受講概要
- 受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
- 受講対象
・膜ガス分離に興味のある技術者や研究者の方
・従事して3年程度の化学工学技術者の方
- 予備知識
予備知識は必要なく、基礎から解説します。
- 習得知識
1)ガス分離法の基礎と特徴
2)膜分離法の基礎
3)膜分離プロセスの基礎
4)膜ガス分離法の応用と開発状況 など
- 講師の言葉
膜を用いたガス分離法は、蒸留法、吸収法、吸着法に続く第4のガス分離法である。膜を透過するガス分子の透過速度の違いで分離するため、従来法に比べエネルギー消費量が少なく、従来法とは異なる分離特性を示し、装置の小型化も可能であるという長所を持つ。
一部の用途では利用がすすんでおり、適用可能な範囲を広げるため、今も活発に研究開発が行われている。現在市販されている分離膜は主に高分子膜である。分子ふるい性の高い炭素、シリカ、あるいはゼオライトでできたガス分離膜も実用可能なレベルのものが作製されているが、コストが高く、未だ普及するには至っていない。膜ガス分離の性能は、分離膜の性能だけでなく操作条件にも依存するため、不純物対策やプロセス設計も重要である。最近は低炭素化社会への貢献が期待され、注目されることも多い。しかし、従来法のように教科書や講義で取り上げられることは少なく、今一つピンとこない技術というイメージがある。
本講義では、膜ガス分離を専門としていない技術者に膜ガス分離技術への理解を深めてもらうため、膜ガス分離の基礎的事項を説明し、現在話題にのぼることが多いトピックスについて解説する。
プログラム
1. ガス分離法概説
1.1 蒸留法
1.2 吸収法
1.3 吸着法
1.4 膜ガス分離法
2. 膜ガス分離の基礎用語
2.1 分離膜と膜モジュール
2.2 膜ガス分離プロセスと3つの流れ
2.3 透過係数とパーミアンス
2.4 分離係数
2.5 ステージカットと回収率
2.6 圧力比と圧力差
3. 透過・分離メカニズムと分離膜素材
3.1 粘性流れ
3.2 クヌーゼン流れ
3.3 分子ふるい
3.4 溶解拡散
3.5 高分子膜
3.6 炭素膜
3.7 シリカ膜
3.8 ゼオライト膜
4. ガス分離膜の応用と研究開発
4.1 化学プラントにおける水素分離
4.2 天然ガスの脱炭酸
4.3 バイオガス精製
4.4 煙道ガスからの二酸化炭素分離回収
4.5 大気中二酸化炭素の分離回収
4.6 高純度窒素ガスの製造
4.7 光触媒水素製造への適用
5. まとめ
まとめ
質疑・応答
略歴
1988年 山口大学工学部助手
1998年 山口大学工学部 助教授
2021年 山口大学創成科学研究科 教授
所属学会
化学工学会
高分子学会
日本膜学会
日本化学会
Outstanding Paper Award of 2006, Journal of Chemical Engineering of Japan など
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