EV技術の現状,電動パワートレーン技術,モータ・インバータ技術,バッテリ技術,充電技術,
将来の技術展望について講師の実務経験を踏まえて解説する特別セミナー!!
- 講師
早稲田大学 環境総合研究センター 客員教授 工学博士 廣田 壽男 先生
日産自動車(株)にて電気自動車,燃料電池,水素エンジン,生産者エンジン等の研究開発,
環境・エネルギー開発戦略等に従事の後退職,現在に至る
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:43,200円 同時複数人数申込みの場合 1名:37,800円
- テキスト
受講概要
受講対象
EV技術に関心を持っている自動車メーカー、システムサプライヤ、部品サプライヤのエンジニア。 これからEV開発に関わろうとしているエンジニア、現在EV開発に関わっているが自分の専門領域が EV全体とどうかかわっているか理解したいエンジニア。EVビジネスへの参入を検討している企画、戦略担当者。
予備知識
EV技術に関心のある方であれば予備知識は特に必要ありません。
習得知識
1)EV車両技術、パワートレーンシステム技術の理解 2)モータ・インバータ、バッテリなどコンポーネント技術の理解 3)車両性能とコンポーネント機能の関わり合いの理解 4)機械、電気、電子、ソフトウェアなど技術領域のつながり、関わり合いの理解
講師の言葉
電気自動車(EV)の市場導入が急速に進んでいる。欧州や中国などエンジン車の販売禁止に向けた検討が進められ、 メディアではエンジン車から EVへのシフトが世界で急速に進みつつあると報道されている。EVは、コンポーネント技術の進化により、加速性能や ハンドリング性能、ブレーキ性能など大幅に向上し、従来のクルマにない魅力を持つクルマになりつつある。 モータの小型高出力化とインバータの高速制御はクルマの加速性能とハンドリングなどの制御性能を大きく変えた。 バッテリのエネルギー密度の大幅な向上により一充電の航続距離は300~400kmに時代に入ってきた。 今後のさらなる進化のためには、コンポーネント技術の本質を理解することと、コンポーネントがシステム性能に どう影響するか、さらに自動車を使うユーザーのフィーリングにどう関わっているかを理解することが重要である。 EVのコンポーネント技術は現在どこまで進化しているか?将来に向けたEVの可能性をさらに広げていくために、 今後どのような技術が重要となるか?これらの疑問について講師の実務経験をもとにお話ししたい。 さらに未来のEVコンセプトに必要な技術についてもお話しできればと考えている。
プログラム
1.EV技術の現状 (1)EVの市場導入が急速に進む ・各国政府の導入推進政策およびEV技術のブレークスルー (2)本格的なEVの出現、そしてエンジン車を凌駕するEVの魅力 ・車両の機能とコンポーネント技術の役割 ・加速性能 ・ハンドリング性能 ・ブレーキ性能 ・静粛性能 (3)乗用車だけでない多様なEVがモビリティを変える ・超小型EVの可能性 ・商用車、トラック、バス 2.EVの進化を支えるコンポーネント技術 (1)電動パワートレーン技術の概要 ・EVパワートレーン ・プラグインハイブリッドパワートレーン (2)モータ・インバータ技術の基礎と応用 ・モータの種類と特徴 ・永久磁石式同期モータPMSMの出力特性、効率特性 ・PMSM用インバータの基礎、作動原理 ・インバータ技術進化:回生ブレーキ作動領域の拡大など ・IGBTの小型化および損失低減 ・最新モータ技術 ・最新インバータ制御技術 (3)バッテリ技術の現状と将来見通し ・リチウムイオンバッテリの作動原理および種類と特徴 ・マンガン系リチウムイオンバッテリ ・三元系、Ni系リチウムイオンバッテリ ・バッテリマネジメントシステムBMSの種類と特徴 ・次世代バッテリの動向、全固体電池、金属空気電池 (4)充電技術の現状と将来見通し ・充電技術の現状:普通充電、急速充電 ・ワイヤレス充電の開発 ・走行中給電の開発 3.将来展望 (1)EVの課題の克服および将来に向けた進化のポテンシャル ・インホイールモータの可能性および課題 ・SiC半導体のEVへの応用 (2)燃料電池の現状と将来見通し-将来のエネルギーは電気か水素か? ・燃料電池の原理および特性 ・加湿モジュールを廃止する技術 ・高圧水素タンクの小型軽量化技術 (3)実用的なソーラーカーは実現するか? (4)サステナブルモビリティの実現を目指して
講師紹介
略歴: 1972年 北海道大学原子工学科卒業 日産自動車入社、中央研究所 電気自動車EV、燃料電池FCの研究開発 水素エンジン、アルコールエンジンの研究開発 1990年、エンジン開発部門、生産車エンジンの開発 1994年、米国駐在、各種開発車両(ガソリン車、EVなど)の性能開発 1998年、帰国。総合研究所配属。燃料電池システムの研究開発 2001年、米国駐在。コネチカット州に燃料電池研究室開設 2005年、帰国。技術企画部。EVなど環境・エネルギー開発戦略 2014年、日産自動車退職 2008年、早稲田大学環境総合研究センター(兼務) 2010年 リチウムイオンバッテリ電動バスの研究開発 2011年 リチウムイオンバッテリの性能および劣化要因に関する研究 2015年 FCゴミ収集車の開発および実証試験によるFC/バッテリに関する研究 2018年 リチウムイオンバッテリの残存容量、劣化特性に関する研究 太陽光エネルギーの自動車への適用に関する研究 現在に至る 著作: ・「2050年自動車はこうなる」自動車技術会、2017年(共著) ・「自動車技術ハンドブック第2分冊環境・安全編」2005年改訂版(共著) 所属学会・協会および役職・活動状況 ・自動車技術会 2050年の自動車社会検討特設委員会 委員 ・IEA PVPS: International Energy Agency Photovoltaic Power Systems Task 17 ‘PV and Transport’ Operating Agent