムと対策 トランジスタの封止劣化のメカニズムと対策 ツェナーダイオードリーク劣化のメカニズムと対策 アルミ電解コンデンサの封止ゴム劣化のメカニズムと対策 アルミ電界コンデンサの箔短絡のメカニズムと対策 アルミ電解コンデンサの再起電圧のメカニズムと対策 積層セラミックコンデンサ内層割れリーク劣化のメカニズムと対策 積層セラミックコンデンサ高電界放電現象破壊のメカニズムと対策 積層セラミックコンデンサの圧電現象によるノイズと鳴き現象のメカニズムと対策 炭素皮膜抵抗の電食のメカニズムと対策 炭素皮膜抵抗のパルス寿命破壊と対策 フィルムコンデンサの熱劣化のメカニズムと対策 フィルムコンデンサの裂け目劣化のメカニズムと対策 6.高周波発振素子と高周波回路 SAWレゾネータの故障のメカニズムと対策 7.EE-PROM並びにメモリー回路 書き込み寿命の故障のメカニズムと対策 8.サージ、ノイズ吸収素子と電源回路 整流ダイオードリーク劣化のメカニズムと対策 ガラス封止ダイオード封止劣化によるリーク劣化と対策 バリスタサージ寿命劣化のメカニズムと対策 トランス・コイルのマグネットワイヤ劣化のメカニズムと対策 9.LED並びに表示回路 LEDワイヤ断線のメカニズムと対策 LEDダイボンド剥離のメカニズムと対策 10.コネクタならびに外部接続回路 微小摺動摩耗による接触劣化のメカニズムと対策 亜酸化銅増殖現象による発熱現象のメカニズムと対策 接続ケーブルの銅害のメカニズムと対策 11.スクリーニング体制 形状パラメータmによるスクリーニング効果 スタティックバーンイン・ダイナミックバーンイン 欠陥をもつ良品を排除するバーンイン体制のありかた 12.電子部品のメーカならびに部品の認定・管理体制 企業力評価とライン力評価 実力評価試験 構造解析 工程審査
講師紹介 社歴 昭和無線工業(現SMK):5年2ヶ月 トリオ(現JVCケンウッド):3ヶ月 立石電機(現オムロン):38年7ヶ月 職歴 スイッチ製造技術:3年2ヶ月 コネクタ製造技術:1年 圧着・ハーネス製造技術:2年 アンプ・チューナ製造技術:3ヶ月 部品メーカ監査(加工部品):20年 (電子部品・機構部品):25年 制御機構部品(リレー・スイッチ・タイマ・センサ)品質保証 :15年 自動車電装部品(ECU・リレー・センサ・スイッチ)品質保証 :25年 最終職位 品質保証部並びに部品技術部 部長 韓国オムロン電装 理事(役員) 上海欧姆龍控制電器 顧問 福達合金材料 顧問 学会活動 日本信頼性学会会員:23年 日本信頼性学会企画委員(地域委員):2年 日本科学技術連盟講師:24年 日本科学技術連盟信頼性開発技術研究会 委員長:2年(1期) 日本科学技術連盟信頼性開発技術研究会 副委員長:4年(2期)