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接点周りのトラブル解決のための

開閉接点・摺動接点・接続接点接触理論故障モード・メカニズムならびにその対策~あなたも接点材料から加工・組立・構造、市場までを通して語れる技術者になれる~

【会場/WEB選択可】WEB受講の場合のみ,ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)

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エレクトロニクス

接触理論・アーク理論・摺動摩耗理論 ,接点材料の変遷と勘所, 接点加工のプロセスと押さえどころ,接点の故障モード・発生機構,具体的な対策について,長年の経験と研究に基づき,実践的に詳しく解説する特別セミナー!!

講師

技術コンサルタント 伊藤 千秋 先生

オムロン株式会社 品質保証部長,部品技術部長等歴任後現職 制御機構部品の品質保証を15年
自動車電装部品の品質保証23年経験,品質・信頼性一筋のプロフェッショナル
この間,日本科学技術連盟 信頼性開発技術研究会 委員長などを歴任

講師紹介

日時
2025/5/30(金) 10:00〜16:50
会場
受講料

(消費税等込み)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円

  ※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。

テキスト
製本資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式

会場・WEB

受講対象

関心があればどなたでも受講可能

※事前の質問をお受けいたします。

th@thplan.comまでご連絡をお願いします。

予備知識

テーマに関心がある方であれば、特に必要ありません。

習得知識

1)接触理論・アーク理論・摺動摩耗理論

2)接点材料の変遷とそこからみたおさえどころ

3)接点加工のプロセスとそこからみたおさえどころ

4)接点の故障モードとその発生機構・対策 

講師の言葉

 電気接点は制御盤業界、電力業界、通信業界、家電業界、自動車業界など非常に多くの業界にまたがり、大型から小型、高容量負荷から微小負荷まで幅広く使われている。

 これらの接点には微小負荷による接点表面の皮膜破壊ができずにおこる接触障害や一方では大きな負荷、モータ負荷、誘導負荷、ランプ負荷が引き起こすアークによる溶着・転移・消耗の故障がある。これらの故障は多岐で深さのある故障が多く、故障解析の分野の宝庫ともいえる。接点周りのトラブルの故障発生機構には数々の法則があり、それらを見極めることは世の中の各種の故障の究明と対策の応用・展開にも繋がるものが多い。

 この講座は、これらの事例を掘り起こし、故障モードごとに故障メカニズムを明らかにしてそこから得られる技術とその法則性を解説、応用・展開できるような形で技術を伝えられるような講座としている。接点といってもいろいろな種類・材料・構造のものがあるが、開閉接点・摺動接点・接続接点から理論と実態の両局面からデータ、写真、図解を多く取り入れ、わかり易く解説した電気接点の技術集大成のバイブルともなる講座である。

受講者の声

実務に基づいた内容でよかった。テキストが分厚くて驚いたが、様々な事例など網羅されているので役立ちそうでよい。

接点技術のポイントが学べて有意義でした。いろいろな事例も提示いただき、より身近な課題として捉えることができました。

非常に広範囲にわたり、ほとんど休まれることなくご説明いただいたこと、先生に感謝いたします。内容につきましては、ある程度理解できたと思います。理解に時間がかかりそうな点につきましては、テキストで復習し理解したいと思います。

テキストが辞書のように分厚く驚きました。参考資料として大切にします。

実践的な内容を期待していたので非常に満足です。内容が膨大ですので、理解を深めるには復習が必須であると感じた。

プログラム

1. 接点の種類と動作機構

  (1) 接点機構をもつ部品とその機構・負荷からみた特徴

  (2) 定格負荷・最小適用負荷・最大適用負荷

  (3) 負荷の種類と突入電流・遮断電流・逆起電圧

  ① モータ負荷

  ② ソレノイド負荷

  ③ トランス負荷

  ④ ランプ負荷

  ⑤ コンデンサ負荷

  ⑥ 半導体負荷

(4) 接点接触のメカニズム

  ① 集中抵抗・皮膜抵抗・導体抵抗

  ② 点接触・面接触・線接触

  ③ ヘルツ接触理論

  ④ 接触抵抗の定格電圧電流測定と低電圧定電流測定

(5) 接点開閉のアークのメカニズム

  ①状態遷移図

  ② 火花放電・グロー放電・アーク放電

  ③ アノードアーク・ノーマルアーク

  ④ アーク点弧のメカニズム

  ⑤ パシェン実験則

  ⑥ アークの挙動特性

  ⑦ アーク因子と放電のしやすさの関係

  ⑧ アーク消弧法

(6) 接点表面の酸化・硫化・塩化・有機の皮膜破壊メカニズム

  ① 酸化被膜・硫化皮膜・炭化皮膜・塩化皮膜・有機被膜

  ②トンネル効果

  ③皮膜軟化融解効果

 

 

2. 開閉接点

(1) 接点構造

  ① 接点材料の変遷

  ② 接点構造・接点材料と適用負荷条件

  ③ 接点形状種類  

(2)接点製造法

  ①前酸化法・後酸化法

  ②接点溶解法・接点酸化法・粉末冶金法

  ③精錬・熔結・霧化・粒子選別

  ④配合・混合・焼結・押出

  ⑤引抜加工

  ⑥焼鈍

  ⑦ヘッダ加工

   ⑧増面率・据え込み率

(3)板ばね加工法

  ① 板ばね材

  ② ばね定数

  ③ 圧延

  ④ 調質

(4)接点駆動機構

  ① コイル吸引力曲線

  ②板ばね応力負荷曲線

  ③磁気回路

  ④磁化・着磁のメカニズム

  ⑤ 接点かしめ・板ばねかしめ

 

 

3. 開閉接点のトラブルの故障モードとそのメカニズム・対策
  (1)  溶着
  (2)  消耗

  (3)  転移(スティッキング)

  (4)  炭化物生成による接触障害(ブラックパウダー)
  (5)  シリコン生成物による接触不良
  (6)  接点保護剤からのアウトガスによる接触障害
  (7)  アークによる酸化錫層形成での接触障害
  (8)  有機皮膜摺動粉末堆積による接触障害(ブラウンパウダー)

  (9)  シアノガス有機被膜による接触障害

  (10) 塩化

  (11) 硫化
  (12) 硫化クリープ

  (13) 粘着(凝着)

  (14) 接点削れ

  (15) 硝酸反応腐食

   (16) 燐酸腐食

   (17) 炭化物導電回路形成現象(トラッキング)

   (18) 金原現象(グラファイト化)

   (19) 接点脱落(銅張リ接点)・接点脱落(厚めっき接点)・接点脱落(溶接接点)

 

 

4. 摺動接点

  (1) 静摩擦・動摩擦・摩擦係数

  (2) 摩耗・凝着のメカニズム

  (3) 接点グリース・接点復活剤・接点オイル

  (4) 接点グリースの接触のメカニズム

  (5) 接点グリースの使用が可能になる条件・使ってはいけない条件

  (6) 接点グリースの酸化、溶剤揮発による硬化と接触抵抗の関係

  (7) めっきの封孔処理

 

 

5.摺動接点のトラブルの故障モードとそのメカニズム・対策

  (1)摩耗

  (2)硫化
  (3)有機皮膜摺動摩耗による接触障害(ブラウンパウダ)
  (4)局部電池腐食による接触障害

  (5) 摺動リーク劣化による焼損

  (6) めっき剥離による接触障害

  (7)SUS圧延材表層剥離・亜鉛脆化割れ(リジンク)

  (8)トラッキング(炭化物導電路形成現象)

  (9) 接点グリース酸化劣化による接触障害
  (10) 接点復活剤による接触障害

 

 

6.接続接点

  (1) 接触構造

  (2)コンタクト・ピン材料

  (3) ハウジング構造(ガイド長さ・有効篏合長さ・防水構造・ロック機構)

  (4) フレキシブルコネクタ

 (5) 圧着端子コネクタ

  (7) めっき

  (8) 封孔処理

 

 

7.接続接点のトラブルの故障モードとそのメカニズム・対策

  (1) 微摺動摩耗

  (2) 硫化による接触障害

  (3) 摩耗粉による接触障害

  (4) 半篏合による接触障害

  (5) 局部電池腐食による接触障害

  (6) 圧着不全による接触障害・発熱・焼損

 

 

8.回転接点

  (1) ワイヤブラシ接点・板ブラシ接点

  (2) スリップリング

  (3) 円弧往復繰返し摺動運動をするブラシ接点のおさえどころ

  (4) 回転連続摺動運動をするブラシ接点のおさえどころ

 

 

9.架線摺動接点

   (1) 架線・摺板

  (2) 最も過酷な高電圧・高電流・高頻度・高速・高温度の条件で使われる摺動接点から負荷が課題になった時の方向性を読み解く

 

 

 

10.異物の測定と管理

(1) 接触障害を起こす異物の大きさ

(2) 異物が接触点に集まる各種の作用(点吸引・静電気・流動渦・ポンピング)

(3) 異物発生メカニズム(プラスチック樹脂・紙・繊維・人体・塗装膜)

(4) 異物の発生の多い作業10

(5) 異物10レス

(6) 異物管理(フィルタトラップ法・液体パーティクルカウンタ法・材料分析法)

(7) 異物除去スクリーニング法(高電圧印加法、DC/ACスクリーニング法)
(8) エアー洗浄の因子・条件

 

 

質疑・応答

略歴