受講概要
受講形式 WEBのみ *本セミナーはZoomシステムを使用したオンラインセミナーとなります。 受講対象 ・研究部門の工業化スタッフ ・生産技術部門の工業化スタッフ ・製造部門の技術スタッフ 予備知識 ・初歩の有機合成,化学工学、製造設備に関する知識 ・初歩の単位操作(反応,撹拌、晶析、ろ過)に関する知識 習得知識 1)スケールアップと発生するトラブルの原因と対策 2)スケールアップと影響因子 3)スケールアップと化学工学の役割 4)反応、撹拌、晶析、ろ過のスケールアップポイント など 講師の言葉 医薬原薬・中間体、農薬、化成品、電子材料などファインケミカル製品のバッチ生産プロセスは, 多くの撹拌槽(反応釜)を中心とした設備を活用して,反応,洗浄・分液,抽出,吸着,濃縮,晶析、 ろ過、乾燥などの操作を行い製品が製造されている。 バッチプロセスは多品種切換え生産・非定常操作で行われており、多くのトラブルが発生している。 本セミナーでは、反応、撹拌、晶析、ろ過操作について、ラボ実験から実機へのスケールアップを 事例を示しつつ、スケールアップの基礎とトラブルを防止するための考え方を紹介する。
プログラム
1. バッチプロセス
2. 単位操作で発生するトラブル
3. スケールアップと影響因子
4. スケールアップと化学工学の関わり
5. スケールアップの予測計算
6. ラボ、パイロット実験の考え方
7.反応技術
7-1.プロセスの構築
7-2.反応操作のチェックシート
7-3.バッチ反応のスケールアップ時の収率低下予測方法
7-4.反応熱の測定
7-5.バッチの原料滴下混合反応
8.撹拌技術
8-1.撹拌翼のスケールアップで発生するトラブル
8-2.撹拌翼と混合
8-3.攪拌所要動力Pv 一定スケールアップと事例
8-4.動力数Np の重要性に関する事例
8-5.撹拌翼の混合性能
8-6.ラボ実験のポイント
8-7.動力数Np の測定
8-8.混合速度の影響
9.晶析技術
9-1.晶析操作におけるトラブル
9-2.晶析操作への撹拌・混合の影響
9-3.晶析方法
9-4.核発生・結晶成長
9-5.ラボ晶析検討
9-6.溶解度曲線を利用した晶析操作
9-7.冷却晶析
9-8.貧溶媒晶析
9-9.スケーリング発生防止
9-10.非ニュートン流体(擬塑性液)のスケールアップ
10.ろ過技術
10-1.ケーキろ過および装置
10-2.Ruth の定圧ろ過方程式による平均ろ過比抵抗αav,ろ材抵抗 Rm算出
10-3.簡便法による平均ろ過比抵抗αav、圧縮性指数nについて
10-4.平均ろ過比抵抗αav、圧縮性指数nの測定
10-5.平均ろ過比抵抗αav ,ろ過時間θ 算出事例
10-6.加圧・減圧ろ過と遠心ろ過の相違
10-7.遠心ろ過操作ポイント
10-8.ろ布トラブルとろ布選定
講師紹介
略歴
1969年 住友化学株式会社 入社
(現)健康・農業化学品研究所 農薬合成部門 農薬製剤部門
1977年 (現)工業化技術研究所
医薬,農薬,化成品などのプロセスのスケールアップ部門
2001年 住化ファインケム㈱
医薬品の受託 製造(プロセススケールアップ部門)
2010年 住友化学 定年退職 嘱託
2011年 奈良工業高等専門学校 非常勤講師(6年間)
2012年 神戸工業高等専門学校 非常勤講師(3年間)
2013年 住友化学 退社
同年 スケールアップコンサルタント
・化学プロセスの単位操作を中心に講演、講習会
・化学企業への技術支援、技術サポート など
著書
共著
「プロセスケミストのための化学工学」撹拌,ろ過,乾燥(日本プロセス化学会編)
化学工業日報社
所属学会
化学工学会
近畿化学協会
専門分野
化学プロセスのスケールアップ
(小スケール実験からパイロットを経て実機スケールへスケールアップ)
→ 反応・撹拌・晶析・ろ過・乾燥などの単位操作技術を活用