原材料由来異物の対策,人由来異物の対策,設備由来異物の対策,防虫対策,空調システム設計,用水システム設計,バリデーション時の留意点について,長年の経験と研究を踏まえ,分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
医薬品GMP教育支援センター 代表 高木 肇 先生
㈱ハイサム技研 顧問,NPO-QAセンター 顧問
- 日時
- 2024/11/15(金) 10:00〜16:30
- 会場
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
- 受講形式
会場・WEB
- 受講対象
医薬品、食品、化粧品の品質保証部門、製造部門の担当者、エンジニアリング業界の担当者
- 予備知識
特に必要ありません。
- 習得知識
1) 原材料由来異物の対策
2) 人由来異物の対策
3) 設備由来異物の対策
4) 防虫対策
5) 空調システム設計、バリデーション時の留意点
6) 用水システム設計、バリデーション時の留意点 など
- 講師の言葉
医薬品の全部や一部が不潔な物質、変質、変敗物質から成っている、または異物が混入ないし付着している、ないしは病原菌や疾病の原因となる物で汚染ないし汚染のおそれがある医薬品は、人体への重篤な影響も考えられるため、製造、輸入、貯蔵、陳列してはいけないと法で定められている。
万が一異物混入の苦情が発生すれば、企業の論理では通用しないインターネットによる情報拡散もおきかねず、ブランド力の失墜、売上大幅減、最悪の場合企業の存続に関わる問題にもなり得る。とはいえ異物混入をゼロにすることは技術的に難しく、自動検査機や目視検査での混入異物検出率も100%を保証できるものではない。ではどうすべきか。結局は自社の製造所を熟知する製造業者自らが汚染管理戦略(CCS)を構築し、全員参加で日常点検と改善活動を積み重ねていくより方法はないと言える。
製剤工場としてどのようなCCSを構築すべきか、演者の経験をもとに、具体的な異物混入防止策を紹介する。
- 受講者の声
塵埃、微生物、異物の混入など汚染管理について幅広く要点を習得できたので、参加してよかったと感じた。
差圧の変動により天井が動くことにより天井裏の塵埃が落下してくるということを初めて知り、塵埃の発生源として捉える場所であると認識しました。また、虫の発生源についてもしっかりと確認すべきだと再認識致しました。
講師の経験に基づくお話は、有意義でした。実務に役立てたいと思います。
事例、ご経験を交えてのご説明が分かりやすく、大変参考になりました。後程資料をじっくり読みなおし、今後の業務に活用させていただきます。
講師の説明、話し方が非常に分かりやすく頭によくはいりました。
プログラム
1. 汚染管理戦略(CCS)の構築
1.1 CCSは医薬品品質システム(PQS)と
リンク
1.2 苦情対応もCCSの一環
1.3 包材への付着異物、包材由来の溶出物にも目配せがいる
2. 異物の同定
2.1 異物の種類
2.2 異物発生経路の追跡法
2.3 有機物の分析
(樹脂、ゴム、繊維、塗料)
2.4 試薬による確認方法
3. 異物検査
3.1 目視検査および機械検査の問題点
3.2 結局、目視+機械検査の併用になる
3.3 検査室の留意点
3.4 目視検査員の教育
3.5 各検査員に微妙なものは判断させない(責任者が最終ジャッジ)
4. ヒト/作業由来の異物と対策
4.1 異物対策の基本は6S活動
4.2 ヒトは発塵源
4.3 見逃しやすい汚染源
4.4 更衣および更衣室の留意点
4.5 理想的な更衣室の構造
5. 施設・設備由来の異物と対策
5.1 GMPが要請する構造設備
5.2 適切な倉庫構造
5.3 作業域の構造上の留意点
5.4 洗瓶機の留意点
5.5 ゴム栓洗浄滅菌機の留意点
5.6 構造設備は経時劣化するもの
5.7 作業者の五感を活用して構造設備の
劣化検知
6. 防虫管理
6.1 虫の侵入ルート
6.2 防虫に対する間違った考え
6.3 防虫対策の基本は
ハビットコントロール
6.4 飛翔虫対策(光源管理)
6.5 徘徊虫対策
6.6 室内繁殖虫(ダニ)対策
6.7 防鼠対策
7. 原材料由来の異物と対策
7.1 原料中の異物除去装置
8. 微生物・発熱性物質対策
8.1 微生物繁殖を考えると乾燥終了
までが洗浄バリデーション
8.2 作業環境の微生物管理値
8.3 微生物モニタリングの限界を知る
8.4 迅速測定法の原理と特徴
9. 空調システムの留意点
9.1 代表的な3種の空調システム
9.2 各医薬品剤形に適した空調システム
9.3 室間差圧の設定
9.4 エアロック室の設置
9.5 風速の留意点
9.6 気流の流れを知る
10. 用水システムの留意点
10.1 RO膜の留意点
10.2 蒸留器のリスク
10.3 設計・施工時の留意点
質疑応答
まとめ
質疑・応答
略歴
元塩野義製薬株式会社製造本部次長
経口剤の連続生産技術開発や凍結乾燥注射剤の工業化検討、無菌製剤棟の構築プロジェクト遂行、
アンプル注射剤・点眼剤製剤包装一貫工場の工場長、中国を始め国内外関連企業への技術支援業務に従事。
退職後は国内および台湾の後発医薬品・医薬部外品・健康食品企業の技術支援、ならびにGMP関連書籍の執筆、講演活動を実施。
出版物
「凍結乾燥のバリデーション」(共著)、「GMP・バリデーション事例全集」(共著)、
「現場で直ぐ役に立つ製品標準書作成マニュアル」(共著)、「現場で直ぐ役に立つ実務者のためのバリデーション手法」(共著)など多数。