複合材料の破壊問題を材料力学・弾性学・破壊力学の基礎をベースに解説し,
破壊のメカニズムから有効な対策・役立たない対策を推理できるようになり設計力向上につなげる特別セミナー!!
- 講師
上智大学 理工学部 機能創造理工学科 教授 工学博士 末益 博志 先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:43,200円 同時複数人数申込みの場合 1名:37,800円
- テキスト
受講概要
予備知識
力学の基礎・材料力学の基礎
習得知識
1)材料力学の基礎の理解 2)座屈・振動等の構造現象の理解 3)破壊力学の理解と応用に関する基礎知識 4)複合材料の特性と問題点に関する基礎的な理解
講師の言葉
複合材料は、内部に材料界面がある問題で個々の材料の理解だけでは不十分で、不連続性の問題やマイクロ・メゾ・マクロの 各レベルでの材料の挙動のとらえ方などが要求される。これは材料力学や連続体の力学では学んだことのない課題であり、 非常に複雑に見えてとらえどころがなくみえる。 本講義では、材料・構造の強度と破壊や損傷を理解するための基礎となる材料力学・弾性学や破壊力学といった基礎学問の 復習と概略を説明したのち、その考え方の実際問題への応用の仕方を理解してもらうためにクイズ形式の演習の時間を設ける。 実材料や構造の破壊問題をこれらの学問の基礎をベースに説明を試みる。このことから実複合材料・構造の破壊現象も いくつかの基礎的な現象の重複したもので個々の理解と力学的な考察により説明可能なことが多いことを理解いただける。 さらにこのような形で破壊のメカニズムが理解できればどのような対策が有効でまた役立たないかが推理できるようになり 設計力の向上につなげることができる。
プログラム
第1章 繊維複合材料とは 1.0 はじめに (材料の特性とは) 1.1 複合材料は何故軽くて強いのか 1.2 複合材料の弱点 1.3 複合材料の力学的評価のための準備 第2章 複合材料の力学の基礎 2.1 複合材料の弾性特性 (1)異方性とは (2)積層板の弾性特性 2.2 複合材料の強度と強度則 (1)異方性材料の強さとは (2)積層した時の強度を求める 2.3 層間の破壊 (1) 不均質性に起因する層間応力 (2) 層間強度 (3) 層間靭性 第3章 応力集中部からの損傷と強度 3.1 引張強度 3.2 圧縮強度 第4章 衝撃損傷と衝撃損傷強度 4.1 衝撃損傷 4.2 衝撃損傷と残存圧縮強度 第5章 ボルト接合部の破壊 5,1 ボルト接合部に生じる力 5.2 ボルト接合部の破壊 第6章 まとめ
講師紹介
略歴 1975 東京大学工学部航空学科 卒業 1977 東京大学工学系研究科航空学専攻修士課程修了 1980 東京大学工学系研究科航空学専攻博士課程修了 19811986 東京大学工学部境界領域研究施設 助手 19861995 上智大学理工学部機械工学科 助教授 1995 上智大学理工学部機械工学科 教授 所属学会等 強化プラスチック協会理事 日本複合材料学会 フェロー (元会長) 日本航空宇宙学会 フェロー (元構造部門委員長) 主な著書 複合材料の力学入門 培風館 編著 先進複合材料工学 培風館 共緒 最新材料の力学 培風館 共著 工学系の力学 実教出版 編著 複合材料技術総覧 産業技術サービスセンター 編著