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漏れ問題対処に必要なシール技術を理解し,実務に役立てるための

漏れのメカニズムとシールの効果的使い方およびシールトラブル対策

機械

漏れのメカニズム,静的シール(ガスケット)の考え方・使い方,シールの種類,動的シール(パッキン)の考え方・使い方,
   シールの選定,シール損傷の対策事例などシール技術全般について解説する特別セミナー!!

講師

トライボロジーアドバイザー 博士(工学)似内 昭夫 先生
  玉川大学教授を経てトライボロジーアドバイザーとして各種講演,一般技術者の技術指導に従事

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
(消費税等込み)1名:48,600円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

受講対象

 漏れに困っている技術者はどなたでも

予備知識

 特にありません

習得知識

 シール技術全般についての基本的な考え方及び基本的な事項を網羅しています
 1)漏れの基礎とメカニズム
 2)動的シール(パッキン)の考え方と使い方
 3)静的シール(ガスケット)の考え方と使い方
 4)シール損傷対策事例

講師の言葉

 多くの設備や機械システムではいろいろな機能をもった流体が使われています。それらの設備や機械システムでは
それらの流体は無くてはならない存在であるはずです。
 それらの流体は、一定の定まった経路で流れていなければなりませんが、往々にして流体は定まった経路以外の
ところにも流出してしまいます。それが漏れと呼ばれる現象です。流体が漏れる設備や機械システムは、設備として、
機械システムとしては不完全で、決して市場では歓迎されません。
 特に最近のように、あらゆることにセンシティブになって、『完全』が求められる技術社会では、『漏れ』は
あってはならない現象(問題)として忌避されています。技術を取り巻くそのような状況から、多くの技術者の
方々が、漏れの問題に頭を悩ませているのが現状ではないでしょうか?
 さらに漏れが招く技術的な問題を認識しておく必要があります。漏れが生じるという事は、単に流体が流出した、
だったら“ふき取っておけばいいんだ”という単純なものではありません。設備や機械システムから漏れが生じると、
その結果設備や機械システム自体の信頼性を大きく損ない、場合によっては設備や機械システムの寿命そのものを
もたらせてしまいます。
 このように設備や機械システムにとって致命的な状況をもたらせてしますのが漏れの問題です。 このような漏れに
対する、技術的な状況はシール技術に対する認識不足から生じている場合が多いと著者は考えています。
 本講座では、シール技術全般について基本的な考え方、基本的な事項を解説し、シール技術に対して正しい認識を
持ってもらう事を狙いに講義をします。

プログラム

1.はじめに 漏れの実態とシール技術の重要性
 1.1 生産現場における漏れの実態
  1.2 機器の漏れの実態
  1.3 漏れ管理(H.F.I.)
 1.4 漏れが機器に及ぼす影響
2.シールに関連したトライボロジーの基礎
 2.1 トライボロジーとは…トライボロジーの誕生
 2.2 摩擦・摩耗の考え方
 2.3 しゅう動面における摩擦・摩耗・潤滑とストライベック曲線
3.漏れの基礎知識と漏れのメカニズム
 3.1 シール面の考え方
 3.2 漏れはどうして発生するか(漏れのメカニズム)
 3.3 漏れ防止の考え方
 3.4 漏れ検出方法
4.シールの種類とシール用ゴム材料
 4.1 シールの種類と特徴
 4.2 シール用材料
5.静的シール(Gasket)の考え方と使い方
 5.1 非金属ガスケット
  5.2 セミメタルガスケット
  5.3 金属ガスケット
  5.4 液状ガスケット   
  5.5 ガスケットにおける密封の考え方
  5.6 トルク管理と取扱い方
6.動的シール(Packing)の考え方と使い方
 6.1 Oリングなどスクィーズパッキン
 6.2 Oilsealなどリップパッキン
 6.3 グランドパッキン
 6.4 Vパッキン
 6.5 メカニカルシール
 6.6 ドライガスシール
 6.7 磁性流体シール
 6.8動的シールの密封理論
7.シールシステムの実際例
 7.1 ガスケットの使用事例
 7.2 パッキンの使用事例
8.シール選定の考え方
 8.1 ガスケットの選定の考え方と選定例
 8.2 パッキンの選定の考え方と選定例
9.漏れ対策・・・・シールの損傷と対策事例
 9.1 ガスケットに発生した損傷と対策
 9.2パッキンに発生した損傷と対策
参考1.シール試験法
参考2.シールに関する最近の話題

講師紹介

●略歴
2009.3 まで玉川大学教授 その後トライボロジーアドバイザーとして各種講演、一般技術者への技術指導に当たる
●研究テーマ:   転がり疲れ,固体潤滑,シール,しゅう動材料
最近はメンテナンスの活性化を中心に活動を展開している
●学会等社会活動
所属学会   日本機械学会、日本トライボロジー学会、日本設備管理学会
*日本機械学会
 機械状態監視資格認証専門委員会委員
  同  トライボロジー技術委員会委員長
*日本トライボロジー学会
・委員会関係
第48期,49期 (2004,2005)理事(出版委員長など)
ISO検討委員会(機械様態監視資格認証委員会委員)委員長(~2010),他各種委員会委員
・研究会関係
第一種研究会 メンテナンスアクションプラン研究会主査、
第二種研究会 軸受鋼における非金属介在物の評価法研究会主査
             固体潤滑研究会運営委員
             転がり軸受寿命研究会主査(2012~)
第三種研究会 メンテナンストライボロジー研究会主査,
 シール研究会主査,
 転がり疲れ研究会主査(代) 
現在 トライボロジー相談室 Tribology Supervisor(TS) 2011~
●(一社)日本トライボロジー学会より功績賞受賞(2014.5月)
*学術振興会転がり軸受寿命第126委員会委員
*日本プラントメンテナンス協会(JIPM) 潤滑技術委員会委員長
同                               設備管理士講座「トライボロジー」を担当
  *日本油空圧工業会「耐環境性油空圧シール気候に関する調査研究委員会」委員長
*潤滑油協会 「高温トライボロジー懇談会」座長
*日本産業機械工業会「メカニカルシールJIS改正原案作成委員会」委員
*自動車部品工業会「JIS B 2402オイルシール原案作成委員会」委員長 2010~
その他
●著書
共著   日本トライボロジー学会編「改定 潤滑ハンドブック」養賢堂(1987)
共著(編集委員長)「潤滑設計マニュアル」日本規格協会刊(1988)
共著  「トライボマテリアル」工業調査会(1994)
共著(編集委員長)「わかりやすい潤滑技術」JIPM(1995)
共著(編集委員)日本トライボロジー学会編「トライボロジーハンドブック」養賢堂(2001)
共著(編集委員)日本トライボロジー学会編「トライボロジー故障と対策」養賢堂(2003)
共著(編集委員長)「メンテナンストライボロジー」養賢堂(2006)
単著  「入門トライボロジー  現場で役立つ潤滑技術」JIPMソリューション(2007)
監修 改定新版「機械の潤滑なんでもQ & A」科学図書出版(2008)
監修・共著「シ-リングテクノロジー―密封・漏れの解明とトラブル対策」テクノシステム(2010)
共著(編集委員)日本トライボロジー学会編「新版固体潤滑ハンドブック」養賢堂(2010)
共著 日本機械学会編「機械実用便覧」改定7版丸善出版(2011)
単著 「図解はじめての機械の潤滑」科学図書出版(2011)
監修 日本トライボロジー学会編「産業用車両の潤滑」養賢堂(2012)
監修・共著 「トライボロジー設計マニュアル」テクノシステム(2015)
単著 「技術者のためのトライボロジー」潤滑通信社(2015)
共著 新材料・新素材シリーズ「高分子トライボロジーの制御と応用」ジーエムシー出版(2015)