設計実務のノウハウについて根拠,知らない場合の問題点,適用・応用上の注意点,
活用した場合の効果などをケーススタディを交えて具体的に分かり易く解説する特別セミナー!!
- 講師
伊豫部技術士事務所 所長 技術士・機械部門 伊豫部 将三 先生
富士重工業(株)に17年間勤務の後独立,150社以上で設計技術部門の業務改善の支援に従事
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
予備知識
特になし
セミナーのポイント
○部品材料選択の基準・基本 ○材料強度と混入成分の影響 ○材料強度と熱処理の影響 ○材料強度と環境温度の影響 ○腐食防止と材料の関連 ○部品間嵌め合いと最適隙間 ○部品寿命と熱・環境温度の影響 ○部品摩耗と面圧・速度の影響 ○疲れ強さと衝撃強さの相関 ○成形加工と材料選択の基本・他
受講のお勧め
設計の実務ノウハウとは、機械・電気・化学・建設分野などの商品・製品・装置・部品の開発・設計・生産準備・ 製造・施工・保全・運用を通し、それぞれの企業の担当者が、毎日の仕事の中で、苦労して思考錯誤と試行錯誤しながら 積み上げ蓄積したノウハウ(Know-How=経験則による暗黙知)部分を言う。 ここでノウハウ(Know-How)には、商品・製品・装置・部品へ作り込みが要求される機能(用途・目的・働き)を 実現するために、物理法則・工学上の効果などの現象を、如何に的確に役立つ様に、原理・方式・構造・材料・ 処理・形状組合せなどを選択する部分と、選択した原理・方式・構造・材料を、顧客が満足する商品・製品・装置・ 部品・要素機能を実現しながら、安全性・寿命・信頼度・精度品質・目標コストを如何に実現するか、の選択部分がある。 前述の商品・製品・装置・部品開発・設計取り組み時に、先輩技術者が永い時間と経験で築き上げたノウハウ (Know-How=暗黙知である経験則)の活用がコストダウン・短納期・高機能・高品質確保に役立つ。 またこれを新人や後へ続く開発・設計・生産技術者へ適切に技術伝承することが、新人の短期戦力化を進める上で 同時に大切となる。 これらノウハウ(Know-How=経験則による暗黙知)を社内教育で事前修得実施、教育不備を補う方法書・手順書・ 基準書・手本図・標準図・等の技術資料類整備と活用義務付けが、上司・先輩リーダーによる着手前の注意点指導の 適切実施ができず不備・不足等がある場合には、DR0(基本仕様と構想図の内容確認).DR1(故障予測と 試作による事前検証実施確認),DR2(工法・精度・コスト選択法確認),出図前検図(作成図面内容確認)時の 指摘による手戻り・手直し発生、出図後の製造・取引先からの製造クレームによる手戻り・手直し図書差し替え発生、 立会・検収時客先指摘による手戻り・手直し(追加出図による追加製作手配)発生、出荷後の市場クレームによる手戻り・ 手直し(不具合対応処置)発生等で、納期遅れやコストアップを繰り返す結果になります。 前記手戻り・手直しによる設計消失時間は多くの企業で30%に及び、各種クレームによる損失金額は売上の2%を 超える共通の現実実態があります。 本セミナーでは、講師の実体験を許に101テーマのケーススタディで、①・設計実務ノウハウ(経験則)の根拠、 ②・知らない場合の問題点、③・適用・応用上の注意点、④・活用した場合の効果、などの説明・紹介を通し、若手設計者や 教育担当者、リーダーが是非知って置かなければならない内容を、具体的に分かり易く解説・指導致します。
プログラム
Ⅰ・設計の品質保証に必要な実務ノウハウとしての暗黙知=経験則101 1・10度C温度上昇寿命半減則 2・嵌め合い隙間1/5000最適則 3・機械的性質向上調質有効則 4・硬さ向上C増加有効則 5・機械的性質焼き戻し温度支配則 6・硬さ対疲れの比18則 7・引っ張り対比45則 8・焼き入れ度合い対降伏比逆比則 9・疲れ強さ最大HRC45則 10・高温時機械的性質温度影響則 11・切り欠き0・5㎜疲れ半減則 12・低温時引っ張り強さ増加則 13・切り欠き部材の焼き戻し温度と疲れ関連則 14・結晶粒対疲れ強さ(疲労限)逆比則 15・耐疲労表面仕上げ有効則 16・腐食下の疲れ無抵抗則 17・耐衝撃確保C0・7以上回避則 18・焼き入れ度対衝撃比例則 19・―60度C耐衝撃無抵抗則 20・中圧・中速接触時の耐摩耗C0・9選択則 21・高圧・低速接触時の耐摩耗C0・9回避則 22・切り欠き靱性合金元素影響則 23・低温時の耐衝撃確保ステンレス有効則 24・耐食性確保ステンレス有効則 25・ステンレスの降伏比向上加工度有効則 26・Al材の疲れ強さ(疲労限)材種無関係則 27・黄銅の機械的性質加工率影響則 28・Al青銅の機械的性質Al%影響則 29・鋼板の限界絞り比2以下確保則 30・プレス打ち抜き剪断抗張力確保則 31・抜き穴・外形精度クリアランス影響則 32・箱曲げ角隅割止め穴必然則 33・板材曲げ加工時の反り必然則 34・抜き穴間隔最小2倍則 35・V曲げ時の精度確保コイニング選択則 36・V曲げ時の伸び代曲げ角度影響則 37・シャー剪断時の直角度シャー角支配則 38・打ち抜き品の穴抜きばり逆向き則 39・絞り品の表面積ブランク面積同一則 40・加工時硬化材種毎のn値(加工硬化係数)支配則 41・絞り品の置き割れ残留応力影響則 42・Al管の最小曲げ半径肉厚比例則 43・絞り型空気抜き必然則 44・プレス時の安全確保無人化必然則 45・十字隅肉溶接強度70%則 46・突き合わせ継ぎ手開先1/2確保則 47・溶接熱影響部衝撃低下則 48・溶接熱影響部引っ張り強さ向上則 49・溶接割れ防止予熱と応力除去焼鈍必然則 50・溶接熱影響回避則 前記を含め合計101の実務ノウハウとしての経験則をご紹介 Ⅱ・質疑およびコンサルティング
講師紹介
富士重工業(株)三鷹製作所生産技術部工機設計部門へ17年勤務後、1974年4月に伊豫部技術士事務所を開設、 工場生産合理化・IE改善業務、技術開発・製品設計部門・生産技術部門改善等のコンサルタントとして丸43年を経過。 海外企業の指導経験も豊富。(社)日本技術士会・機械部長、理事を歴任(現在・名誉会員)。 また今まで診断や社員教育および開発・設計実務支援で関与した企業は、150社超えの実績があります。 主な著書に「設計の経験則101」、「属・設計の経験則101」、「設計者の心得と実務101」、「設計のマネジメント101」、 「設計の基本仕様51」、「設計の故障解析51」、「設計の凡ミス退治101」、「設計のムダ退治101」、 「設計の手戻り予防60例(「機械設計」誌2016年3月臨時増刊号)」など多数。