プラスチック樹脂,ゴム,注型・接着・塗膜樹脂の基本知識と故障モード・故障メカニズム・対策
および寿命予測について事例・データを交えて現場的に解説する特別セミナー!!
- 講師
技術コンサルタント 伊藤 千秋 先生
オムロン株式会社 品質保証部長,部品技術部長等歴任後現職
制御機構部品の品質保証を15年,自動車電装部品の品質保証23年経験,品質・信頼性一筋のプロフェッショナル
この間,日本科学技術連盟 信頼性開発技術研究会 委員長などを歴任
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
受講対象
クレーム処理技術者、故障解析技術者、試験技術者、設計並びに部品評価技術者、設計者などの技術者
予備知識
設計評価、部品評価や試験、故障解析の実務経験のある方、寿命予測についてはワイブル解析の概要が理解できる方で基礎的なことは理解されている方がよい
習得知識
1)プラスチック樹脂の基本知識,故障モード,故障メカニズム,対策 2)ゴムの基本知識,故障モード,故障メカニズム,対策 3)注型・接着・塗膜樹脂の基本知識,故障モード,故障メカニズム,対策 4)故障寿命予測
講師の言葉
プラスチック樹脂、ゴム材料並びにそれらの材料を使った注型・接着・塗膜に用いられる薄膜、厚膜樹脂のトラブルの故障モードと 故障メカニズム、その対策について解説する。 それにあわせてこれらの主要な故障モードについての故障、寿命の予測についての考え方、基本モデル式並びに実用的な 予測法についても解説する。 また、こうした故障の真因追求に必要となるプラスチック樹脂、ゴム、注型・接着・塗膜樹脂の基本知識も解説するのでより理解を 深めることができる。 難しい化学式や分子式を最小限にしてできるだけ多くの写真や図、データでもって現場的に解説するのでこの分野の 経験の浅い方でも理解が進む講座である。
プログラム
1.プラスチック樹脂の基本知識 (1)樹脂ポリマー (2)樹脂の構造(結晶性樹脂と非晶性樹脂) (3)分子配向と結晶化の機構(球晶) (4)配合剤 (5)成形サイクル (6)SP値 2.ゴムの基本知識 (1)ゴムポリマー (2)ゴムの構造(Rタイプ・Mタイプ・Qタイプ) (3)加硫の機構 (4)加硫曲線 (5)配合剤 (6)ゴムの成形サイクル (7)SP値 3.注型・接着・塗膜樹脂の基本知識 (1)種類 (2)硬化反応の機構 (3)配合剤 (4)圧縮と膨張 (5)接着の機構 4.トラブルの故障モードと故障発生機構ならびにその対策 (1) プラスチック樹脂の故障モード・故障メカニズム・対策 ①熱劣化 ②紫外線劣化 ③クリープ ④絶縁劣化(トラッキング・金原現象) ⑤環境応力割れ(アンモニア割れ・アミン割れ・溶剤割れ・界面活性剤割れ) ⑥接触するプラスチック樹脂の配合剤による非晶性樹脂割れ(可塑剤・高温安定剤) ⑦ポリプロピレン樹脂・その関連基をもつゴムエラストマーの接触分解劣化(銅害) ⑧配合剤の赤燐による絶縁劣化・焼損 ⑨アウトガスによる接触障害の諸トラブル(可塑剤・高温安定剤・難燃剤) ⑩アウトガスによるプラスチックウィスカー ⑪アウトガスによる着火・発炎 ⑫プラスチック樹脂密閉構造の呼吸作用 ⑬成形樹脂の表面粗化の諸トラブル(フィブリル・グラスファイバ) など (2) ゴムの故障モード・故障メカニズム・対策 ①酸化劣化 ②オゾン劣化 ③膨潤 ④溶剤劣化 ⑤シリコンラバーコンタクトの疲労劣化 ⑥シリコンラバーコンタクト軟化剤のブリードによる接触障害 ⑦アウトガスによる接触障害の諸トラブル(シリコンゴム) ⑧軟化剤移行による接触する非晶性樹脂割れ ⑨加硫剤、加硫促進剤による諸トラブル(硫化、硫化銀ウィスカー、毛髪銀)など (3) 注型樹脂・接着剤・塗膜樹脂の故障モード・故障メカニズム・対策 ①凝集破壊・接着破壊・基材破壊 ②アミン硬化剤による表面溶解劣化 ③アミン硬化剤による非晶性樹脂割れ ④注型樹脂の膨張収縮による諸トラブル ⑤注型樹脂の吸湿浸透による諸トラブル ⑥加水分解による劣化割れ(マグネットワイヤ) ⑦低温収縮による脆化割れ(コーティング) ⑧アウトガスによる接触障害(シアノアクリレート接着剤、エポキシ接着剤、シリコン接着剤) ⑨コーティング樹脂による諸トラブル など 5.故障寿命予測 ①熱劣化 ②耐候劣化 ③薬品劣化 ④疲労劣化 ⑤クリープ ⑥絶縁劣化 ⑦実験的検証にもとづく寿命予測の考え方と理論 比例倍法 特性値比較法 類似製品対応法 市場回収品劣化度換算法 ⑧実務的な寿命予測の各種のやりかた ファーストフェイラーポイントから故障モードに対応するmをあてはめてもとめる法 寿命理論式から寿命決定定数を導き出してもとめる法 材料のS―Nデータから寿命を求める法 市場返却品の使用年数と劣化度からもとめる法