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不良現象を解決する能力を高めるための

塗膜強度見方割れはがれ事例
【会場/WEB選択可】

オープンセミナー 会場受講WEB受講

エレクトロニクス化学機械

塗料とは,塗料が被塗物にくっつく機構,内部応力の発生・低減化,内部応力が原因となる割れ・はがれ事例,2層膜における物性傾斜の作り方,顔料/ビヒクル間相互作用が塗膜物性にどのような影響を及ぼすのかについて,豊富な経験と研究に基づき,事例を交えながら分かりやすく解説する特別セミナー!!

講師
元 職業能力開発総合大学校 坪田  実 先生
川上塗料株式會社社外取締役を2021年に退任
日時
2024/3/12(火) 10:00〜16:00
会場

TH企画セミナールームA

会場案内
受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円   
   ※WEB受講の場合、別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
テキスト
製本資料(受講料に含む)

受講概要

受講形式
会場・WEB


受講対象
コーティング関係の原料メーカー技術担当者
塗料メーカーの品質管理・塗料設計・研究開発担当者
塗装・コーティング分野の製造担当者・工程管理者(初心者から中堅技術者)など
あるいは、コーティング技術と技能を深めたい方、コーティング被膜の付着性能、並びに物理的強度を見極めたい方


予備知識
本セミナーの受講に当たっての予備知識は不要です。
呈示項目が多いので、聞き漏らしたり、自分の考えをまとめようとしていたら、次のスライドに移っている可能性が高いかも知れません。そんな時には、質問できる時間に聞いてください。予備知識は不要ですが、質問をするという積極的な姿勢が必要です。もちろん、セミナーが終了しても、電話やメールで質問して、理解を深めてください。


習得知識
本セミナーを受講することにより、塗膜をファインケミカル物体として捉え、不良現象を解決する能力を高めることができます。この根拠を次に示します。
1)塗料(液体)は被塗物に付着して、塗膜(固体)になり、塗膜の有する機能を発揮する。塗膜の有する機能は多岐にわたり、開発者の設計思想が生かされる。
2)車体用の塗膜は下塗り、中塗り、上塗りからなる多層膜で構成されており、その合計厚さは約100μm(0.1mm)と非常に薄い。この塗膜が性能的にも外観も大きく変化せず、被塗物を保護する。薄膜の有する機能を分析したり、作り出すことはファインケミカルな技術である。
3)本セミナーの実施は6H程度であり、この時間内で上述した技術を身に付けることはできないと思われるが、ものの見方を身に付けることは可能である。この力をバネにして、飛躍してもらいたい。


講師の言葉
 コーティング材料(塗料)は流動状態で被塗物を覆い、付着、固化します。液体が固体になる塗膜形成過程では大きな相変化(体積収縮)を伴い、収縮力を発生します。単位断面積あたりの収縮力を収縮応力、あるいは内部応力と呼びますが、内部応力が大きい場合には、塗膜の割れを引き起こしたり、付着性の悪い塗膜でははがれを生じます。
 本セミナーでは、塗膜に発生する内部応力に焦点を当て、どのように発生し、塗装欠陥を引き起こすのか、どうしたら防止できるのかなどを中心に説明します。合わせて塗料についても知って頂きたいこともありますから、次に示す内容をセミナーに盛り込みました。
(1) 塗料とはどんな材料か
(2) 塗料が被塗物にくっつく機構を知る
(3) 内部応力の発生と低減化
(4) 内部応力が原因となる割れ・はがれ事例
(5) 2層膜における物性傾斜の作り方とKey point
(6) 顔料/ビヒクル間相互作用が塗膜物性にどのような影響を及ぼすのか

プログラム

第1章 粘弾性から見た塗料と塗膜
 1.1 塗料の必要条件-塗れる・くっつく・固まる
 1.2 粘弾性の用語とその意味について
 1.3 液体の粘弾性を観察しよう-とろろ汁の引き上げ高さ
 1.4 固体の粘弾性を観察しよう-ボールのはずみ実験
 1.5 塗膜の引張り強度が速度で異なる挙動を示すわけ
 1.6 温度変化を速度に換算する法則(WLF式)とは
 1.7 引張り試験と動的粘弾性測定で分かる物性値
 1.8 ポリアミド硬化エポキシ樹脂の配合と塗膜の構造
 1.9  架橋密度とガラス転移温度

第2章 付着性の話
 2.1 くっつく力の発生
 2.2 付着性理論
 2.3 付着強さの評価・試験法
 2.4 付着性に及ぼす要因とその影響

第3章 内部応力の話
 3.1 身の周りの湾曲現象が意味すること
 3.2 内部応力の測定法
 3.3 内部応力に及ぼす要因とその影響
 3.4 内部応力を低下させる塗料設計

第4章 付着塗膜の強度を向上させる話
 4.1 付着塗膜の強さ-たわみ性・耐衝撃性を向上させるには
  (1) 塗膜強度の支配要因  
  (2) 単層遊離塗膜の応力~ひずみ曲線
  (3) 付着塗膜の折り曲げ試験
  (4) 塗装系の設計
 4.2 塗り重ねによる膜厚方向への物性傾斜は可能か、そのメリットはあるのか
 4.3 塗り重ね(塗装系)のどこに注目したら良いか
 4.4 なぜ、割れるのか
 4.5 リニアモーターカ-用路面に対する塗料設計と試験評価法
 4.6 塗装系の変遷(東京タワーから、スカイツリーまで)

第5章 塗料・塗膜の割れ・はがれ事例
 5.1 粉体で塗装された鋼管内面塗膜のはく離と対策
 5.2 ヘルメット用塗料の設計
 5.3 塗装系の割れ発生機構を模様作製に利用する技術紹介
 5.4 水が関与する欠陥現象とその対策
  (1)白化(輪染み)現象とその対策  
  (2)付着性の劣化を防ぐ対策

質疑・応答


講師紹介
略歴
1972年3月 職業訓練大学校 塗装科 卒業
1974年3月 山形大学大学院工学研究科高分子化学専攻修了
1974年4月 岐阜プラスチック工業株式会社 入社
1975年3月 岐阜プラスチック工業株式会社 退社
1975年4月 職業訓練大学校 塗装科 助手
1985年2月 工学博士(東京大学)
1988年4月 職業訓練大学校 塗装科 助教授
その後、学校名変更、所属科変更を経て、
2010年 3月 職業能力開発総合大学校 専門基礎学科 准教授 定年
2015年 3月    同上 嘱託任期満了
2016年 2月 川上塗料株式會社 社外取締役   
2021年 2月    同上 退任
著作
出版書籍
(1)「工業塗装入門」、日刊工業新聞社 (2019)
(2)「塗料と塗装の基本と実際」、秀和システム (2016)
(3)「塗料・塗装のトラブル対策」、日刊工業新聞社(2015)
(4)「目で見てわかる塗装作業」、日刊工業新聞社(2011)
(5)「ココからはじめる塗装」、日刊工業新聞社(2010)
(6)「塗装の実務Q&A」、日刊工業新聞社(2010)
(7)「コーティング用添加剤開発の新展開」、シーエムシー出版 (2009) 
(8)「トコトンやさしい塗料の本」、日刊工業新聞社 (2008)   
(9)「木工塗装法」、職業訓練教材研究会(2008)      
(10)「塗料」、雇用問題研究会(2007)       
(11)「建築塗装法」、雇用問題研究会(2011)    
(12)「金属塗装法」、雇用問題研究会(1998)  
所属学会・協会など
《活動等》
1985~2022年 色材協会関東支部 塗料部会委員、
2005~2006年度 技能五輪国内大会「車体塗装」競技主査
《受賞》
1982年度色材協会論文賞。2006年度、2020年度日本塗装技術協会論文賞。

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