スラリー工学の現状・課題,粒子特性,粒子の分散・凝集,流動特性,粒子の沈降・堆積挙動,
調製,多成分スラリーの評価,碍子製造用坯土の可塑性最適化など,
スラリーを上手に取り扱うためのノウハウについて詳しく解説する特別セミナー!!
- 講師
JHGS(株)こな椿ラボ 主宰 名古屋大学名誉教授,工学博士 椿 淳一郎 先生 元 (財)ファインセラミックスセンター技術部長
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講対象 スラリーに関心がある方であればどなたでも 予備知識 大学教養課程程度の物理,化学,数学 使用教材 「基礎スラリー工学」 椿 淳一郎 著(丸善,2016) *受講者全員に進呈いたします。 習得知識 1)スラリーの特性とその評価法 2)スラリー調製のポイント 3)スラリープロセス 講師の言葉 スラリーの挙動の複雑怪奇さは多くの技術者を悩ませている.しかし,スラリーの挙動を体系立てて 理解できる適切な成書がないため,コロイド科学やレオロジーの本を勉強することになるが,それらの本 の記述からスラリーの全体像を描くことは,初学者の学力ではとうてい無理な話しである. 私は,名古屋大学において18年間スラリー中粒子の分散・凝集状態評価を中心に研究を行い,新たな 評価技術である沈降静水圧法を開発など,現場の課題解決にお役に立てそうな研究成果を幾つか残すこと できた. 定年退職後,我々の研究成果を中心にして初学者が速やかに容易にスラリーの全体像を把握できるようにと, 丸善出版社から「基礎スラリー工学」(2016年)を出版した.内外を問わず「スラリー工学」という言葉を 冠した最初の本ではないかと思う. 本セミナーでは「基礎スラリー工学」をテキストにして,粒子を乾式ではなく液に分散したスラリーとして 扱う理由から説き起こし,スラリー特性とその評価法,時間があればスラリープロセスについて解説する.
プログラム
0.粉体工学とスラリー工学 1.スラリー工学の現状と課題 1.1微粒子はなぜスラリーとして扱われるか 1.2スラリーの挙動はなぜ複雑か 1.3問題解決の道筋 1.4 材料プロセスで重要な評価項目 2. 粒子特性 2.1 粒子径,比表面積,密度 2.2 粒子径分布,粒子構造 3.粒子と媒液の界面 3.1 粒子と分散媒の親和性 3.2 粒子の帯電 3.3 界面活性剤の吸着 4.粒子間に働く力 4.1 DLVO理論 4.2 疎水性相互作用 4.3吸着高分子により生じる力 4.4 高分子枯渇作用 4.5 粒子間力測定法 5 粒子の分散・凝集 5.1 親液・疎液性(濡性) 5.2 粒子の接近・衝突 5.3 凝集機構と凝集形態 5.4 分散・凝集状態の評価 6. スラリー流動特性 6.1 流動特性 6.2 流動特性に影響を及ぼす諸因子 6.3 流動特性評価法 6.4 流動特性と成形 7. 粒子の沈降・堆積挙動 7.1 粒子の沈降挙動 7.2 堆積層の固化 8. 粒子の充填特性 8.1 回分沈降試験による評価・解析 8.2 定圧沪過法による評価・解析 8.3 流動特性と充塡特性 9. スラリー調製 9.1スラリー化 9.2均質化 9.3スラリー特性の最適化 10. 多成分スラリーの評価 11. 噴霧乾燥造粒 11.1顆粒の形態制御 11.2顆粒体の特性評価 12. シート成形 13. 碍子製造用坯土の可塑性最適化 14.沪過濃縮操作 14.1DECAFFの誕生 14.2濃縮限界 14.3目詰まり 14.4沪過機構 15. ケミカルフリー造粒 16.沈降静水圧法による高濃度粒子径分布測定 16.1 測定原理 16.2 高濃度スラリーの粒子径分布測定 講師紹介 1976年 名古屋大学大学院工学研究科化学工学専攻 単位取得退学 同年 名古屋大学工学部 助手 1986年 名古屋大学工学部 助教授 1987年 (財)ファインセラミックスセンター技術部長 1994年 名古屋大学大学院工学研究科 教授 2012年 同 定年退職,JHGS(株) こな椿ラボ 設立