分布を前提できないデータの分析「ノンパラメトリック手法」および複雑な問題をわかりやすいモデルで表す「多変量解析」について
難しい数式は極力使わず初心者にもわかり易く解説する特別セミナー!!
- 講師
千葉大学大学院 園芸学研究科 教授 博士(農学) 栗原 伸一 先生
- 日時
- 会場
- 受講料
- 1名:48,600円 同時複数人数申込みの場合 1名:43,200円
- テキスト
受講概要
受講対象
分散分析よりも一歩進んだ分析がしたい方
予備知識
基礎的なところから説明いたしますが,t検定程度の知識をお持ちだと理解が進みます(もちろん統計初学者でも問題ありません)。
習得知識
1)多変量解析にはどのような手法があるのかがわかる
2)目的に沿った分析手法を選ぶことができるようになる
3)分散分析から一歩進んで,要因の具体的な影響を捉えることができるようになる
4)極端な値のあるデータやアンケートを分析できるようになる
5)故障や疾患を判定・予測できるようになる
6)沢山ある指標や変数を2~3個に減らすことができるようになる
7)個体や指標を分類できるようになる
8)統計ソフト(EXCELアドイン,JMP,SPSSなど)の基本的な使い方を学べる
講師の言葉
複雑な問題をわかりやすいモデルで表す方法,それが「多変量解析」です。この手法をマスターすれば,個体の分類や, 故障の発生を予測できるようになるため,近年では自然科学の分野だけでなく,マーケティングや品質管理など, 広い分野で注目されています。 しかし,その手法の多様さから,全容をつかむことが難しく,「使いたくても使えない」方が多いのも事実です。 今回のセミナーでは,難しい数式は極力用いず,具体的な事例で統計ソフト(EXCELアドイン,JMP,SPSSなど)を 実演しますので,初心者でもわかりやすい内容となっております。 また,分布を前提できない量的データや質的データの分析「ノンパラメトリック手法」についても解説しますので, 極端な値のあるデータや,アンケート,官能検査の分析をしたいとお考えの方にもお勧めです。 「分散分析よりも一歩進んだ分析がしたい!」と日頃から感じている方は是非,受講をご検討ください。
プログラム
第1部 ノンパラメトリック手法 1.ノンパラメトリック手法とは? 1)確率分布が前提だったパラメトリック手法 2)ノンパラが有効な2つの場面 3)いろいろなノンパラ 2.ピアソンのχ2検定(独立性の検定) 1)カテゴリカルデータの検定手法 2)独立性の検定(比率の差の検定) 3)χ2分布とは? 3.マン=ホイットニーのU検定 1)U値の計算 2)U分布とU検定表(小標本用) 3)小標本の検定事例 4)大標本のU検定方法 5)正規検定と標本サイズ 4.最適なノンパラの選び方 1)フローチャートを用いたノンパラ選択法
第2部 多変量解析 その1 1.多変量解析 1)多変量解析の種類と分類 2)外的基準のある多変量解析のいろいろ 3)決定木分析(事例による簡単な紹介のみ) 4)変数の測定尺度のまとめ 5)外的基準のない多変量解析のいろいろ 6)コレスポンデンス分析(事例による簡単な紹介のみ) 7)多次元尺度法(事例による簡単な紹介のみ) 2.重回帰分析 1)回帰分析の理論(最小2乗法) 2)回帰分析の事例(ヘドニック法) 3)推定結果の読み方 4)モデル特定の注意点 5)ソフトウェアによる説明変数選択 3.離散選択モデル(二項ロジット分析とプロビット分析) 1)離散選択モデルとその種類 2)二項ロジット・モデル 3)ロジット変換とは? 4)モデル評価の方法 5)結果の読み方 6)プロビット分析
第3部 多変量解析 その2 1.主成分分析と因子分析 1)主成分分析と因子分析との違い 2)主成分分析の理論と方程式 3)主成分分析の事例 4)結果の読み方 5)主成分得点の2次利用 6)因子分析の理論と手順 2.生存分析(カプラン・マイヤー法) 1)生存分析とは? 2)生存率の算定方法 3.クラスター分析 1)クラスター分析とは? 2)いろいろなクラスター分析 3)クラスターの作り方(階層型) 4)距離の測定方法(階層型) 5)事例分析と樹形図の読み方 6)非階層型クラスター分析(K-平均法)の紹介 7)もう一つの分類対象
講師紹介
1966年水戸市生まれ。1996年に東京農工大学で博士の学位を受けた後,農業専門学校の講師を経て1997年より千葉大学。 主な研究内容は,アンケートやセンサスを統計解析し,消費者や地域住民の意識の因果構造を明らかにすることである。 大学の授業では,統計学をはじめ,その応用編である計量経済学や消費者行動論を担当している。 また,著書『入門 統計学―検定から多変量解析・実験計画法まで―』(オーム社)は多くの大学で教科書に採用され, ベストセラーとなっている。日本農業経済学会などに所属。