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熟練技術者の暗黙知(カン・コツ・ノウハウ)の見える化と、その伝承の手法
ー認知的タスク分析(CTA)で熟練技術者の思考プロセスを明らかに―
~熟練技術者のカン・コツ・ノウハウを伝承するために~


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エレクトロニクス化学医薬機械

熟練技術者のカン・コツ・ノウハウのインタビューの仕方,インタビューで得られた情報の整理の仕方,
         教材の作成手法について講義と演習によって学習する特別セミナー!!

講師

泉特許事務所 代表 弁理士 泉 克文 先生
  熟練技術者が持つ設計・開発等に係る暗黙知(カン・コツ・ノウハウ)を
  見える化・伝承する手法を伝授するコンサルティングに注力中

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

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受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

受講対象

 ・研究開発・設計・生産技術等の技術者と技術管理者
 ・ソフトウェア関連の技術者・技術管理者
 ・自己の仕事に係る具体的なカン・コツ・ノウハウを知っている方
 ・各種メーカー、ソフトハウスの方

予備知識

 ・アプリケーションソフトであるExcelとPowerPointの基本的操作ができること。
 ・熟練者の暗黙知の見える化・伝承について問題意識と意欲があること。

習得知識

 ・研究開発、設計等に携わる熟練技術者は、自己の業務遂行経験によって多くの暗黙知(カン・コツ・ノウハウ)を体得している。
 しかし、熟練技術者自身が、暗黙知の意味や価値に気づいていない、習慣的  ・無意識的に利用している、
 他人に伝えることを考えていない、といった理由で、後継者への伝承はほとんどなされていない。
 本セミナーでは、そのような熟練技術者が持つ暗黙知を見える化し、次代に伝承する手法とその原理を、講義と演習によって学習する。
 ・熟練技術者のカン・コツ・ノウハウ(暗黙知)の意義と捉え方から、インタビューの仕方、インタビューで得た情報の整理の仕方、
 その情報から学習教材(マニュアル)を作成する手法まで、論理的かつ実践的に体得する。
 ・熟練技術者のカン・コツ・ノウハウ(暗黙知)の見える化とその伝承を、自社で実践できる力を養う。
   1)熟練技術者のカン・コツ・ノウハウの見える化手法  
   2)熟練技術者のカン・コツ・ノウハウの伝承手法

持参品

 
 1.ExcelおよびPowerPointインストール済みのノートパソコン
 2.デジカメまたはスマホ
 3.1と2両者を接続するケーブル

講師の言葉

 弁理士は、発明という抽象的アイデアを言語化・概念化して特許明細書を作成し、有効な特許取得を目指すプロです。 
 特許明細書を作成する際には発明の言語化・概念化スキルが、発明者面談ではインタビュー・スキルが要求されます。
 両スキルが高度でなければ、発明の本質をおさえた特許は得られません。
 発明者自身さえ気づいていない本質的事項を引き出して言語化できるようでなければ、一流とはいえないのです。
 他方、熟練技術者は必ず、長年の経験に基づいて設計・開発等の業務遂行に有益なカン、コツ、ノウハウ(暗黙知)を
持っています。 例えば、「ある種の設計ではこうしないと必ず失敗する」、「Aの点を先に検討しておけば、Bの点を
検討する時間と手間を省ける」といったものがそうです。 しかし、熟練技術者自身がその意味や価値に気づいていない、
 無意識あるいは感覚だけで実施していることが多い、そもそも言葉にして伝えることを考えていない等の理由で、
そのノウハウ等について他者が質問しても希望する回答はまず返ってきません。 希望通りの回答を得るには、高度な
インタビュー・スキルが必要ですし、得られた回答を言語化して後継者が再現できる形でノウハウ等を表現するにも高度な
スキルが必要です。
 しかし、これらは、弁理士のインタビュー・スキルと発明言語化・概念化スキルで対処できるのです。 
 そして、その手法とコツを知れば、弁理士でなくても実践できるようになるのです。
 本講座では、弁理士としての約30年の経験と、技能伝承のプロである森和夫先生((株)技術・技能教育研究所・代表取締役)の
指導に基づいて開発した、熟練技術者の暗黙知を見える化し伝承する手法についてお話しします。
 (併せて、簡単な事例を用いて演習を行い、暗黙知見える化を実体験していただきます。)

プログラム

1.導入-暗黙知とは何か
 a.二種類の知識-形式知と暗黙知
 b.暗黙知の二つの側面
 c.暗黙知は人の直接経験から生まれる
 d.仕事に含まれる暗黙知-多くは認知的スキル
 e.重要な認知的スキル
  状況認識(情報収集、情報解釈、状況予測)、意思決定(問題明示、選択肢の比較検討
 選択肢の選択と実行、結果の評価)が中心

2.暗黙知見える化を弁理士が始めた経緯
 a.特許明細書作成という仕事で培われたスキル
   ・発明(抽象的アイデア)を言語化・概念化するスキル
   ・発明者から必要情報を引き出す面談スキル
 b.発明の言語化・概念化スキルの暗黙知見える化への転用
 c.インタビュー(面談)スキルの暗黙知見える化への転用

3.暗黙知見える化の全体像
 a.熟練者によるタスク分析表の記入(自問自答による)
   ・分析するタスク(〇〇の設計、〇〇の企画等)を特定
   ・特定したタスクをサブタスクへ分解
   ・各サブタスクの実施中に行っている思考・行動を記入
   ・重要な認知的スキルを含むサブタスクを選択
   ・重要な認知的スキルに必要なカン、コツ、ノウハウを記入
 b.インタビュアーによるタスク分析表の修正・追記
   ・インタビューによりタスク分析表の空白を埋め、不適切部分を修正
 c.インタビュアーによる認知的スキルの抽出・分析
   ・選択したサブタスク中で行った思考プロセスを特定
   ・特定した思考プロセスの詳細を分析
   ・選択したサブタスク中の認知的スキルとカン、コツ、ノウハウを特定
 d.教材の作成
   ・タスク分析表で入手した全データを整理
   ・整理した結果を後継者が理解できる形で表現
   ・表現した内容に基づいて教材(テキスト)を新規作成

4.熟練者の特徴
   ・領域固有性
   ・パターン認識
   ・記憶能力
   ・知覚能力
   ・典型性・特異性・前提と結論の認識能力

5.暗黙知見える化の具体的手法-認知的タスク分析と技能分析
 a.認知的タスク分析(Cognitive Task Analysis、CTA)とは
 b.認知とは-認識・理解・思考
   ・注意、知覚、パターン認識、記憶、判断、意思決定、問題解決、推論等
 c.タスクとは-対象となる技術者の仕事
   ・サブタスクとは-タスクを分解したもの
 d.分析とは-サブタスク中の心的プロセスを分解・整理して言語化・概念化
   ・自問自答とインタビューによる認知スキルの抽出(言語化)
   ・抽出した認知スキルの整理・表現(概念化)
 e.認知的タスク分析の例
   ・熟練者の自問自答により作成したタスク分析表
   ・インタビュアーが修正・追記したタスク分析表
   ・インタビュアーが抽出・分析した認知的スキル
   ・インタビューのコツ
   ・タスク分析表の修正・追記のコツ
   ・事例を用いた演習(Excelを使用)
 f.教材の作成
   ・タスク分析の結果に基づき教材を新規作成
   ・タスク分析の結果に基づき既存教材を修正・追記
   ・事例を用いた演習(PowerPointを使用)
 g.ベースとなった技能分析手法

6.暗黙知見える化の結果の利用-後継者による認知的スキルの体得
 a.座学による研修
   ・熟練技術者本人による指導・解説
 b.後継者による独習(トレーニング)
 
(事例を用いた演習は約2時間を予定しています。)

(事情により、当日の講義内容が一部変わることがあります。予めご了承ください。)

講師紹介

 (略歴)
弁理士試験合格(1987年)
大阪大学基礎工学部物性物理工学科卒業(1978年)
早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了(2004年)

(活動状況)
・大学卒業後、電機メーカーに入社。
約4年間、設計・開発業務に従事するも
エンジニアとして活動し続けることに限界を感じ、
1987年、日本の技術者の「技」を守る弁理士に転身。
1990年、有近・泉特許事務所開設(後に泉特許事務所に名称変更)。
その後、法律の体系的専門知識の必要性を感じ、
早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了
2004年より、東京都知的財産総合センターの専門相談員として、
中小企業の特許等のコンサルティングや助成金審査を延べ300件以上実施。
2005年より、りそな中小企業振興財団と日刊工業新聞社が主催する
「中小企業優秀新技術・新製品賞」の専門審査委員として活動。
2011年より、弁理士本業と併行して「暗黙知翻訳家」を標榜し、
見えないアイデア(発明)を言語化・概念化するプロ(弁理士)のスキルと経験を活かして、
熟練技術者が持つ設計・開発等に係る暗黙知(カン、コツ、ノウハウ)を見える化・伝承する
手法を伝授するセミナー/コンサルティングにも注力。

(著作)
「明細書作成実務講座」(2008年、東洋法規出版発行)(共著)(絶版)