パーコレーション理論,閾値,フィラーの表面処理,成形加工法,フィラーの分散性,
評価法について,具体例を挙げ詳細に解説する特別セミナー!!
- 講師
小林技術士事務所 所長 小林 征男 先生
工学博士, 技術士(「総合監理」、「化学」部門)
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講対象 導電性コンポジットを使用した研究・開発に従事する技術者 予備知識 ・高分子の基礎知識 ・導電性フィラーの基礎知識 習得知識 1)パーコレーション現象の理解 2)導電機構の基礎知識 3)導電性コンポジットの開発動向 4)低い閾値を持った導電性コンポジットの製造方法 講師の言葉 導電性フィラーとポリマーからなる導電性複合材料の開発に当たって,最も重要となるフィラーの ポリマー中での分散性と導電性発現の関係をパーコレーション理論をベースに解説します。 講義の前半では、パーコレーション理論の基礎及び導電機構について紹介し次いで、フィラーの局在化 による低いパーコレーション閾値を得る手法とフィラーの分散性評価法について紹介します。 後半では、導電性フィラーの種類別に,ポリマー中での分散性と導電性発現の関係について具体例を挙げて 詳細に解説します。取り上げるフィラーはカーボンブラック,グラファイト,炭素繊維,気相法炭素繊維, カーボンナノチューブ,グラフェンおよび導電性ポリマーです。 最後に、導電性コンポジットのウェアラブルデバイスへの応用について最近の動向を紹介します。
プログラム
1. パーコレーション現象と導電性コンポジット 1.1 パーコレーション現象について 1.2 ポリマーの種類と特性 2.導電性フィラー配合樹脂の導電機構モデル 2.1 統計的パーコレーションモデル 2.2 General Effective Media (GEM) モデル 2.3 熱力学的パーコレーションモデル 2.4 動的パーコレーションモデル 2.5 Interparticle Distance (IPD) Model 2.6 ハイブリッドフィラーの閾値予測 3.フィラー粒子間の導電機構 3.1 直接接触モデル 3.2 被膜介在モデル(トンネル伝導モデル) 4.導電性フィラーの表面改質法と分散性 4.1 シランカップリング剤よる改質 4.2 ポリマーグラフトによる改質 4.3 その他の表面改質法 5.ポリマーブレンド系での導電性フィラーの選択的局在化 5.1 ダブルパーコレーションとYoungの式 5.2 2成分ポリマーブレンド系でのフィラーの偏在 5.3 3成分ポリマーブレンド系でのフィラーの偏在 6. 自己組織化導電ネットワーク形成系 6.1 PMMA/HDPE/VGCF系コンポジット 6.2 有機モンモリロナイト添加Nylon/CB系コンポジット 7. 高アスペクト導電性フィラーのSlim-Fast機構 8.導電性フィラー配合樹脂の分散性評価法 8.1 画像統計解析 8.2 森下指数 9. カーボン系フィラーの特徴と配合樹脂の特性 9.1 カーボンブラック 9.2 グラファイト 9.3 炭素繊維 9.4 気相法炭素繊維 9.5 カーボンナノチューブ 9.6 グラフェン 10. 金属フィラーの特徴と配合樹脂の特性 11.導電性ポリマーの導電性コンポジットへの応用 11.1 導電性ポリマーの種類と特徴 11.2 導電性コンポジットへの応用 12. 導電性コンポジットのウェアラブルデバイスへの応用 13. まとめ 講師紹介
1966年 3月 東京工業大学・理工学部・高分子工学科卒業 同年 大手化学会社入社、 中央研究所においてポリオレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、光硬化樹脂の研究・開発に従事後、 約10年間にわたり導電性高分子の開発を担当し、電池・コンデンサなどのエレクトロニクス部品 の開発業務に従事した。 この期間に2000年度のノーベル化学賞受賞者である白川筑波大名誉教授、MacDiarmid教授および Heeger教授の3先生から直接指導を受ける。 1995年~2000年 同社の総合研究所・有機材料研究部長、本社・品質保証部長を歴任し、 平成12年3月に同社を退社 2000年 同社を退社し小林技術士事務所開設 中小企業総合事業団(現中小企業基盤整備機構)・中小企業・ベンチャー総合支援センターの 技術プロジェクトマネージャー。 その後、横浜国大・産学共同研究推進センター・客員教授、 東京工芸大学及び神奈川工科大学の非常勤講師を務めた。 資格 ・工学博士(東工大) ・技術士(「総合技術監理」、「化学」部門)