晶析操作および工業晶析装置の基礎,回分式と連続式の相違点,連続晶析試験方法,スケールアップのポイント,
連続晶析装置のトラブル例と対策,装置内結晶の適切な取扱いについて解説する特別セミナー!!
- 講師
カツラギ工業株式会社 専務取締役 工学博士 三木 秀雄 先生
化学工学会 材料・界面部会 晶析研究会 幹事
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:43,200円 同時複数人数申込みの場合 1名:37,800円
- テキスト
受講概要
受講対象
1)晶析操作に興味を持っていてこれから勉強を始めようとする研究者あるいは技術者 2)回分晶析操作を経験し、連続化の可能性を検討したいと考えている研究者あるいは技術者 3)現在連続晶析操作を扱っていて、解決すべき問題を抱えている技術者など。
予備知識
高卒以上の一般化学の知識があれば特に高度な知識は必要としない。
習得知識
1)晶析操作における回分式と連続式の基本的な相違点を理解することで、連続晶析装置を選定・設計する上で 必要な情報を収集することができる。 2)ビーカー規模からパイロット規模の試験方法及びデータ解析方法を理解でき、工業晶析装置内で 何が起きているかを解析できるようになる。
講師の言葉
連続晶析操作は結晶品質の安定化、省力化、装置の小型化が可能なことから、近年様々な業界で注目を浴びているが、 連続晶析に関する分かりやすい講座や書籍が少ないとともに対応してもらえるメーカーがほとんどない状況である。 当社においても、お問い合わせいただく件数が年々増えているが、対応できないケースが多々ある。 連続晶析操作では、回分操作に比較して操作因子が多く、系によってその結果が大きく違ってくるため、ビーカースケールから 実装置規模に至るスケールアップの過程で方向を間違えると所望の製品が得られない。 ここでは、晶析操作及び工業晶析装置の基礎、回分式と連続式の相違点、及び連続晶析装置を検討する上で必要な試験方法及び 解析方法について例を引用しながら解説し、晶析装置のユーザーが自力で連続晶析試験を行い、連続晶析装置及び操作を 計画するための基礎知識を習得できることを狙いとします。
プログラム
1.晶析操作の基礎知識 ―晶析操作で何ができるかを理解する― 1.1 晶析の目的 1.2 晶析操作の種類 1.3 晶析操作で得られる結晶品質 1.4 結晶多形とは 2.溶解度と過飽和度(MSZW) ―晶析基礎データの測定方法を理解する― 2.1 固液平衡関係 2.2 溶解度の測定方法 2.3 共晶系、固溶体系の溶解度測定 2.4 過飽和度曲線と準安定領域の幅とは 2.5 結晶成長速度と核発生速度の測定方法 3.晶析装置の分類と特徴 -回分式と連続式の違い- 3.1 代表的な工業晶析装置の分類と特徴 3.2 回分式晶析装置の例と特徴 3.3 連続式晶析装置の例と特徴 3.4 プラグフロー式連続晶析装置の例と特徴 4.連続晶析の試験方法 -ビーカー規模からパイロット規模の目的- 4.1 回分晶析試験の方法と連続式計画のためのデータ取得 4.2 ビーカー規模の連続晶析試験の方法と目的 4.3 パイロット規模の連続晶析試験の方法と目的 5.工業規模連続晶析装置計画にあたって -スケールアップのポイントを理解する― 5.1 試験で得られた結晶の解析方法と設計への適用 5.2 晶析操作特性線図の作成と適用法 5.3 溶液物性と固体物性による装置選定のポイント 6.連続晶析装置トラブル例と対策 ―各種のトラブルを紹介しその原因を理解する― 6.1 基本設計段階での設計ミスによるトラブルの例 6.2 詳細設計段階での設計ミスによるトラブルの例 6.3 装置製作及び実装置の運転ミスによるトラブルの例 7.連続晶析装置の周辺技術 ―晶析装置内の結晶の適切な取り扱い方法を理解する― 7.1 結晶分離段階における結晶品質への影響について 7.2 結晶分離以降の工程における品質への影響について 8.本セミナーのまとめ・復習 <質疑応答・個別質問・名刺交換>
講師紹介
略歴等 昭和46年3月 広島大学工学部化学工学科卒業 昭和46年4月 大同化工機㈱入社、晶析装置の開発設計に従事 その後、大同クリスタルエンジニアリング㈱、クリスタルエンヂニアリング㈱、クリスタルエンジニアリング㈱、 カツラギ工業㈱と会社は変わるも一貫して晶析装置の開発設計に従事 昭和53年 昭和52年度 化学工学協会技術賞受賞 平成16年3月 姫路工業大学 工学研究科博士課程後期修了 学位(工学博士)取得 平成25年7月よりカツラギ工業㈱専務取締役 所属学会等 化学工学会 材料・界面部会 晶析研究会 幹事 関西支部 工業化技術研究会代表 粉体技術工業会 晶析分科会 幹事 分離技術会 化学工学便覧 第7巻 章(晶析)担当編集委員・著者