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においの見える化のための

においメカニズム定量評価複合臭を中心として)

においのメカニズム,複合臭の特性,においの単位,調査方法,分析方法,官能評価法,
快・不快度測定,異臭分析などについて,評価技術とその選定まで分かりやすく解説する特別セミナー!!

講師
株式会社島津製作所 分析計測事業部 マネージャー 工学博士 喜多 純一 先生
日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
(消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト

受講概要

受講対象
特に定めていません。においの見える化、定量化に興味があり、知識を習得されたい方であれば、
どなたでも対象になります。
特に複合臭については、全く知識のない方からプロの方までご満足いただける内容になっているかと思います。

 
予備知識
GCMSやにおい識別装置を利用された方、官能評価を行ってこられた方は、一層わかりやすいかと思いますが、
特にご経験がなくても、分かるように説明をいたします。


習得知識

においの見える化の具体的な技術を習得できる。
1)嗅覚の検知メカニズム
2)複合臭の特性
3)においの単位と定量化方法
4)官能評価法
5)機器分析の種類と特徴
6)快・不快度測定
7)成分分析による異臭分析


講師の言葉
 においの見える化(定量評価)されたい方に、まず、においの定量化を考えて場合に、
においには大きく分けて3つの側面があることを理解いただき、それぞれの側面に対しての
見える化について具体例を説明していきます。GCMSを中心とする成分分析は、装置自身の
性能向上や、濃縮を含む前処理技術の進歩により、濃度の薄い異臭も、かなりの精度で分析
ができるようになってきているおり、まずそれをご理解いただきます。
 また、なんといってもにおいの評価は官能評価が中心となるので、比較的客観的な結果が
得られる分析型官能評価と、感性を重視した嗜好型官能評価の具体的実施法と特長を説明します。
 さらに、においで最近関心が高まっているに複合臭の評価について、マスキングを含むその
不思議な事例を紹介したあと、その不思議な現象の要因と思われる研究結果について平易に説明し、
それをもとに、複合臭の見える化を進める最先端の取り組みを理解いただくことを主眼にしています。
 全体を通じて、予備知識のない方でも、におい評価の全体像を理解いただくことができ、今後、
におい評価技術を選定していく場合などには、最適かと思われます。

 
 

プログラム

1.においの基本事項
  1-1 ガスとにおいの違いは。
  1-2 においの定量化には、3種ある。
  1-3 五感の一つとしてのにおい
  1-4 においに原臭が存在しないのが最大の問題
 
2.嗅覚の検知メカニズム
  2-1 鼻の構造と嗅覚レセプター
  2-2 嗅覚レセプターとそこからの応答機構
  2-3 複数の嗅覚レセプターとにおいの応答の関係

3.複合臭が引き起こす不思議な特性
  3-1 飲料の場合
  3-2 お菓子の場合
  3-3 ワインの場合
  3-4 お香の場合
  3-5 ホワイト臭とは?
  3-6 官能評価におけるオミッション法
  3-7 複合臭の特性とその要因
  3-8 複合臭の特性としてのマスキング効果
  3-9 においの分類方法

4.においの単位
  4-1 におい物質濃度とにおいの強さの関係
  4-2 においの強さの単位は?
     1) 臭気強度
     2) 臭気濃度
     3) 臭気指数  
  4-3 検知閾値、認知閾値、弁別閾値とは?
  4-4 決めにくいにおい質の単位
     1) におい物質とにおいの種類の推定
     2) フレーバーホイール
     3) 官能評価によるにおい質の表現とQDA法
     4) 自動車ISOの官能評価におけるにおい質表現
     5) SD法とは
  4-5 オルソネーザルアロマとレトロネーザルアロマ

5.においの見える化(定量化)方法
  5-1 官能評価と機器分析の使い分け
  5-2 日本の悪臭防止法におけるにおいの強さの測定方法の変遷
  5-3 海外のにおい強度の測定方法例
  5-4 臭気指数表現において注意しなければいけないこと

 6.官能評価法
  6-1 分析型官能評価と嗜好型官能評価
  6-2 官能評価の種類とばらつきを低減させる工夫
     1) 2点比較法と
     2) 3点比較法
     3) SD法
     4) QDA法
     5) 順位法
  6-3 自動車車室内のにおいの強さの測定方法
  6-4 評価パネルの選定方法
  6-5 装置を利用した官能評価法
     1) 検知閾値の測定方法
     2) 弁別閾値の測定方法
     3) マスキングの定量化方法
  6-6 官能評価で注意すべき点

7.機器分析の種類と特徴
   7-1 成分に分離する方法と成分に分離しない方法
   7-2 成分に分離する分析(GC,GCMS)装置
     1) その原理
     2) におい嗅ぎGCが必要な理由
     3) 解析例
     4) 複合臭に対する成分分析のアプローチの注意点
   7-3 におい嗅ぎGC,GCMSシステム
     1) どのような装置か?
     2) におい嗅ぎGC,GCMSシステムの種類
     3) におい嗅ぎGC,GCMSでの注意点
     4) GCMSの出力からアロマクロマトグラムへの変換方法
     5) アプリケーションとしての、癌臭分析
   7-4 複合臭を成分分析できっちり分析する
     1) ビールを香気が再現するまで分析できるか?
     2) 2次元GCMSを利用した場合
   7-5 成分分析用のサンプル濃縮技術
     1) HS法とTD法
     2) 直接加熱 固相抽出
     3) SPME法
   7-6 においの単離方法
     1) 蒸留法
     2) 抽出法
     3) 吸着法

8. センサ方式
   8-1 複合臭分析に期待されるセンサ方式
   8-2 単素子のセンサ
   8-3 におい識別装置
     1) 原理
     2) 装置の実際
     3) 解析方法
     4) ユーザーモードによるにおいの類似性分析
     5) スタンダードモードによる臭気指数測定
     6) ユーザーモードを用いた複合臭中の特定複合臭のにおい強度
     7) 上記の応用として、繊維業界でのISO化された測定
     8) マスキング測定
     9) 偏位臭マップを用いた消費期限測定

9. 快・不快度測定
   9-1 官能評価による方法
   9-2 におい識別装置を利用した快・不快度測定

10. 成分分析による異臭分析

11. 複合臭に対する最近のアプローチ 
     11-1 オミッション法の難しさと自動オミッション法
     11-2 自動オミッション法のメリット
     11-3 自動オミッション法の実例



講師紹介
1981年3月 京都大学 工学部 化学工学科卒業  
2014年3月 九州大学大学院システム情報科学府電気電子工学専攻博士課程卒業

受賞歴、表彰歴
年  月 受賞歴、表彰歴
平成13年 におい識別装置FF-1    第4回日食優秀食品機械資材賞受賞
平成19年 におい識別装置FF-2A (社)においかおり環境協会 平成18年度 技術賞
平成23年 電気学会進歩賞受賞
平成26年 希釈混合装置FDL-1を用いた簡易官能評価装置 (社)においかおり環境協会 
平成26年 技術賞 長年におけるにおい識別装置の開発研究
         (社)においかおり環境協会 平成26年度 学術賞


主な研究論文及び著書(レビュー)
・J.Kita,  etal :Quantification of the MOS sensor based Electronic nose utilizing trap tube, 
 Technical Digest of the 17th Sensor Symposium,m301 (2000)
・島津評論第59巻第1・2号 p.77~85 (2002)
・島津評論第64巻第1・2号 p.63~79 (2007)
・アロマサイエンスシリーズ21〔6〕におい物質の特性と分析・評価 5章3 半導体センサ(2)
・におい香り情報通信 第3章 12.におい測定装置 p.177~p.187
・超五感センサの開発最前線 2.3.7 におい識別装置の開発 p.197~p.205
・Sensor and Materials vol.26 no.3  2014 149-161
・味嗅覚の化学 においセンサおよびにおい識別装置を用いた臭気対策 p.207。