拒絶理由通知の要点理解,必要な対応を適切に構築するポイント,新規性・進歩性の考え方,的確な反論のポイント,化学分野特有の課題理解,対処・活用のノウハウについて,豊富な経験に基づき分かりやすく解説する特別セミナー!!
- 講師
加藤弁理士事務所 代表 弁理士 加藤 実 先生 元 花王
- 日時
- 2024/5/16(木) 10:00〜16:00
- 会場
- ※本セミナーはWEB受講のみとなります。
- 受講料
- (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
- テキスト
- PDF資料(受講料に含む)
受講概要
受講形式 WEB受講のみ ※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。 受講対象 化学系企業、研究開発部門及び知財部門、初級〜中級者 予備知識 業務で特許出願に関わる方であれば、格別の予備知識は必要ありません。 習得知識 1)拒絶理由通知の要点を理解し、必要な対応の方針を適切に構築できる 2)新規性・進歩性の考え方を理解し、的確な反論のポイントを把握できる 3)化学分野で多く経験する特有の課題を理解し、有効に対処・活用できる 講師の言葉 新たな発明を特許出願し権利取得を図るプロセスで、多くは特許庁からの拒絶理由通知を経験します。拒絶理由への対応は避けるべきものではなく、むしろ価値ある特許権を確保するためのステップと捉えて積極的に利用したいものです。出願の段階で将来どのような拒絶理由への対応が生じる可能性があるかを想定しておくことは「先を見越したクレーム/明細書」を作成する観点からも重要です。 本講座では、拒絶理由への対応に関する一通りの知識と実務ノウハウを提供すると共に、多くの拒絶理由で核心をなす新規性・進歩性の考え方を掘り下げて解説し、効率的・効果的な対応方針を構築するスキルの習得につなげます。化学分野を中心として具体例の紹介も多く交えた実践的な講義です。特許出願・権利化に関わるようになって比較的経験が浅い研究者・知財部員のステップアップに役立てられる内容といたします。
プログラム
1. 権利取得に関する基礎知識
1-1. 特許制度の概要
1-2. 良い審査を効率的に受けるために
2. 拒絶理由通知をどう読み解くか
2-1. 拒絶のための通知ではない
2-2. 補正/反論のヒントを探る
3. 拒絶理由通知への対応方針の検討
3-1. 拒絶理由解消のキーはどこか
3-2. ステップby ステップで考える新規性
1) 先行技術の適格性
2) 主引用発明の把握
3) 本件発明の把握
4) 対比判断の妥当性
3-3. ステップby ステップで考える進歩性
1) 副引用発明/技術常識の把握
2) 動機付けの妥当性
3) 有利な効果の検討
4) 阻害要因の検討
4. 補正の限界を見極める
4-1.「新規事項」の考え方
4-2. 課題となりうる類型
5. 手続補正書/意見書の作成
5-1. 効果的なクレーム補正とは
5-2. 効果的な意見書(反論)とは
6. 戦略的な権利化のために
6-1. 審査官との面接/交渉の活用
6-2. 分割出願を利用した対応
7. 新規性の課題①:「除くクレーム」による対応
8. 新規性の課題②:内在的開示の扱い
9. 進歩性の課題①:後出し実験データの活用
10. 進歩性の課題②:数値限定/パラメータ発明の場合
質疑・応答
講師紹介 略歴 食品系化学企業での研究経験を経て特許事務所に勤務後、2000年に花王株式会社へ入社。その後、知財センター長、知財主幹等を歴任。2019年に加藤弁理士事務所を開業。特許事務所では国内外の特許出願・権利化・異議申立・無効審判・審決取消訴訟・侵害訴訟等を担当。企業では知財マネジメントの立場から、研究開発部門の知財教育、知財戦略の策定と遂行、国内外での知財権の管理・活用(交渉と紛争解決)等を主導。 現在は中小企業・個人などの多様な知財ニーズに対応、講演・執筆実績多数。知財実務経験30年超。 著書 「数値限定発明・パラメータ発明の特許実務におけるポイント」『PHARMSTAGE』誌(2023年7月号) 「ノウハウ秘匿か海外特許出願か,方針転換の際の留意点」『費用対効果に基づく外国特許出願国の選び方・進め方』(技術情報協会2022年)収録 「後発ならではのメリットと後発でも勝てる特許戦略」『研究開発リーダー』誌(2022年7月号) 「適切な知財コストの考え方と保有特許の権利維持・放棄の決め方」『経営・事業戦略に貢献する知財価値評価と効果的な活用法』(技術情報協会2021年)収録 所属協会・役職 知的財産研究教育財団 知的財産管理技能検定試験委員 国際知的財産保護協会(AIPPI)判例研究会WG員・本部常設委員会委員