ぬれと接触角,表面張力,ぬれ現象,表面張力,表面粗さと接触角,接触角測定方法と注意点,
表面自由エネルギーと接着性・離型性,表面自由エネルギー解析と注意点について、
界面化学が専門外の方々にもわかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
FIA 代表 福山 紅陽 先生 三菱マテリアル(株),協和界面科学(株)を経て現在に至る。
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講対象 ・接触角測定,表面張力測定,表面自由エネルギー解析をこれから始めようという方。 ・接触角測定,表面張力測定,表面自由エネルギー解析をすでにやっているが, 概念や原理の理解に不安のある方 予備知識 高校程度の物理・化学・数学の知識。 習得知識 1)接触角,表面張力,表面自由エネルギーの基本概念。 2)表面張力と分子間力との関係。 3)接触角測定,表面張力測定,表面自由エネルギー解析の原理と注意点。 講師の言葉 材料表面のぬれ性は,親水化や撥水化の技術だけでなく接着性,離型性,防汚性,洗浄性等にも 密接に関連しています。ぬれ性を定量的に評価するための代表的な手法の1つが接触角測定です。 接触角は,測定そのものは簡単ですが,材料の表面特性をきわめて鋭敏に反映します。ぬれ性の良否 を決めるのは,液体,固体の表面張力(表面自由エネルギー)です。表面張力は分子間力に由来します。 分子間力にはいくつかの発現機構がありますが,その機構に応じて,表面張力をいくつかの成分に分解 しようというのが成分分けの概念です。これによって,ぬれ性をはじめとする界面現象をより深く理解 することができます。そして,ある理論に基づいて,表面張力の成分を計算で求めようというのが表面 自由エネルギー解析といわれる手法です。 本セミナーではまず,ぬれ性評価の基本となる接触角と表面張力の概念について説明します。次に, これまでの相談事例などを踏まえ,接触角の測定上の注意点を解説します。さらに応用として,表面自 由エネルギー解析の手法と注意点について解説します。
プログラム
1. ぬれと接触角 1.1 接触角とは 1.2 ぬれ性と接触角との関係 1.3 接触角から何がわかるか 1.4 接触角測定の表面感度~膜厚と表面被覆率 2. 表面張力 2.1 表面張力とは 2.2 液体の表面張力が大きくなるとぬれ性はどうなるか 2.3 表面張力から何がわかるか 3. ぬれ現象の理解 3.1 界面張力とは 3.2 固体の表面張力の意味 3.3 固体の表面張力が大きくなるとぬれ性はどうなるか 3.4 Youngの式~接触角と表面張力との関係 3.5 ぬれ性を制御するにはどうすればよいか 4. 表面張力の理解 4.1 表面張力の定義 4.2 表面自由エネルギーとは 4.3 表面張力は何に由来するか 4.4 表面張力とOH基との関係 4.5 表面張力とフッ素との関係 4.6 表面張力と温度との関係 4.7 液滴はなぜ丸くなるか 5. 表面粗さと接触角 5.1 Wenzel理論 5.2 Cassie理論 5.3 親水表面を撥水化するにはどうすればよいか 6. 接触角の測定方法と測定上の注意点 6.1 接触角の測定方法 6.2 接触角は10°ばらついてアタリマエ 6.3 接触角は何回測定すればよいか 6.4 接触角と表面汚染~大気曝露時間,汚染量 6.5 各種洗浄による接触角の変化 6.6 接触角の定義をどうするか~液量依存性と経時変化 6.7 固体表面の帯電の影響 6.8 試液として蒸留水は使えない 7. 表面自由エネルギーと接着性,離型性 7.1 Dureの式~界面分離でのエネルギー保存 7.2 接着性がよいとはどういうことか 7.3 Young-Dupreの式~接着性と接触角の関連づけ 8. 表面自由エネルギー解析 8.1 表面自由エネルギーの成分分けとは 8.2 表面自由エネルギー解析から何がわかるか 8.3 分散力と配向力 8.4 Fowkesの理論と検証 8.5 解析の実際~Kaelble理論の例 8.6 なぜ成分を分ける必要があるのか 8.7 表面張力が同じでも,ぬれは異なる 8.8 ぬれ性と表面自由エネルギー成分との関係 9. 表面自由エネルギー解析の注意点 9.1 解析理論の未確立 9.2 液体の組み合わせによって解析結果が異なる 9.3 接触角0°のときは解析できない 9.4 接着性評価に表面自由エネルギー解析を適用できるか 講師紹介 1993年3月: 東京工業大学大学院 理工学研究科 無機材料工学専攻 修士課程 修了。 1993年4月: 三菱マテリアル株式会社 入社。 分析評価部門で,XPS(X線光電子分光装置),SIMS(2次イオン質量分析装置)のオペレーション, 解析,分析技術の高精度化に従事。 1997年4月: 協和界面科学株式会社 入社。 技術部門で,接触角計,表面張力計の研究・開発・測定業務に従事。 2010年10月: FIA 創業。