課題解決、品質向上、技術向上のセミナーならTH企画セミナーセンター

転がり軸受に関する疑問やトラブルを解決するための

転がり軸受の基礎,回転振れ(音・振動)と玉軸受の電食防止対策

機械

転がり軸受の基本,軸受選定に必要な寿命計算・潤滑,転がり軸受の回転振れ(音・振動),
       転がり軸受の電食防止対策について解説する特別セミナー!!

講師

東京理科大学 理工学部 機械工学科 教授 博士(工学)技術士(機械部門)野口 昭治 先生
  日本精工(株)研究・開発・設計部門勤務の後,東京理科大学助教授,准教授を経て現在に至る

日時
会場

連合会館 (東京・お茶の水)

会場案内

Googlemapでの表示はこちら

受講料
1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
テキスト

受講概要

受講対象

 転がり軸受を使用する機械産業、モーターメーカーの新人、中堅技術者

予備知識

 実務経験があれば特になし。

習得知識

 1)転がり軸受の基礎知識
 2)転がり軸受の選定における重要事項
 3)転がり軸受の回転振れ(音・振動)の発生原因
 4)電食と電食防止技術、等

講師の言葉

 転がり軸受は、日本人の食生活に例えて“機械の米”と呼ばれることもあり、機械システムを構成する上で欠くことのできない
機械要素です。 機械設計においては、転がり軸受を機械の仕様に合わせて選定することが仕事となりますが、基礎的な条項を
しっかり理解していないと、大きなミスにつながります。“転がり軸受の基礎”では、転がり軸受の基本事項、軸受の選定において
重要となる寿命計算、潤滑等について、詳しく講義いたします。
 また、転がり軸受は内外輪軌道面と転動体が接触し、かつ接触点が移動するため、回転中にばね定数が変化するため、音・
振動・振れが生じます。 転がり軸受に関するクレームにおいては、疲労によるはく離よりも、音・振動上昇が大きな比率を
占めています。 実は、転がり軸受における音・振動・振れの発生原因は同じで、現象や周波数で区別しています。
 本講義では、振れの詳細な研究から導かれた軸受内部の幾何学的誤差との関係を紹介します。
 最後の“転がり軸受の電食防止技術”では、小径玉軸受を対象とした電食に関する研究の紹介を行います。インバータによるモータの
回転速度制御が普及するにつれて、家電品でも電食が見られるようになりました。
 この講義では、電食が発生する条件と電食を防止する方法を説明いたします。このような内容でお話をしますが、転がり軸受に
対する疑問に答え、参加者の皆様にとって有意義となる講習会にしたいと考えております。

プログラム

1.転がり軸受の基礎
 1.1 滑り摩擦と転がり摩擦の基礎
 1.2 転がり軸受の分類と特徴
 1.3 転がり軸受の選定
 1.4 主要寸法と呼び番号
 1.5 転がり軸受の精度
 1.6 定格荷重と定格寿命
 1.7 軸受荷重の求め方
 1.8 はめあい
 1.9 内部すきまと予圧
 1.10 許容回転速度
 1.11 潤滑と潤滑寿命
 1.12 密封装置
 1.13 損傷事例と検出方法
2.転がり軸受の回転振れ(音・振動)
 2.1 転がり軸受の回転振れ
 2.2 転がり軸受の回転振れ(音・振動)の発生原因
 2.3 転がり軸受の回転振れ(音・振動)と内部形状誤差の関係
 2.4 転がり軸受の回転振れ(音・振動)を小さくするには?
3.転がり軸受の電食防止対策
 3.1 直流における電食発生電流密度
 3.2 直流における電食発生電圧
 3.3 電食防止に関する研究
  3.3.1 導電性グリース
  3.3.2 セラミックス転動体
 3.4 電食損傷と油膜パラメータの関係
  3.4.1 回転速度を変化させた場合
  3.4.2 表面粗さを変化させた場合
  3.4.3 グリース基油粘度を変化させた場合
  3.4.4 リッジマークの形成条件
 3.5 振動周波数とリッジマーク形成状況
  3.5.1 リッジマークにより増大する振動周波数
  3.5.2 リッジマーク形成過程の観察

講師紹介

・略歴
1985.3 東京工業大学理工学研究科生産機械工学専攻修了
1985.4 日本精工株式会社入社
     研究、開発、設計部門に勤務経験
2002.3 日本精工株式会社退職
2002.4 東京理科大学 理工学部機械工学科 助教授、准教授を経て現在に至る

・受賞歴
精密工学会論文賞(1992、2005)、
日本機械学会 情報・知能・精密部門優秀講演論文賞(1997)
日本設計工学会論文賞(1999)
日本設計工学会武藤栄次賞優秀設計賞(2006)、
日本機械学会機素潤滑設計部門業績賞(2009) 等

・所属学会
精密工学会、日本機械学会、日本トライボロジー学会、日本設計工学会、日本工学教育協会

・役職経験
精密工学会理事、日本トライボロジー学会理事、日本設計工学会理事
日本機械学会機素潤滑設計部門 広報委員長、技術企画委員長 等