パワーエレクトロニクスのノイズ発生原因,ノイズ抑制技術,ノイズ対策技術について実践的な立場でわかりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
大島研究所 代表 工学博士
中央大学 理工学部兼任講師 大島 正明 先生
東京電力(株)技術開発本部,オリジン電気(株)を経て現職
電気学会プロフェッショナル 第1種電気主任技術者
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
受講対象
・インバータ,パワーコンディショナを設計,開発,検査されている方 ・インバータ,パワーコンディショナを設計,開発,検査されようと考えておられる方 ・パワーエレクトロニクスを利用する装置・システムを設計,開発されている方 ・パワーエレクトロニクスを利用する装置・システムを設計,開発しようと考えておられる方 ・インバータ,パワーコンディショナのノイズ問題でお困りの方 ・インバータ,パワーコンディショナの設置工事を施工,監督される方 ・パワーエレクトロニクス装置,システムのノイズ問題でお困りの方 ・ノイズ問題の原因と対策とを基礎から学びたい方
予備知識
電気回路,電子回路の一般的な知識
習得知識
(1)ノイズ対策の基礎知識 (2)パワエレ装置とノイズの密接な関係 (3)電子回路のノイズ対策技術,コツ (4)コモンモードノイズとは (5)商用電源の構成,接地方式 (6)商用電源から侵入するノイズと対策 (7)インバータで発生しがちなノイズとその原因 (8)インバータのノイズ対策技術,コツ (9)パワーコンディショナで発生しがちなノイズとその原因 (10)パワーコンディショナでのノイズ対策技術,コツ
講師の言葉
近年のエレクトロニクスの進歩,発展によって電気電子技術は社会生活の身近な存在となり,様々な分野で利用されています。 電気電子技術は最早,現代生活を営む上で必要不可欠な存在になったと言っても過言ではありません。 量的な拡大ばかりでなく,質的な面でも小型化,高密度化,高周波化,ディジタル化,多機能化,ネットワーク化, 大電力化などが進行しつつあります。プリント配線板でギガヘルツ信号を扱うことも,珍しいことではなくなっています。 さらに,地球環境問題などを背景として,パワーエレクトロニクスを利用した製品分野が拡がりつつあります。 インバータ,パワーコンディショナを始めとするパワーエレクトロニクス製品市場は今後益々,拡大してゆくものと想定されます。 パワーエレクトロニクスは高度な制御と省エネ化を実現としますが,電力そのものをスイッチングし,ディジタル処理を していますので,ノイズを発生し易い特質があります。また,その制御回路は低電圧で動作していますから, ノイズによる誤動作が起こり易い側面もあります。 本セミナーでは,インバータ,パワーコンディショナなどのパワーエレクトロニクス製品を設計,開発する技術者, 及びそれらを検査,または利用する技術者を対象に,ノイズの発生原因,ノイズ発生を抑える技術と ノイズ対策技術とを実践的な立場に立ってわかり易く解説いたします。
プログラム
1.ノイズトラブルを起こさないために 1-1.ノイズとは 1-2.現代のノイズ問題の背景 1-3.ノイズの3要素 1-4.アナログ回路とディジタル回路との相違 1-5.矩形波,三角波,台形波の周波数スペクトル 1-6.伝達回路の帯域と伝達波形 1-7.伝達回路の共振特性と伝達波形 2.パワーエレクトロニクス 2-1.パワーエレクトロニクスとは 2-2.パワエレ回路におけるノイズの基本事項 3.商用電源回路 3-1.世界の商用電源電圧と周波数 3-2.単相3線式配電回路 3-3.三相3線式配電回路 3-4.三相4線式配電回路 3-5.三相3線式と単相3線式との併用V結線配電回路 3-6.商用電源の電圧変動,周波数変動について 3-7.雷サージ 3-8.瞬時電圧低下(電圧ディップ,瞬低) 4.ノイズ問題に関する基礎知識 4-1.扱う周波数と配線長 4-2.差動モード(ディファレンシャルモード)電圧,電流の定義 4-3.コモンモード電圧,電流の定義 4-4.モード変換 4-5.コモンモードノイズを抑制する差動増幅回路 4-6.コモンモード電流と放射電磁波 4-7.デシベル(dB)について 4-8.グラウンドに起因するノイズ 4-9.スイッチング式直流電源のノイズ 4-10.ディジタルICが発生する電源ノイズ 4-11.IC選択における注意点 5.モータ駆動用インバータのノイズ問題と対策技術 5-1.モータ駆動用インバータの主回路構成 5-2.起こり得るノイズ障害 5-3.ノイズ問題の根源 5-4.マイクロサージとその原因 5-5.ノイズ発生有無の判別法 5-6.モータ駆動用インバータのノイズ対策 6.パワーコンディショナのノイズ問題と対策技術 6-1.パワーコンディショナの回路構成 6-2.太陽光発電システムの運転特性 6-3.EMCから見たパワーコンディショナ 6-4.コモンモード電位変動の発生原因 6-5.コモンモード電位変動による障害 6-6.コモンモード電位変動への対策技術 7.質疑応答
講師紹介
1975年東京大学工学部電気工学科卒業。同年,東京電力(株)入社。同社技術開発本部にて,電力用蓄電システムの開発・実用化, 工場向瞬低対策電源装置(MPC)の発案・開発・実用化を行う。2006年からオリジン電気(株)に出向,2013年に転籍。 ディジタル制御電源の開発に従事。2015年,マイクロ水力発電向けに単独運転防止装置を製品化。2017年にオリジン電気を退職し, 大島研究所を設立。 これまでに68件の発明を特許登録する。電気学会上級会員。IEEE(米国電気電子学会)会員。IEC(国際電気標準会議)で EMCを専門とするTC77の国内委員会委員を務めている。電気学会規格JEC-2470「分散形電源系統連系用電力変換装置」改正委員会委員。 中央大学理工学部兼任講師。電気学会倫理委員会委員。