1日目は基礎の徹底理解と分析法バリデーションへの応用例の紹介を中心に,
2日目は枝分かれ型分散分析と繰り返しのある回帰分析について
シミュレーションを行いながら徹底解説する特別セミナー!!
- 講師
スタット・イメージング・ラボ 代表 福田 晃久 先生
グラクソスミスクライン㈱、ノボ ノルディスクファーマ㈱、共和薬品工業㈱品質保証推進部長を経て現職
- 日時
- 会場
- 受講料
- ★2日間受講の場合 (消費税等込)1名:74,520円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:66,960円
★1日のみ受講の場合(消費税等込)1名:48,600円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
※本講座は、1日目のみ、2日目のみの受講も可能です。 受講ご希望の場合には下記URLよりお申込みください。 6月20日【入門コース】http://www.thplan.com/seminar/25900/ 6月21日【専門コース】http://www.thplan.com/seminar/25902/
予備知識
<1日目> 見よう見まねで意味が良く分からなくても、分析法バリデーションの解析を行ったことがあること。 分析法バリデーションをこれから始める方の場合、平均値の差の検定などを(意味は良く分からなくても)使ったこと があること。 <2日目> 入門コースの内容をある程度理解していること 実務として分析法バリデーションの計画立案、報告書作成(結果の考察)を行なったことがあること
習得知識
<1日目> 1)標準偏差の意味と活用の仕方 2)信頼区間の本当の意味 3)分散分析表の見方、解釈 4)併行精度がいくつかの異なったアプローチで求められること 5)室内再現性の評価方法と構成要素 6)直線性の本当の評価方法 <2日目> 1)分析法バリデーションを支える統計の基礎概念(分散分析、回帰分析)の詳細 2)ばらつきを評価する分散分析(枝分かれ分散分析)の詳細 3)併行精度、室内再現性、真度をひとつの実験系で評価する方法 4)直線性を客観的に評価する方法
持参品
パソコン:Excel(アドイン「分析ツール」インストール済み) パソコンを用意できない場合,講師の演習内容をご覧戴きます。
講師の言葉
有用であるがやや難しい、これが本セミナーの前身である1日コースの平均的な評価でした。実務に役立てるためには、 ある程度高度な領域に踏み込む必要があるのです。 しかし統計にあまり馴染みの無かった方には応用部分の理解は難しかったかも知れません。一方、経験豊富な方からは、 もっと掘り下げた説明が欲しいとの要望もありました。 そこで、演習をたくさん取り入れた入門コースと、解析のメカニズムまでをイメージできる専門コースに分けることに しました。 入門コースでは基礎の徹底理解と分析法バリデーションへの応用例の紹介を中心に、専門コースでは(入門コースの 内容をある程度理解していることを前提に)要望の多かった枝分かれ型分散分析と繰り返しのある回帰分析について、 シミュレーションを行いながら徹底解説していきます。入門コースは経験豊富な方にとっても良い復習、考え方の整理に 役立つものと思います。 分析法バリデーションの統計解析の全体像を俯瞰するために、可能であれば2日連続での受講をお勧めします。 なお、専門コースは1日目の内容をある程度理解した方の次のステップとなるように構成しています。
プログラム
<1日目> 1.分析法バリデーションに必要な統計の基礎 ・正規分布と標準偏差 ・統計的な距離(規準化)と偏差値 ・信頼区間の本当の意味合い-「真の値を含む確率と言うけれど・・・」 ・ばらつきのばらつき-標準偏差の信頼区間 ・一元配置分散分析 ・相関係数 ・回帰分析 2.分析法バリデーションへの応用 ・併行精度の求め方、あれこれ ・真度を複数の濃度で求めたときの解析 ・真度と併行精度を同時に求める実験計画 ・室内再現性の求め方、あれこれ-「分散分析を科学する」 ・室内再現性と併行精度を同時に求める実験計画 ・室内再現性の構成要素を分解する ・室内再現性の信頼区間 ・枝分かれデザイン、どんな時に役に立つのか? ・相関と回帰(似て非なるもの) ・相関を科学する ・回帰を科学する ・直線性の評価方法(相関係数の落とし穴) ・回帰診断 ・変数変換の考え方 ・検出限界(3.3σ/Sの意味合い) ・定量限界 ・頑健性 ・統計と固有技術 3. 特論 ・Satterthwaiteの等価自由度 ・モンテカルロ・シミュレーション入門 <2日目> 1.分散分析の導入(平均値の比較) 1.1 平均値の差の検定(t検定) ・何を比較しているのか、イメージの理解 ・差の信頼区間 ・計算式詳解(Excel関数を用いた手計算) 1.2 3群以上の平均値の差の検定(一元配置分散分析) ・何を比較しているのか、イメージの理解 ・差の信頼区間 ・計算式詳解(Excel関数を用いた手計算) ・Excel関数を用いたばらつきの分解 ・分散分析とt検定の違い 2.分析法バリデーションへの応用 2.1 併行精度、真度、室内再現性を一度に求める ・併行精度と室内再現性を同時に求める(一元配置分散分析) ・枝分かれ分散分析の視覚的理解(管理図法) ・枝分かれ分散分析の伝統的な計算過程(Excel関数を用いた手計算) ・統計パッケージの活用 ・実験の工夫で真度も求まる ・Satterthwaiteの等価自由度の功罪 2.2 枝分かれデザインを用いた効率的なデザインの例 ・試験デザイン(3濃度で室内再現性を評価した場合) ・併行精度の評価(管理図法、分散分析法) ・室内再現性の評価 ・真度の評価 2.3 回帰分析 ・何を計算しているのか、イメージの理解 ・計算式詳解(Excel関数を用いた手計算) 2.4 繰り返しのある回帰分析 ・何を計算しているのか、イメージの理解 ・計算式詳解(Excel関数を用いた手計算) ・直線性に頭打ちがある場合と無い場合の比較 3.特論:統計的品質管理への展開 ・分析誤差の許容範囲 ・規格値と室内再現性との関係
講師紹介
<略歴> 1979年 上智大学理工学部 化学科卒(工業物理化学研究室) 1979年 日本グラクソ株式会社(現GSK)入社、今市工場品質管理部配属 1987年 日本科学技術連盟 品質管理ベーシックコースを主席で修了 1988年 日本規格協会 実験計画法セミナー(品質工学)を次席で修了 1991年 日本グラクソ株式会社(現GSK)開発本部 メディカルデータサイエンス部 課長 2001年 グラクソスミスクライン株式会社 製剤研究センター 課長 2003年 ノボ ノルディスクファーマ株式会社 郡山工場 品質管理部/品質保証部 部長 2013年 共和薬品株式会社 信頼性保証本部 本社品質保証部/三田品質保証部/品質保証推進部 部長 2019年 スタット・イメージング・ラボ 代表