化学反応と熱力学,各種反応器の操作設計,反応速度の測定法,解析のための
モデリング・計算法,ミニプラントの手法による反応器設計について,
経験に基づく実例を踏まえ,分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
平田技術士・労働安全コンサルタント事務所 代表 技術士(化学) 平田 賢太郎 先生 元 三菱ケミカル
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講対象 ・反応工学を専門として来なかったスケールアップに関心ある技術者・研究者 ・化学反応装置のスケールアップ事例に関心ある技術者・研究者 ・化学品のプロセス開発に携わっていて工業化にお困りの研究者・技術者 ・機械、エレクトロニクス系企業において、化学反応装置の開発を検討され、工業化にお困りの研究者・技術者 ・化学工業・プロセス工業における若手技術者・研究者 ・機械、エレクトロニクス系企業担当者 など 予備知識 大学理工系教養あるいは高校卒業程度の数学、化学、物理の知識 習得知識 1)化学反応と自由エネルギー(熱力学)の関係 2)各種反応器の操作設計 ・回分式・半回分式・流通式 3)反応速度の測定法 ・回分式・流通式・連続式 4)各反応器設計・解析のためのモデリング及び計算法 ・手計算 ・数値計算法 5)ミニプラントの手法による反応器設計 ・反応工学全体を反応操作の視点での横串化評価法 6)固定層反応装置の工業的設計・解析 7)気泡塔反応装置の工業的設計・解析 8)攪拌槽反応装置の工業的設計・解析 9)膜式リアクターの工業的設計・解析 講師の言葉 化学反応装置は化学品製造プロセスの心臓部です。しかも化学反応の種類や相状態により、 その形式が異なります。又、工業装置においては、熱除去及び物質移動も関係し所定の反応成績 を達成する工夫が必要です。このような諸問題を解決するために発達した工学体系が反応工学と 呼ばれるものです。 本講習では、これらの課題を克服することにおいて、必須の基礎知識から、実際の工業装置へ のスケールアップ事例まで演者(反応工学研究の第一人者である東京工業大学 久保田宏名誉教授 の弟子として三菱油化・三菱化学において各種反応器の設計・解析を担当)の経験した事例を踏ま え噛み砕いて易しく解説し、受講者が化学反応装置の工業化を着実に実施出来るようレベルアップ を図ります。
プログラム
Ⅰ.反応工学基礎 1.反応工学は何故必要か 1.1 ルブラン法ソーダ製造プロセスに学ぶ 1.2 アンモニア合成の誕生 1.3 スケールアップへの道筋 (1)レイノルズの実験 (2)境膜モデル 1.4 巨大化への道 (1)化学反応装置のスケールアップ (2)回分操作と連続操作の特性 (3)化学反応と自由エネルギー 2.化学反応の分類 2.1 逐次反応・並発反応 2.2 均一反応・不均一反応 3.反応器の分類 3.1 回分式・半回分式・流通式 3.2 外部熱交換型・自己熱交換型・断熱型 4.反応速度 4.1 均一系 4.2 接触反応系 4.3 反応速度式 4.4 固体触媒反応の動力学 4.5 反応速度に対する物質移動の影響 5.回分反応器 5.1 設計式 5.2 反応速度の測定 6.連続撹拌槽反応器(CSTR) 6.1 CSTRの設計式 6.2 反応速度の測定 7.流通型反応器(PFR) 7.1 PFRの設計式 7.2 反応速度の測定 8.反応器の形式による性能の比較 Ⅱ.反応工学実践 1.ミニプラントによるスケールアップ 1.1 ミニプラントの手法 1.2 装置の機械的相似とスケールアップ 1.3 現象の解明とシミュレーション 1.4 ミニプラントの具体化の問題点 2.固定層反応装置のスケールアップ 2.1 問題(酸化反応) 2.2 計算のための前提条件 2.3 計算のために必要な資料(物性、熱力学データ) 2.4 使用する計算式(モデリング) 2.5 計算(設計因子によるケーススタディ) 2.6 設計のポイント 3.気泡塔反応装置 3.1 気泡塔の形式と操作設計に必要な知見 3.2 ガスホールドアップおよび液速度分布 3.3 塔内軸方向の液混合 3.4 管摩擦係数 3.5 ガス分散版から発生する気泡の大きさ 3.6 気泡群の上昇速度 3.7 ドラフト管内ガスリフト作用と塔内液循環 3.8 気泡塔内懸濁固体粒子の挙動 3.9 気泡塔におけるクメンの液相酸化反応 3.10 むすび 4.攪拌槽 4.1 撹拌槽の構成 4.2 流動特性 4.3 撹拌所要動力 4.4 混合性能 4.5 スケールアップ 4.6 撹拌槽伝熱 4.7 気液系の撹拌 4.8 固液系の撹拌 5.膜式リアクター 5.1 酵素反応によるアミノ酸合成 5.2 軽質留分よりのアミノ酸合成 5.3 アミノ酸製造プロセスフロー 6.重合反応工学 6.1 重合反応の様式 6.2 反応操作の様式 6.3 製品からみた重合様式の選択 6.4 ラジカル重合反応速度論 参考文献 7.流動層反応装置の基礎特性 7.1 原理 7.2 発展過程 7.3 各分野への展開 7.4 基礎原理 7.5 流体モデル 7.6 気泡の挙動 7.7 各種流体モデル 7.8 Bubble Assemblage Model 講師紹介 1971年 群馬大学工学部化学工学科卒業 1973年 東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻修了 1973年 三菱油化(現 三菱ケミカル)株式会社入社 2011年 三菱化学(現 三菱ケミカル)株式会社退職 2011年 プロセスインテグレーション(株)開設 2012年 平田技術士・労働安全コンサルタント事務所開設 現在に至る 所属学会等 公益社団法人 日本技術士会 中部本部 本部長 一般社団法人 日本労働安全衛生コンサルタント会三重支部 理事 一般財団法人 省エネルギーセンター エネルギー使用合理化専門員・技術調査員 公益社団法人 化学工学会