発想力を高める方法,発想の誘い方,アイデアを出す環境づくり,
アイデアにつなげるヒントの使い方,イノベーションの創出,
アイデアを実務に利用する方法について,実習を交えて解説する特別セミナー!!
- 講師
フルード工業株式会社 執行役員 技術開発室長 工学博士 技術士(機械部門)小波 盛佳 先生 鹿児島大学等非常勤講師,月刊【粉体技術】誌の編集委員
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講形式 会場・WEB 受講対象 技術開発、設計技術に携わる技術者全般(初任者も可) 予備知識 特に必要ありません 習得知識 1)発想力を高めるための方法 2)発想するための手順 3)アイデアにつなげるヒントの使い方 4)実務に利用するための推進法 など 講師の言葉 開発や設計技術が従来のままでは取り残されます。新しい発想で切り開く時代です。 AIやIoTなどに伴う激しい変化にあって、課題を解決するだけでなく、問題を発見する 力が必要です。アイデアを創出する力は、訓練によって向上します。 そこで、技術者が自ら発想し設計・開発・推進の仕事に活かしてきた経験を基に、 発想とそれを実務に利用する流れと方法を示します。 まず、創造のための流れを学びます。次に発想のツールであるマンダラートやマインド マップといった先人の発想法と、ロジカルシンキングを概説します。連想を促すTRIZや オズボーンのリストには、それを利用した多くの例を挙げます。 さらに、ことわざ連想法など、演者独自の新しい発想・連想法を提示します。 開発・設計の技術にとって多くのヒントを元にする実用的な発想法として、実例を豊富に 挙げて説明します。実習では、アイデアを絞り出す感覚をつかみます。その発想から実現 可能なものに絞り込んでとりまとめ、実現へと進む流れを示します。日本創造学会の成果 にも言及します。 テキストは分かりやすい文章の読み物で、受講後にも引き続き復習と自主的な実習、 そして実際の発想に役立つ考え方を勉強できます。 また、発想に役立つ考え方と発想のヒントを資料として提供します。 受講者の声 ・演習もあり、大変有意義なセミナーでした。日々の訓練の重要さもよくわかりました。 (国内電気メーカー:男性) ・仕事で活かしたい内容が多くありました。テキストを読み返して実践していきたいと思います。 :(大手機械メーカー:女性) ・参考になる子tが多く、早速自分の仕事に取り入れてみたいと思いました。 (国内食品メーカー:女性)
プログラム
第1章 発想から実現へ
1. 発想が必要な技術活動
1.1 発想は課題発見と課題解決
1.2 発想の場
2. 新しいアイデアを生む守破離の流れ
2.1 守破離とは
2.2 守破離のステージと発想
2.3 守
2.4 破
2.5 離
2.6 段階を踏むことの重要性
3. 課題発見・解決と発想
3.1 課題解決力
3.2 課題発見力の重要性
3.3 課題発見・解決力の評価
4. 発想から実現への流れ
4.1 発想すること
4.2 考えを具体的にまとめてみる
4.3 実施に導く
5. 創造性と訓練
5.1 創造性は習慣づけによって培われる
5.2 創造性のレベル
6. 発想のための勉強法
第2章 発想の方法
1. 発想の基本
1.1 アイデア出現のメカニズム
1.2 科学することは分解能を高めること
1.3 分化する方法
1.4 共通点と差異の見極め
1.5 境界の探索
1.6 例としての片付けの手順
1.7 具体的な片付け手順例
2. アナロジー
2.1 アナロジーとは
2.2 科学の発展とアナロジー
2.3 移動現象のアナロジー
2.4 アナロジーは発想の宝庫
2.5 アナロジーを思いつくキー
3. 発想法のいろいろ
3.1 発散的方法と収束的方法
3.2 自由連想法と強制連想法
3.3 深掘発想法と網羅発想法
3.4 論理展開による分類
3.5 NM法
4. ヤング法「アイデアの作り方」
4.1 第1段階 資料を収集する
4.2 第2段階 資料を咀嚼(そしゃく)する
4.3 第3段階 問題を忘れてアイデアを待つ
4.4 第4段階 自然にアイデアが浮かぶ
4.5 第5段階 具体的な実用化のために展開する
4.6 制御の構成とのアナロジー
5. マンダラート
5.1 マンダラートの作成手順
5.2 長所と短所
6. マインドマップ®
6.1 使用方法
6.2 マインドマップ®の6つの条件
6.3 長所と短所
7. シーズとニーズからの発想
7.1 シーズ型の発想
7.2 二ーズ型の発想
7.3 シーズとニーズの合体
8. 定義文・解説文からの「逐一反問法」
第3章 発想の誘い方
1. TRIZの発明原理
2. オズボーンのチェックリスト
3. 小波の追加リスト
4. 単位連想法
4.1 発酵を例にとった条件の拾い出し
4.2 単位の汎用的な表現
4.3 次元の指数は無限
4.4 基本単位リストに基づく発想
4.5 組立単位リストによる発想
4.6 無次元数
4.7 アインシュタインの式
5. 接続語連想法
6. ことわざ連想法
7. 動詞連想法
7.1 動詞のバリエーション
7.2 動詞と発想の具体例
7.3 発想に利用できるその他の動詞
8. オノマトペ感覚法
8.1 オノマトペの有用性とだいこんおろし
8.2 イメージ作りへの利用
8.3 商品開発への適用
第4章 発想のための基礎固め
1. 発想の基になる力
1.1 技術の基本は専門力である
1.2 「文(ふみ)を広げて・・・」書物には知恵がある(兼好法師)
1.3 語彙力こそが教養である(齋藤孝)
1.4 総合的な判断が加わって価値が生じる
2. 発想するための姿勢
2.1 ホメオスタシスと新規性
2.2 感覚を研ぎ澄ます
2.3 生活の中であれこれ工夫する
2.4 アイデアが必要な時は何かをひねり出す
2.5 対象の専門に関連する法則を確実に知る
2.6 近い専門分野の法則・アイデアを知る
2.7 まったく関係ない分野の法則・アイデアを知る
2.8 技術以外でも充実させる
2.9 ヒントや人に頼りすぎない
2.10 諦めないか諦めるかのバランス
3. アイデアを出す環境づくり
3.1 時間をひねり出す
3.2 雰囲気を変える
3.3 他のことに熱中する
3.4 リラックスする
3.5 睡眠を利用する
3.6 静かな場所で一定の時間集中して考える
3.7 邪魔が入らない環境を利用する
4. 情報の収集と知識の獲得
4.1 新聞
4.2 新聞・ニュースのオンライン版
4.3 学会・業界紙誌
4.4 学会・業界などの講演
4.5 展示会
4.6 カタログ調査
4.7 特許調査
4.8 学術文献データベース
4.9 ニセ科学の情報
第5章 アイデア創出の実行
1. 発想の下準備
1.1 アイデアの目標を明確にする
1.2 発想のハードルの高さを知る
2. キーワードの抜き出し
3. コストの考慮
3.1 コストは変化する
3.2 コストを無視して考える
3.3 コストを考慮して検討する
3.4 設備に関わるコストの超概算
4. アイデアの出しあい方
4.1 ブレインストーミング
4.2 ブレインライティング
4.3 ディベート型検討
4.4 人に聞いてもらう
5. 思いつきへの対応
5.1 すぐにメモをとる
5.2 素早く記録する
5.3 ときどき整理して思い起こす
6. 発想の範囲を広げる工夫
6.1 見方を変える
6.2 ユーザーの対象を大きく広げる
6.3 多くの異なるものに目を向ける
6.4 着眼と発想
6.5 余談には重要な示唆がある
第6章 アイデアのまとめ方
1. 推論の型
1.1 帰納法
1.2 演繹法
1.3 アブダクション
2. 推論の進め方
2.1 三段論法
2.2 仮定と実証の繰り返し
2.3 弁証法的な推論
2.4 対偶による真偽の判定
3. ロジカルシンキング
3.1 MECE(ミース)
3.2 So What / Why So
3.3 ロジカルツリー
3.4 マトリックス
3.5 フロー図
3.6 関係図
3.7 仮説検証
3.8 まとめる手法
4. KJ法Ⓡで整理する
5. 概念を図示する
5.1 概念の図
5.2 考えの階層化
6. 文章にまとめる
6.1 考え方を文章化する
6.2 文書作成の手順
6.3 抜けている項目の探し方
6.4 参照元の明示
6.5 定義・解説文の作成
7. 関係を解析する
7.1 図にしてみる
7.2 数式にする
7.3 ツリーを作成する
7.4 ものごとの重みを考慮する
7.5 Microsoft Excelで関係を導く
7.6 並べ替え
7.7 重回帰分析
7.8 ゴールシーク型の計算
7.9 補外・補間の危なさ
8. アイデアを評価する
8.1 評価の必要性
8.2 関数による評価
8.3 決疑論による判定
9. なんでも概算する
9.1 吊り上げる庭石の質量
9.2 桁を間違えると命取り
9.3 重要なパラメータの概算
第7章 実務における対応
1. アイデアを実施に移す
1.1 自分の知識やアイデアを活かす能力
1.2 プロジェクトエンジニアのコンピテンシー例
1.3 実施手順の例 Whitbekの設計手法
1.4 ものごとを進めるPDCAサイクル
1.5 検討を進めるPPDAC
2. アイデアから知的財産へ
2.1 特許情報の価値
2.2 発明の主要な要件
2.3 アイデアの権利主張
2.4 特許のアイデア提出書
2.5 特許共同申請契約書
2.6 新規事業提案書
2.7 公的補助金申請書
3. トラブル防止のための対応
3.1 故障の認識
3.2 保全の考え方
3.3 トラブル防止対策の心構え
4. 新しい技術を追求すること
4.1 新しい技術の行使
4.2 古いもののよさを再考する
4.3 疑問を感じたら引き返す
5. 人とともに仕事をする意識
5.1 協力で進化し生き延びた人類
5.2 アライアンスの増加
5.3 進む「協働」の体制
5.4 協働する上での留意点
6. 技術者の心の持ち方
6.1 疑う姿勢と他人への態度
6.2 落ち込みと気持ちの切り替え
第8章 発想に役立つ考え方
1. ものごとを進める方法
1.1 試行回数の絞り込み
1.2 やり始めた方が速い
1.3 予想と違ったらチャンス
1.4 できないことはできない
1.5 誤差は大将をやっつけてこそ減少する
1.6 どこまで混ぜれば完全混合か
1.7 代用特性
1.8 許容差
2. 汎用的な概念
2.1 無次元数
2.2 レイノルズ数
2.3 比表面積
2.4 形状の表現
3. 技術者に有用な種々の概念
3.1 フルイの違い(縦振動と横振動)
3.2 平面伸長流動
3.3 その他の重要なテーマ
付録資料
1 マンダラート例 100歳まで充実して生きるために
2 TRIZの40の発明原理
3 オズボーンのチェックリスト
4 小波の追加リスト
5 「単位連想法」に用いるSI単位の次元と記号
6 「ことわざ連想法」に利用することわざ
7 ブレインライティング・シート
8 採用された開発テーマの公的資金申請書(要約)例
9 意外に役立つこぼれ話
講師紹介
横浜国立大学大学院修了後,日曹エンジニアリング㈱で各種粉体プラントの設計、
物性解析、プロセス開発、プロジェクト推進、コンピュータシステム設計、半導体
装置・設備、新規事業開発を行い、定年退職時は技術開発研究所長で起業に加わる。
横浜国大、千葉大非常勤講師、鹿児島大学客員教授を歴任、月刊技術誌の編集委員
36年間。現在、鹿児島大非常勤講師、芝浦工大講座講師、日本技術士会千葉県支部
技術者教育支援チーム長。日本創造学会会員。
大学・企業以外の講演220件、執筆170点、工学博士、技術士(機械部門)。