分離操作の実践で役立てるための
沈降分離・濾過・脱液技術の基礎とプロセスの設計
沈降分離,濾過,圧搾,遠心脱水に関する基礎知識,またこれらの計算に
必要な基礎実験法,利用法について分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
大阪府立大学 大学院 工学研究科 物質・化学系専攻 化学工学分野 教授 工学博士 岩田 政司 先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- (消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
受講概要
受講対象 化学,食品,医薬品,バイオ,環境,繊維,紙・パルプ,鉄鋼,表面処理,ガラス,セラミックスなど, 広範な産業分野で,沈降分離,ケーク濾過,濾材濾過,圧搾脱水,遠心脱水の基礎理論の理解ならびに 基礎データの取得法を必要とされている方々を対象としています。 予備知識 高校程度の数学および物理(力学)の知識を有していることが望ましいですが,必須ではありません。 習得知識 固液分離操作をモデル化した標準的基礎理論を平易に講述し,その利用法を説明します。 これらの知識に対する理解が深まります。 1)製造プロセス,環境保全プロセスに不可欠な沈降分離,濾過,圧搾,遠心脱水に関する基礎知識 2)沈降分離,濾過,圧搾,遠心脱水の計算に必要な基礎実験法 講師の言葉 製造プロセス,環境保全プロセスに不可欠な沈降分離,ケーク濾過,圧搾脱水,遠心脱水操作の標準的理論 を基礎から解説します。また,これらの分離装置の設計・運転を行う上で必要なデータの取得法について説明 します。 沈降装置,ろ過装置,圧搾脱水装置,遠心ろ過脱水装置の設計・運転に使われる基礎式の使い方だけでなく, 式を導くに当たっての仮定も含め,なぜそれらの式が得られたのかを深く理解することは,現場で出会う種々 の現象を解釈する際,あるいは,装置運転上のトラブルを解決する方策を考える際,おおいに役立つことと 思います。
プログラム
1.固液分離の概要
1-1.固液分離の目的
1-2.固液分離の各段階
前処理,清澄化,濃縮,固体除去/回収,ケーク洗浄,脱水
1-3.固液分離装置の選定基準
沈降装置の選定基準,濾過機の選定基準
2.基礎的事項
2-1.粒子の沈降速度
Stokes/Allen/Newtonの沈降速度式
2-2.粒子層内の流動抵抗
Kozeny・Carman式,Darcy式
2-3.液圧と固体圧縮圧力
重力場/流れ場/遠心場で固体粒子が受ける力
3.沈降分離
3-1.沈降(浮上)分離装置
重力/遠心沈降装置,浮上装置,沈殿濃縮装置
3-2.清澄操作
上向流/水平流沈降分離装置の基礎理論,表面負荷率
3-3.沈殿濃縮
Kynchの理論,シックナーの設計理論,Boycott効果
4.濾過操作の基礎
4-1.濾過装置
Nutsche,濾過乾燥機,連続濾過機,真空濾過機,カートリッジ濾過器,粒状層濾過機
4-2.濾過の推進力
粘性消散エネルギー,推進力としての重力/加圧力/真空力/遠心力/電気力
4-3.ケーク濾過と清澄ろ過
粒子捕捉の機構の違い
4-4.ケーク濾過プロセスの計算
(1)Ruthの定圧濾過式
平均濾過比抵抗の求め方,最適濾過時間の決定法
(2)定速濾過
(3)変圧変速濾過
4-5.濾材
4-6.濾過助剤
濾過助剤の選定と最適添加量
4-7.清澄濾過理論
閉塞濾過理論,砂濾過理論
5.圧搾脱水操作の基礎
5-1.圧搾装置
加圧板式圧搾機,フィルタープレス,ベルトプレス,スクリュープレス
5-2.圧搾理論
圧搾に適した固液混合物の判別法,圧密理論,圧密の簡易計算式
5-3.圧搾脱水の最近の話題
6.遠心分離操作の基礎
6-1.遠心濾過・脱水装置
回分式遠心濾過脱水機,デカンター
6-2.遠心濾過理論
遠心濾過圧の物理的意味,遠心濾過速度式
6-3.遠心脱水理論
非圧縮性材料の遠心脱水理論,圧縮性材料の遠心脱水理論
6-4.遠心脱水の最近の話題
7.その他の脱水技術
7-1.電気浸透脱水装置
ドラム・ベルト型,フィルタープレス型
7-2.電気浸透脱水理論
脱液の原理,脱液速度式,脱液の進行度
8. 質疑応答
講師紹介
略歴
名古屋大学大学院工学研究科化学工学専攻 博士課程後期課程修了
名古屋大学工学部化学工学科助手
鈴鹿工業高等専門学校工業化学科助教授
同教授を経て現職
所属学会・協会
化学工学会東海支部幹事
化学工学会分離プロセス部会幹事・部会長
同固液分離分科会幹事・副代表
分離技術会幹事
世界濾過工学会日本会役員
日本液体清澄化技術工業会協力会員等を務めた。
研究
固液分離操作の基礎的事項に関する研究全般に従事。
特に
・凝集操作ならびに凝集体の強度測定
・重力場・遠心場・電場下の圧密沈降,ケーク濾過,
助剤濾過,圧搾脱水,遠心脱水,電気浸透脱水
に関する研究課題に取り組んできた。